愛車の整備は大丈夫? 保守点検実態調査結果

掲載日: 2012年01月11日(水) 更新日: 2013年12月11日(水)
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この記事は2012年1月11日当時の情報に基づいて制作されています。

リリース・情報元 = 国土交通省 近畿運輸局
まとめ/バイクブロス・マガジンズ編集部 野呂瀬

国土交通省 近畿運輸局は、2011年9月1日~10月31日の「自動車点検整備推進運動」の強化月間中に「バイクの保守点検実態調査」を実施し、その結果を同年12月27日に公開した。計3167台のバイクを職員が目視でチェックしたところ230台(7.2%)に整備不良箇所があったという。これはバイク乗りならずとも気になる数値ということで、早速、近畿運輸局の自動車技術安全部整備課へ問い合わせてみた。

全国初のバイクの整備状況調査

ご対応いただいたのは同課の西田さん。全国初となる今回の調査に取り組んだのは「平成21年度のデータ(財団法人交通事故総合分析センター資料による)で、整備不良が原因と思われる事故の12%を二輪車が占めていたこと」がきっかけだったという。調査方法は、駅前やスーパー・娯楽施設などの駐車場に駐車されているバイクを、職員が目視で確認していくという方法だ。「持ち主に無断で車両に触れることはできないため、今回の調査は『見える範囲での整備不良箇所』ということになります」とのこと。

最も多かったのはタイヤ摩耗

なかでも、最も多く見られた整備不良が「タイヤ摩耗」。整備不良車数の76%にあたる177台が該当したという。次いで多かったのが「灯火器の損傷」で18%にあたる42台で確認された。もちろん、調査車両を細かく点検できれば整備不良車数の数値も、整備不良箇所の内容も変わってくることが考えられるが、なによりも見える範囲の不良箇所が見過ごされている事実がここにあるのだ。

今後は保守管理の啓発活動も

今回の調査について西田さんは「調査場所が駅前やスーパーなどの駐車場ということもあり、調査対象車両の多くが通勤・通学など日常の移動手段として使われている原付車両でした。車検がないことも影響しているかもしれませんが、それ以上に使用頻度の高さが大きく影響していると考えます」とし、「この結果を踏まえ保守管理の必要性を知ってもらうためにも、啓発活動を実施していきたい」と語ってくれた。

ぜひとも定期的な点検&整備を

手軽で便利なコミュニティとしても活用されているバイク。特に日常利用されることが多い原付バイクは販売台数も上昇傾向でその数を増やしてきている。整備不良車の比率が変わらなければ、母数が増えた分だけ整備不良車も増えることになってしまうのだ。日進月歩の進化により耐久性も向上してはいるが、それでも消耗部品がなくなった訳ではない。車両整備は安全のために欠かせないのはもちろんだが、なによりもコンディションの良いバイクに乗ることは移動時間を快適なものにしてくれるはず。毎日の移動をより安全に、そして上質なものにするためにも、そして愛車を末永く乗り続けるためにも、定期的な点検や整備は継続したいものだ。

以下リリースより

~あなたのバイクは大丈夫?~

バイクの保守点検実態調査の結果、

整備不良車230台が発見されました。

近畿運輸局では「自動車点検整備推進運動」の強化月間中(9月1日~10月31日)の取り組みの一環として、交通事故の12%を占める二輪自動車に着目し、「バイクの保守点検実態調査」を行いました。

その結果、調査台数3167台の7.2%にあたる230台の車両に整備不良が見つかりました。タイヤの摩耗は雨の日のスリップの原因になり、灯火器の損傷は自動車等からの視認性の低下につながる等、危険な状態での走行になりますので、早急な修理、交換が必要になります。

この結果を踏まえて、今後、二輪自動車ユーザーの方々にも広く、保守管理の必要性を認識して頂くため、チラシ配付等啓発活動を関係者と協力して実施して参ります。

1/調査期間

平成23年9月1日~平成23年10月31日

2/調査方法・台数

駅・スーパー・娯楽施設等の駐輪場に駐車されている二輪自動車3,078台について、国の職員が出向き、タイヤ・灯火・マフラー等の整備状況の調査を行いました。また、自動車整備士養成学校にご協力頂き、学生の二輪自動車89台についても調査を行いました。(合計3,167台)

3/調査結果

1)総排気量     検査台数  整備不良台数

● 50㏄以下     → 2,551台 →  203台(7.9%)

● 51㏄~125㏄   →  316台 →  10台(3.1%)

● 126㏄~250㏄  →  163台 →  11台(6.7%)

● 251㏄以上     →  137台 →  6台(4.3%)

2)整備不良の主な内訳

タイヤ摩耗177台(整備不良台数の76%) 灯火器の損傷42台(同18%)

■調査詳細

1/内訳 今回の調査の詳細

2/今回の調査のグラフ

二輪自動車の実態調査3,167台調査し230台に不適合が見られその内訳の中で75%がタイヤ摩耗でした。

3/不適合の例等

■補足資料

1/事故データ

自動車の点検整備に関する調査分析報告書による分析(平成21年度財団法人交通事故総合分析センター資料より)全体の整備不良の12%が二輪自動車で、その内訳の内でタイヤが52%でした。

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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