大会1日目はタイ中央部のパタヤからカビンブリまでおよそ353.82キロの距離を移動し、2日目となる8/14(火)の【leg-2】では、カビンブリからブリラムまでおよそ454.71kmを移動しながら競技が進みます。と、地名を言ってピンとくる人はかなりのツウですね。
タイへ来てからは、カメラを持ってコンペティターを待ち構えてはバイクのある異国の風景を切り撮り、日中移動しながら数パターンの写真を撮って楽しんでいます。
ポイントへの移動は言葉の通じない現地ドライバーになんとか指示して目的地へ向かいます。到着したらひたすら待つ。バイクが走って来るのを待つ。来てくれると信じて待つ。走行ルートはコマ図を読み進めないとわからないので先回りする方はとても悩みます。それも楽しみのひとつかもしれませんが、仕事だったらまず無理。
待っている間は試し撮りなどしながら優雅に時間を過ごします。タイの光は日本のそれとは違って「濃い口」と言うか「まっすぐ」と言うか、やっぱり違った印象を与えてくれます。
クルマを降りてからは数キロ歩いて目指すポイントへ進みますが、その途中も日本とはまったく違った風景がすぐ目の前にあるからオモシロイ。
すぐ手が届きそうなところに鳥の巣のようなモノを見つけると、人が作った道でありながら自然の生き物が身近に存在することに嬉しさを感じたりして。
とは言えあまりのんびりしているヒマも無く、競技車両のアグレッシブな排気音が風に乗って耳に届くとカメラの操作ボタンに指を置いて、光と背景を見ながらいつでもシャッターを切れるよう神経を尖らせます。
走り過ぎていくバイクの撮影可能な時間はほんの一瞬。もはやピントが合うなんて偶然としか思えません。カメラ任せでバシバシ撮ります。広がる景色は逃げませんが相手は競技中ですからね。
そんな中でもライダーはふと広がる景色を眺めてこの環境で走ることを楽しんでいます。これがアジアンラリーの魅力のひとつで、ツーリズムの要素がほかの競技よりも濃いのです。朝から降っていた雨が上がり、陽射しに照らされた広大な景色は一際きれいに目に映ります。
高速で駆け抜けるポイントも多々あり、そこではしっかり前を見て、突如現れる硬くて深いくぼみ(穴)や凹凸、そして地元住民に気を遣いながら、普段ではまず体験することのない開放的なアクセルワークを存分に味わいます。
その日の宿泊地に到着したら次の日の準備に取り掛かるのもラリーならではの光景ですね。疲れ果てていてもマシンの整備だけは欠かせない。
大会3日目となる8/15(水)の【leg-3】では、タイからカンボジアへ国境をまたいで走ることになります。地続きの国境なんて、当然日本には無いからこれもまた冒険心を掻き立てる重要な要素ですね。この冒険はまだ続きます。