ヤマハはスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)で活躍するトプラック・ラズガットリオグル選手が2026年シーズンからファクトリー・サポートチーム「Prima Pramac Yamaha MotoGP」に加入し、MotoGP にデビューする旨発表した。同選手は2020年〜2023年までヤマハに在籍し、今回は3年ぶりのヤマハへの復帰となる。今年はディフェンディング・チャンピオンとして WorldSBK に参戦中で、現在ランキング2位となっている。
ヤマハ発動機株式会社は、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)のディフェンディング・チャンピオンで、2021 年にはヤマハでチャンピオンを獲得したトプラック・ラズガットリオグル選手が2026 年、3 年ぶりに当社に復帰し、「Prima Pramac Yamaha MotoGP」からMotoGP に参戦することを決定しました。
ラズガットリオグル選手は2018 年からWorldSBK で活躍。現在までに2 度のチャンピオンと歴代2 位となる63 勝を獲得するなど圧倒的な成績を残してきました。そして2026 年シーズンから、モーターサイクルレースの最高峰であるMotoGP で新たなチャレンジをスタートします。
MotoGP へのステップアップと、ファクトリー・サポートチーム「Prima Pramac Yamaha MotoGP」への加入は、モーターサイクルレースの最高峰でその才能を披露するための重要な決定となります。なお「Prima Pramac Yamaha MotoGP」の2026 年のラインアップは、あらためて発表します。
「トプラック選手(ラズガットリオグル)のヤマハ・ファミリー復帰を非常にうれしく思います。彼はスーパーバイク世界選手権でヤマハの歴代最多優勝を成し遂げ、タイトルを2 度獲得するなど並外れた才能を証明してきました。このたびのMotoGP への転向は、‘故郷への帰還’であると同時に確実な成長を目的とした新たなチャレンジでもあります。彼のあふれる闘志と強い決意は、チームとヤマハが掲げる大胆なMotoGP 戦略とぴったり合致しており、2026 年こそ絶好のタイミングだと信じています」
トプラック・ラズガットリオグル選手がモーターサイクルに乗り始めたのは5 歳の時。最初のマシンはPW50 でした。まもなくモトクロスレースや600ccのレースに出場するようになり、2013 年と2014 年はRed Bull MotoGP Rookies Cup に参戦。2014 年にはスーパーバイク世界選手権パドックの一員となり、SKT 600、SKT 1000、WorldSBK へとステップアップしてきました。
2014 年は最終戦(マニクール)のSKT600 に初出場で初優勝。翌2015 年からSKT600 へのフル参戦を開始し、全7 戦中5 勝してチャンピオンを獲得。2016 年はSTK1000 でランキング5 位、2017 年もSTK1000 で全8 戦中3 勝をあげ、トップに8 ポイント差のランキング2 位を獲得しました。
WorldSBK デビューは2018 年。カワサキのチームから参戦し、第6 戦イギリスと第12 戦アルゼンチンで表彰台を獲得。そして2019 年にはマニクールのレース1 とスーパーポール・レースでの優勝を含め計13 回表彰台に上り、ランキング5 位の好成績をおさめました。
翌2020 年からラズガットリオグル選手はヤマハに加入し、2023 年まで在籍。1 年目から優勝3 回と表彰台9 回などでランキング4 位となり、2021 年にはチャンピオンを獲得しました。在籍した4 年間で計37 回の優勝と100 回の表彰台を当社にもたらし、チャンピオン・イヤーの2021 年は優勝13 回と表彰台29 回。2022 年は優勝14 回と表彰台29 回、2023 年は優勝7 回と表彰台23 回という活躍で、いずれもランキング2 位と健闘しました。
2024 年、ラズガットリオグル選手はBMW に移籍し、2 戦6 レースを欠場しながら13 戦連続で優勝し連勝記録を更新。30 レース中27 回表彰台に上り、最終戦でチャンピオン獲得を決めたのです。
今年はディフェンディング・チャンピオンとしてWorldSBK に参戦中で、第5 戦終了時点で6 勝、11 回の表彰台を獲得してランキング2 位となっています。2026 年は「ヤマハ・ファミリー」に復帰し、「Prima Pramac Yamaha MotoGP」からMotoGP にデビューします。
■生年月日/1996 年10 月16 日
■出身地/トルコ・アランヤ
■身長/182cm
■体重/72kg
■スーパーバイク世界選手権/ヤマハでの記録
・レース数/131 回
・ポールポジション/12 回
・表彰台/100 回
・優勝/37 回
・レース中のベストタイム記録回数/30 回
■スーパーバイク世界選手権での記録
・レース数/237 回
・ポールポジション/20 回
・表彰台/153 回
・優勝/63 回
・レース中のベストタイム記録回数/53 回
■主な戦績
2025 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング2 位 (全12 戦中5 戦終了時点)
2024 年/スーパーバイク世界選手権 チャンピオン
2023 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング2 位
2022 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング2 位
2021 年/スーパーバイク世界選手権 チャンピオン
2020 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング4 位
2019 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング5 位
2018 年/スーパーバイク世界選手権 ランキング9 位
2017 年/ヨーロピアン・スーパーストック1000 選手権 ランキング2 位
2016 年/ヨーロピアン・スーパーストック1000 カップ ランキング5 位
2015 年/ヨーロピアン・スーパーストック600 カップ チャンピオン
2014 年/ヨーロピアン・スーパーストック600 カップ ランキング13 位
ヤマハ発動機株式会社(2025年6月11日発行)
(バイクブロス・マガジンズ編集部)