加速するEV時代

掲載日: 2010年07月20日(火) 更新日: 2013年12月11日(水)
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この記事は2010年7月20日当時の情報に基づいて制作されています。

バイクブロス×マガジンズ編集部 =文/ヤマハ発動機 =写真提供


加速するEV時代

2010年7月14日、ヤマハから新型の電動バイク「EC-03」が発表された。この新たなゼロエミッション・エレクトリックコミューターは、都市部での実用に耐えるだけの走行性能と、252,000円という魅力的な低価格を実現。9月1日より首都圏で先行して発売され、10月1日からは日本全国でのデリバリーが開始される。その2ヵ月後にはホンダからも新型電動バイクが発売される予定となっており、いよいよEV時代への加速が本格化しはじめたことを感じさせる。すでに日本国内にも中国メーカー製の電動バイクが進出を開始しているが、国内メーカーの本格参戦によりバイクのEV化は一挙に進みそうだ。

また、EC-03と同時に発表されたヤマハの中長期戦略「スマートパワー」には、世界電動2輪市場においてトップシェアを目指すことが明記され、2011 年にはアジアだけでなく欧州市場にも進出。2010年代中ごろまでには3~4車種を発表するという。さらに、電池、モーター、制御などのコア技術の進化および強化を図り、低価格モデルはもちろんのこと高機能・高出力モデルも開発、普及のための充電インフラ整備にも乗り出すというのだから同社のEVへの取り組みが並大抵ではないことが分かるだろう。すでにスケジュールの一部も公表されており、9月よりお膝元である静岡県浜松市にて行われる「はままつ次世代環境車社会実験協議会」でEC-03による実証実験が開始される予定だ。国内第2位のシェアを持つヤマハが、他メーカーに先駆けて具体的な戦略を実施し始めた意味は大きく、他メーカーもこれに追随する可能性は極めて高い。

そのほかのEV関連ではKTMの動きも気になるところ。今年の東京モーターサイクルショーで同社が発表した電動スポーツバイクは、ホンダやヤマハが発表したコミューターには無い魅力を持つプロダクトだ。これ以外にもEVという新市場を狙う勢力は多く、アジアの小規模新興メーカーはもちろん、イタリアのピアジオをはじめとする欧州勢力も日本市場に新型EVを投入している。場合によっては、2010年が「バイクEV元年」として記憶されることありうるだろう。次世代のモビリティであるEVに対するさらなる提案はいつ行われるのか。我々バイクファンも各メーカーの動向を注視していきたい。

ゼロエミッション・エレクトリック コミューター 「EC-03(イーシー ゼロ スリー)」(原付1種) 新発売について

http://www.yamaha-motor.co.jp/news/2010/0714/ec-03.html

中期成長戦略「スマートパワー」への取組み -電動二輪車について-

http://www.yamaha-motor.co.jp/news/2010/0714/ev.html

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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