ホンダはイタリア・ミラノで開催中の EICMA(ミラノショー)2024の出展概要を発表した。今回はヨーロッパ向け2025年モデルのほか、電動二輪のコンセプトモデル「EV Fun Concept」「EV Urban Concept」が登場。また、世界初の二輪車用電動過給機搭載のV型3気筒内燃機関(ICE)エンジンコンセプトが展示された。
出展車両のうち日本国内へは「CUV e:」「NC750X」「CB750 HORNET」「XL750 TRANSALP」「CL500(日本ではCL250も導入予定)」「CRF300L/CRF300 Rally(日本ではCRF250L/CRF250 Rallyとして導入予定)」「PCX125(日本ではPCX)」が導入予定であることも発表された。
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Hondaの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッド(本社:バークシャー州ブラックネル 社長:奥田 克久)は、現地時間2024年11月5日(火)10:00に以下を発表しましたので、その内容をご案内いたします。
Hondaは、イタリア・ミラノで開催されるEICMA 2024(ミラノショー、プレスデー:11月5~6日、一般公開:11月7~10日)に出展するヨーロッパ向け2025年モデルの二輪車ラインアップを発表しました。
・Hondaの電動二輪車グローバル展開元年として、ワールドプレミアとなる「EV Fun Concept」、「EV Urban Concept」の2つのコンセプトモデルをEICMA2024で発表
・「2030年までにグローバルで電動モデルを30機種投入」の目標に対し着実に推進
・世界初(※1)の二輪車用電動過給機搭載のV型3気筒内燃機関(ICE)エンジンコンセプトを展示
・二輪車用電動過給機を搭載し、エンジン回転数に関係なく大幅なトルクアップが可能
・「NC750X」はデザイン変更と実用性を向上させ、2025年モデルとしてリニューアル
・「GB350S」を、HondaのA2ライセンスモデルとして新たにラインアップに追加
・欧州で絶大な人気を誇る「CB750 HORNET」と「XL750 TRANSALP」は、主にフロント部のデザインを中心にアップデート
・欧州でも好評のスクーター「PCX125」のほか、「SH350i」、「ADV350」もモデルチェンジ
・すべての2025年モデルが欧州の最新の排ガス規制(EURO5+)に適合
・「Pro Honda oil」をHonda純正オイルの新たなブランドとして発表
(※1)Honda調べ
EV Fun Conceptは、Honda初の電動スポーツモデルで、中型の内燃機関(ICE)モーターサイクルに匹敵する性能を持ち、2025年の市販化を予定しています。 Hondaが数十年にわたり培ってきたハンドリング性能に加え、電動ならではの静かで振動の少ない乗り心地を、扱いやすいネイキッドバイクのパッケージと、流麗で近未来的なデザインで実現しています。
EV Fun Conceptのバッテリーは、四輪車と同じ規格の急速充電器CCS2(※2)に対応し、急速充電も可能。車体重量とのバランスを最適化した結果、街中での使い勝手に必要十分な航続距離100km以上を想定して開発しています。
(※2)Combined Charging System Type 2の略称、電気自動車急速充電器用コネクターの仕様
EV Urban Conceptは、Hondaが考える都市型電動モビリティを、機能を研ぎ澄ましたデザインやコネクテッド技術、自社開発のバッテリーパックを搭載することで具現化した電動モデルです。
機能を研ぎ澄ますことで生まれる本質的かつ精緻なスタイリングデザインや、直感的なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)、ソフトとハードの融合が生み出す新しい体験によって、人や社会と協調・共鳴していく近未来のモビリティの姿を具現化しました。より多くのお客様へ移動の自由を開放するとともに、お客様一人ひとりのモビリティライフの可能性を拡張することを目指します。
EICMA 2024では、大型二輪車向けに新たに開発中の高効率・高性能の内燃機関(ICE)コンセプトも展示します。スリム&コンパクトを追求した水冷75度V型3気筒エンジンは、二輪車用としては世界初(※3)の電動過給機を採用し、エンジン回転数に関わらず任意に過給をコントロールすることで、低回転からハイ・レスポンスなトルクデザインを実現しています。加えてスペースが限られている二輪車において、過給機の冷却に使うインタークーラーを必要としない設計を行うことで、マスの集中化と軽量化にも貢献しています。
(※3)Honda調べ
「CUV e:」は、2024年に導入された電動二輪パーソナルコミューターEM1 e:に続き、欧州で販売するHondaの電動二輪の第2弾となります。CUVはClean Urban Vehicleの略で、CUV e:は110ccのICEスクーターに近い動力性能とハンドリングで、クリーンな走りを提供します。
CUV e:は、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」2個を動力源に使用し、航続距離は70kmを超えます。5インチTFT液晶メーター(フル・コネクテッドのHonda RoadSync Duo(R)対応モデルは7インチTFT液晶メーター)、フルLEDライト、USB-Cソケット、3つのライディングモード、リバースアシストなどの豊富な機能を備えています。
NC750Xは、よりシャープな新しいデザインに加え、デュアルフロントディスクブレーキによる安心感のある制動力、シート形状見直しによる快適性の追求、Honda RoadSyncに対応した新しいTFT液晶メーターを採用しています。
デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)搭載車は、低速域からスムーズで快適な走りを提供します。また外装には、今回、着色されたDURABIO(TM ※4)を二輪車として初めて採用しました(アースアイビーアッシュグリーン、アースブラックの2色)。塗装の工程が無くなることにより製造工程におけるCo2削減にも寄与しています。
(※4)バイオ由来で環境に優しいバイオエンジニアリングプラスチック。DURABIO(TM)は三菱ケミカル株式会社の登録商標です
現在、欧州におけるホーネットファミリーとしてラインアップされるCB750 HORNETは、高輝度LEDヘッドライトユニットを採用した新しいフロントフェイスとフェアリングにより、最先端のストリートファイタースタイルを強調。 また、アップデートされた5インチTFT液晶メーターを採用し、サスペンションのセッティング変更により、さらにスポーティーな走りを追求しています。
XL750 TRANSALPは、新しいLEDデュアルプロジェクターヘッドライトなど、印象的なフロントフェイスに一新。刷新されたカウルは空力とライダーの快適性を向上させ、新たなサスペンションセッティングにより、荒れた路面での安定感ある走りを提供しています。
欧州のA2ライセンスに準拠したHondaのアーバン・スクランブラー「CL500」が、人間工学に基づく快適性やスタイリングをアップデートして2025年モデルとして登場します。新型LCDメーターは、さまざまなシーンでの視認性を高めたほか、シートとステップの配置を見直すことでライダーの快適性をより高めました。また、ブラウンとイエローの新色を追加しています。
新型GB350Sは、Hondaのトラディショナルなデザインの、A2ライセンスモデルです。普遍的なスタイリング、手頃な価格帯と、アシスト&スリッパー(R)クラッチ(※4)、LEDライト、Hondaセレクタブル トルク コントロールなどの最新技術の組み合わせにより、エントリーからベテランまで幅広いライダーが純粋に走りを楽しめる一台です。
(※4)「アシスト&スリッパー」は株式会社エフ・シー・シーの登録商標です。
Hondaのデュアルパーパスマシンとして根強い人気を誇る「CRF300L」と「CRF300 Rally」は、サスペンションセッティングの見直しによるスムーズな乗り心地や、熱マネジメントの効率化によりライダーの快適性向上を追求するとともに、USBソケットやグラフィックの変更など細部にわたるアップグレードを実施しました。
絶大な人気を誇るSHシリーズの最上級モデルとして、イタリアのアテッサ工場で生産されるSH350iは、LEDヘッドライトに、便利な内蔵ライトを備えた大型のグローブボックスなど装備を充実。またデザインを一新するとともに4色の新色を加えています。
アテッサ工場で生産されるADV350は、Honda RoadSync採用の5インチTFT液晶メーター、4方向トグルスイッチ、ラゲッジボックス内ライト、ウインカーオートキャンセラーを新たに採用。プリロード調整可能なリアサスペンションを新たに採用し、使い勝手を向上させました。
2023年に欧州でベストセラースクーターとなったPCX125は、アバンギャルドで流麗なデザインを採用。新たに追加されたデラックスバージョンでは、5インチTFT液晶メーターの採用とHonda RoadSyncに対応しました。
【Pro Hondaオイル】
ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、Honda純正オイルの全シリーズを「Pro Honda」として統一することを発表。Pro Hondaオイルは、優れた油膜保持性能を提供し、Hondaエンジンの性能を最適化するために開発されています。
なおEICMA2024に出展した下記モデルは、日本への導入を予定しています。
・CUV e:
・NC750X
・CB750 HORNET
・XL750 TRANSALP
・CL500(日本ではCL250も導入予定)
・CRF300L/CRF300 Rally(日本ではCRF250L/CRF250 Rallyとして導入予定)
・PCX125(日本ではPCXとして導入予定)
本田技研工業株式会社(2024年11月5日発行)
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