ホンダが2022年度のモータースポーツ活動計画を発表した。本年度から株式会社ホンダ・レーシング(HRC)は、二輪レースだけでなく四輪レース活動も包括する事となったが、今回の記事では二輪の活動計画のみ抜粋してお届けする。
Hondaは、2022年のモータースポーツ活動計画に関する発表会を行いました。以下、モータースポーツ活動計画ならびに登壇した取締役 代表執行役社長 三部 敏宏のスピーチ概要をお知らせします。
「Hondaは創業期からレースとともに育ち、レースを通じて人と技術を磨いてきた会社です。そして、夢を描き、勝利にこだわるというレーシングスピリットは、創業者に始まり、多くの先人達のさまざまな困難への挑戦を経て、現代に生きる私たちへも変わらず伝承されています。そうした意味からも、モータースポーツは「Hondaカルチャー」の大きな結晶のひとつであり、それを忘れることなく、今シーズンも多様なカテゴリーのレースにチャレンジしていきます。
また、モータースポーツをサステナブルでより魅力的な存在にすることを目指して、電動化に加えてカーボンニュートラル燃料や燃焼技術の領域にもチャレンジしていきます。その過程で磨かれる技術は、モータースポーツの領域だけではなく様々な製品に反映され、将来のHondaを支えていく事になります。
そして、今シーズンからは、これまで二輪レース活動を運営してきた株式会社ホンダ・レーシング(HRC)に四輪レース活動機能を追加し、Hondaのモータースポーツ体制を強化してまいります。二輪・四輪の分野でそれぞれが持っている技術・ノウハウの相互連携と運営の効率化を図ることで、より強いレースブランドを目指してモータースポーツ活動に取り組み、HondaのDNAであるモータースポーツを将来に向けて確実に継承していけるような強い基盤を築いてまいります。
2022年も世界中のモータースポーツファンの皆様やHondaファンの皆様、そしてお客様のご期待に応えられるよう、二輪・四輪を合わせた新しいHRCのもと、Hondaは引き続きモータースポーツ活動に力を注ぎ、これからもチャレンジを続けてまいります」
2021年、Hondaは、ダカールラリー2021で、1987年以来の1-2フィニッシュにより、2年連続二輪車部門の総合優勝を獲得しました。またRepsol Honda Team(レプソル・ホンダ・チーム)のトニー・ボウ選手がFIM(※1)トライアル世界選手権およびFIM X-Trial世界選手権でタイトルを獲得し、前人未到の30連覇を達成しました。
2022年も、現在開催中のダカールラリー2022をはじめ、ロードレース、モトクロス、トライアルの世界選手権 最高峰クラス、およびFIMスーパーバイク世界選手権に、HRCが運営するワークスチーム(※2)で参戦し、タイトル獲得を目指します。
また世界選手権では、ワークスチームだけでなく、有力なサテライトチーム(※3)の参戦もサポートします。さらに、日本をはじめとするさまざまな国や地域においては、各国のHondaの現地法人や販売会社が参戦体制を構築し、ロードレース、モトクロス、トライアルでの選手権獲得を目指します。
若手育成では、今シーズンもMotoGPのMoto2・Moto3クラスに参戦するHonda Team Asia(ホンダ・チーム・アジア)へのサポートを継続し、また、ステップアップの場として、FIM ジュニアGP Moto3ジュニア世界選手権のサポートを継続します。加えて、若手育成のプログラムとしてIDEMITSU Asia Talent Cup(イデミツ・アジア・タレント・カップ)を引き続き活用し、世界で活躍できるライダーのさらなる発掘・育成に取り組みます。
(※1)FIMとは、Federation Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
(※2)ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム
(※3)サテライトチームとは、マシンを製造しているメーカーから、マシンや技術面での供与を受けて参戦しているチーム
2022年1月14日発表時点(以下、敬称略)
【世界選手権】
【日本】
【アジア】
【欧州】
【北米】
本田技研工業株式会社(2022年1月14日発行)