【ライターコラム】道東の引力・なぜバイク乗りは北海道を目指すのか?/白糠町の恋問編① 福島県の斎藤さんと大島さん

掲載日: 2018年08月08日(水) 更新日: 2018年08月06日(月)
この記事は2018年8月8日当時の情報に基づいて制作されています。

北海道東部、通称「道東」の引力に吸い寄せられたバイカーを探しに、釧路市の隣の白糠(しらぬか)町に行きました。白糠町の鍛高(たんたか)というエリアに入ると、紫色の畑が広がっていました。

鍛高でシソ畑の雑草取りをする農家さん。一面の紫は富良野のラベンダーに負けていない美しさ。農家さんの許可をもらってパチリ。

このシソは、シソ風味の焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」の原料になっているんですよ。

白糠町鍛高で収穫されたシソで風味をつけている焼酎「鍛高譚」。

余談ですが、白糠町では普通に熊が出ます。

「もう17年も道東に来ているけど、飽きないねえ」と話すのは、白糠町の道の駅「恋問(こいとい)」で出会った、ハーレー・FLSTFファットボーイを駆る斎藤さん(62歳、写真右)と、BMW・R1200RTの大島さん(66歳、写真左)です。

2人は1週間の北海道ツーリングを計画し、2018年7月25日にフェリーで小樽に入り、私が会ったのは3日目の27日です。

お2人はかつての仕事仲間で、福島県からやってきました。10年ほど前まではキャンプしながら道東を巡っていましたが、ここ7年ほどはユースホステルを使っています。ホテルを使わないのは「ユースホステルなら6,000円2食付きも当たり前」(斎藤さん談)というコスパを重視してのことです。

「北海道好き」というより「道東ラブ」な2人が重視するのはグルメです。今回も、帯広(おびひろ)市の豚丼、六花亭のお菓子、地元のカレーチェーン「インデアン」、別海(べつかい)町の豚肉料理ポークチャップ、厚岸(あっけし)町のカキを食べ走ります。

斎藤さんの愛機のお気に入り部分はディッシュホイールとメッキ部品です。

道路のよさも、道東の魅力だといいます。
白糠から釧路までは太平洋の砂浜を眺めながら走ることができ、釧路から厚岸には、日本の名道路「北太平洋シーサイドライン」があります。
道東に来たら、北太平洋シーサイドラインは絶対に走ってくださいね。断崖絶壁や奇岩を見ながら走ることができます。
厚岸の先の霧多布(きりたっぷ)は湿原が広がり、途中にワインディングロードもあります。大島さんは「道東の道は景色が次々変わるから走っていて飽きない」と、その魅力を語ります。

大島さんのR1200RTは高速走行が得意。

バイクにも言動にも「余裕」が感じられるお2人で、派手さはないけど分かる人には分かる道東の風景に溶け込んでいました。

ハーレーとBMWのメーター回りを並べると、外観以上にアメ車とドイツ車の違いがくっきり出ますね。

(ライター アサオカミツヒサ)

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