今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版 スマテク2.0】1.ライディングフォーム (1)基本フォーム7つのポイント(動画あり)

掲載日: 2024年01月17日(水) 更新日: 2024年01月22日(月)

今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版】スマテク2.0ライディングフォーム ➀基本フォーム7つのポイント(動画あり) メイン
写真/渡辺 昌彦 取材・文/佐川 健太郎 衣装協力/KUSHITANI

ライディングの第一歩は
正しいフォーム作りから

野球やテニスやスキーなど、おおよそ全てのスポーツで最初に習うのはフォーム(姿勢)でしょう。長時間のデスクワークでも疲れにくい椅子の座り方や、腰を痛めない荷物の持ち方なども姿勢が大事ですよね。つまり、スポーツでも日常生活でも正しい体の使い方の基本となるのがフォームなのです。バイクライディングも“機械を操るスポーツ”と考えることができます。そこで大事なのはライディングフォーム。乗車姿勢とも言いますが、単なる型(カタ)ではなく動きを伴ったダイナミックなものと捉えたいです。

乗車姿勢に関して昔は「脇を締めて乗る」とか「ブレーキは4本指で握れ」など杓子定規な言い方をしたものですが、バイクも日進月歩で進化しているのでフォームも変化して良いと考えます。今のバイクは車体剛性も高く安定性に優れ、ブレーキ性能も著しく向上しています。ですから、脇は締めるどころか腕はリラックスしてステアリングの動きを妨げないことが上手く乗るポイントだったりします。

ただ、昔のバイクはパワーがあってもフレームはヤワヤワで、サスペンションやタイヤの性能も現代とは比べものになりませんでした。自分もかつて70年代の大型バイクに乗っていましたが、高速域ではウォブリング(車体の横揺れ)が出てハンドルを押さえていないと怖くて乗っていられない代物でしたし、昔のドラムブレーキは今の感覚からすると全く効かないも同然でした。前述の言い方はそんな時代のバイクの乗り方指南なので、それはそれで正しかったわけです。

もちろん、今でも何かの拍子に車体が振られれば反射的にハンドルを押さえるし、急制動が必要な場合には4本指でブレーキレバーを握ることもあります。つまり、状況に応じてフォームや動作もフレキシブルに対応することが大事ということです。

これを見れば完璧!ライディングフォームで大事なポイントを7つ紹介!【最新版 スマテク2.0】

Point1「着座位置」

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■タンクと拳1個ぶん空ける
ライディングフォームでまず大事なのは着座位置。どこに座るかによって重心バランスや操作性が変わってしまうからだ。基本は自分と燃料タンクの間に拳1個ぶん程度のスキマを空けるイメージ。前乗り過ぎると腕が窮屈になるし、後ろ過ぎで腕が伸び切るとハンドル操作に支障が出る。体格にもよるので各自でベストな位置を探ってほしい。

Point2「頭」

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■ステアリング軸を意識する
頭は車体のセンター付近にあるのが理想。具体的にはステアリングの中心軸の延長線上に頭を近づけるイメージ。加速中やスポーティに走りたいときほど頭の位置は前寄りになる。癖で頭の位置が左か右にずれている場合も多いので注意。ステアリング中心にあるステムナットの見え方で自分の頭の位置はだいたい分かるので目安にしたい。

Point3「肩」

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■深呼吸して下げる
人は緊張すると肩に力が入り肩も上がってくる。そうなると腕や手にも無駄な力が入り、ステアリングの自然な動きを妨げてしまいがち。肩コリの原因にもなるなどデメリットだらけだ。肩の力を抜くためには、大きく深呼吸しつつ息を「フーッ」と吐きながら肩を下げると効果的。走行中にもセルフチェックでときどきやってほしい。

Point4「腕」

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■両腕で大きな円を描く
肩を下げたまま両腕で大きな円を描くイメージでハンドルに手を伸ばす。上体はリラックスしてお腹を引っ込め、懐を広く構えて大きなビーチボールを両腕で抱えている感じ。脇は締めず逆にスペースを空けるイメージで、肘は軽く外側に曲げてフレキシブルに衝撃を吸収する。腕で体重を支えて棒のように突っ張るのはNG。

Point5「手」

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■グリップを斜めに軽く握る
ハンドルグリップに対して斜めに握る。特にスロットル側は“ドアノブを回す”イメージで小指と薬指を軽くグリップに添えると繊細なスロットル操作がしやすい。ガシッと直角に握るのはNG。レバー類は繊細なコントロールがしやすい2本掛けを推奨したい。もちろん、4本掛けでも3本掛けでも自分がやりやすい方法でオーケー。

Point6「ヒザ」

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■内もも全体でホールド
いわゆるニーグリップだが、ヒザだけでタンクを挟むのではなく、ヒザから内もも全体の広い面を使ってホールドするのがコツ。しっかりニーグリップできればマシンとの一体感が増して安心感が得られるはず。逆にヒザが開いているとブレーキングの度に前ずれし、腕を突っ張って支えようとするため走りにも悪影響が出やすい。

Point7「足」

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■爪先まっすぐ、ステップに母指球
ステップへの足の置き方だが、普段は親指の付け根辺り(母指球)をステップに乗せることを推奨したい。脛の疲労が少なく、ステップワークもしやすいし、ペダルの誤操作も避けられる。もちろん土踏まずを乗せてもオーケー。また、爪先をまっすぐ進行方向へ向けるのもポイント。爪先が開いていると縁石に引っ掛けたりして危険だ。

スマテク2.0 講師 プロフィール

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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