ボッシュが二輪車向け分割二画面表示型フルデジタルクラスターの量産を開始

掲載日: 2020年11月06日(金) 更新日: 2020年11月06日(金)
この記事は2020年11月6日当時の情報に基づいて制作されています。

ボッシュが10.25インチの分割二画面表示対応 TFT クラスターの量産を開始 メイン

バイクやクルマの部品メーカーとして知られるドイツのボッシュが、世界初となる二輪車向け分割二画面表示型フルデジタルクラスターの量産を開始した。

この製品は、分割表示対応の TFT ディスプレイと、同社が開発したスマートフォン連携ソリューション「mySPIN」を組み合わせることにより、車両情報とナビゲーションなどのスマートフォンアプリを同時に表示出来るというもので、BMW の車両への搭載が予定されている。また、カワサキとドゥカティは今後「mySPIN」を導入した車両を生産する予定だ。

ボッシュ、世界初となる二輪車向け分割二画面表示型フルデジタルクラスターの量産を開始

TFT ディスプレイとコネクティビティ機能を一体化したクラスターで安全性および利便性を向上

・10.25インチの分割二画面表示対応 TFT クラスターで、車両情報とナビゲーションなどライディングに有用なスマートフォンアプリのコンテンツを一度に表示。
・約90%のライダーが旅の計画時やルート確認の際にスマートフォンを使用:mySPIN-スマートフォン連携ソリューションでライディングをより安全で快適に。
・ドゥカティ、カワサキといったブランドが mySPIN を導入予定、二輪車でライディング向けアプリを利用することが可能に。

車両情報とスマートフォンアプリのコンテンツを両方とも同時に表示でき、自由にプログラミングが可能な分割二画面表示は、かつては高級四輪車にしか搭載されていませんでした。

ボッシュの新しいインテグレーテッドコネクティビティクラスターにより、この機能を二輪車にも10.25インチの TFT クラスターとして搭載できるようになりました。

ボッシュが10.25インチの分割二画面表示対応 TFT クラスターの量産を開始 記事1

mySPIN を利用することにより、接続したスマートフォンのコンテンツを二輪車のクラスター上に表示させることも可能です。約2,600人の二輪車ライダーを対象としたボッシュの調査よると、80%のライダーがこの機能に好意的という結果がでています。

「mySPIN を通じてスマートフォンと二輪車を連携させることができるボッシュのクラスターにより、私たちは、ライダーに安全性と利便性がさらに向上した新たな走行体験を提供します。これらのソリューションは、ボッシュの二輪車のネットワーク化技術における次なるステップとなります」と、ボッシュのモーターサイクル&パワースポーツ事業部長のジェフ・リアッシュは述べています。

必要な情報を一目で確認

ボッシュの10.25インチの新たな TFT クラスターは今年、BMW の二輪車モデルに初めて搭載される予定です。ライダーは、この新たなクラスターのディスプレイ画面により、走行中でも注意を妨げられることなく、全ての関連情報を一目で確認することが可能となります。

ライダーはディスプレイ画面上で確認したい情報を自身で選択することができ、また表示されたすべての機能はハンドルバーのコントローラーで操作することができます。

スマートフォンアプリなどのコンテンツは、自動的に二輪車のディスプレイ画面に最適化された形で表示されます。分割画面には、速度や警告表示といった主要なインジケーターも従来通り表示されます。

安全につながる

ボッシュが10.25インチの分割二画面表示対応 TFT クラスターの量産を開始 記事2

ボッシュの調査によると、90%近くのライダーが旅の計画時やルート確認の際にスマートフォンを利用しています。そのうち約3分の1のライダーが、走行中にスマートフォンを使用したことで大きな身の危険に晒された経験があると回答しています。このような問題へのソリューションとして、ボッシュはスマートフォンのコンテンツをより安全で快適に使用するためのプラットフォームである mySPIN を開発しました。

mySPIN は、いわゆる四輪バギーと呼ばれる全地形対応車や水上バイクなどを含むパワースポーツ車両セグメントとしては、2018年モデルの BRP の車両で既に提供されていますが、今年、初めて二輪車セグメントに導入されることが決定しています。ドゥカティは、ボッシュの新しい6.5インチのインテグレーテッドコネクティビティクラスター(分割二画面表示は非対応)と共に mySPIN を採用予定です。

ボッシュが10.25インチの分割二画面表示対応 TFT クラスターの量産を開始 記事3

「二輪車のライダーは、走行中でも車両から容易にスマートフォンアプリのコンテンツを利用したいと考えています。この度、ボッシュの mySPIN とインテグレーテッド コネクティビティ クラスターを採用することで、私たちはライダーが求める環境を提供できると考えています」と、ドゥカティの研究開発部門ディレクターのヴィンセンツォ・デ・シルヴィオ氏は述べています。また、2021年より、カワサキも同様のソリューションが搭載された二輪車モデルを量産する予定です。

mySPIN により、二輪車向けに特化したアプリを通じて、ライダーは幅広いサービスを利用することができます。例えば、REVER というアプリでは、エキサイティングだったツーリングの旅程を記録し、気が合うライダーコミュニティ内で共有することが可能です。

また、Genius Maps や Sygic といったアプリを使用することにより、近くのホテルやレストランまでの道筋を調べることもできます。さらに、Dash Radi(※)というアプリにより、無料のラジオ番組の視聴が可能になります。このように、mySPIN は、ライダーの走行経験を向上させます。なお、mySPIN で利用可能なアプリのポートフォリオは世界規模で拡大し続けています。

幅広いニーズに対応する包括的なソリューションを提供

二輪車向けセーフティシステムのリーディングサプライヤーとして、ボッシュの最優先事項はさらなる安全性の向上ですが、同時にライダーに対してより利便性が高くエキサイティングな走行体験を提供したいとも考えています。

そのためには、ライダーと二輪車、さらには周囲の環境とのネットワーク化が非常に重要です。例えば、ボッシュのネットワーク化技術を用いた二輪車向け自動緊急通報システムのヘルプコネクトにより、事故発生時、ライダーは救急サービスの出動を自動で迅速に要請することが可能です。

このように、ボッシュは、未来のモビリティを見据えた二輪車向けテクノロジーの開発・提供を行っています。

(※)ただし、Apple社・App Store/ Google社・Play Storeのアプリ提供状況により、一部利用できない地域もあります。

リリース

ボッシュ株式会社(2020年11月6日発行)

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(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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