EVジェネシス株式会社は、開発中の3輪ソーラーカーにナトリウムイオンバッテリーを採用する旨発表した。同社はナトリウムイオンバッテリーの利点について、材料(ナトリウム)の確保が容易であること・エネルギー密度の高さ・充放電サイクルの耐久性の高さを挙げ、この取り組みが成功すれば太陽光以外の充電源が不要となり車両のエネルギーコストを削減することができるとしている。
EVジェネシス株式会社(東京都渋谷区)が開発中の3輪ソーラーカーに、エネルギー効率の高いナトリウムイオンバッテリーを組み合わせることで、飛躍的な高速距離向上や太陽光以外の充電が不要になる可能性があります。
ナトリウムイオンバッテリーの特徴は、以下の通りです。
1.ナトリウムの豊富な供給源
ナトリウムは地球上で非常に豊富に存在し、リチウムと比較しても圧倒的に材料の確保が容易です。
2.高いエネルギー密度
ナトリウムイオンバッテリーは高いエネルギー密度を持ち、小さなサイズでも多くのエネルギーを蓄えることができます。また、充放電サイクルにおいても安定した性能を発揮します。
これはソーラー車両において航続距離を向上させる上で非常に有利です。
3.充放電サイクルの耐久性
コバルト系や3元系、いわゆるリチウムバッテリーに比べ、5倍以上の寿命の長さがあります。
ナトリウムイオンバッテリーは、地政学的な観点からも重要な意義を持ちます。
リチウム、コバルト、ニッケルなどの素材はリチウムバッテリーに使用されており、これらの素材に頼ることで他国に依存してしまう可能性があります。一方で、ナトリウムは地球上で豊富に存在しているため、資源の乏しい日本には、ナトリウムイオンバッテリーの開発や採用が資源リスクを軽減することになります。
弊社の取り組みが成功すれば、太陽光以外の充電源が不要になるため、車両のエネルギーコストを大幅に削減できます。またソーラーカー普及の大きな一歩となります。
※世界初表記/2025年5月30日時点弊社調べによる
EVジェネシス株式会社(2025年5月30日発行)
(バイクブロス・マガジンズ編集部)