写真/バイクブロス・マガジンズ編集部
2015年秋の交通安全運動がスタートした9月21日。警視庁(東京・桜田門)の本部庁舎前で「秋の交通安全週間 胸部プロテクター推進式典」が開催され、式典後には警視庁本部庁舎前から銀座に向かうルートで女性白バイ隊員と女性ライダー31名によるパレードが実施された。
胸部プロテクターを装着したパトレイバーが見守るなか
女性ライダー31名と女性白バイ隊員が交通安全パレードを実施
この催しは、ハーレーダビッドソンジャパンの「HARLEY | モーターサイクル保険™」の加入者に対し、2015年10月から無償で胸部プロテクターを提供する活動がスタートすることに由来したもの。この胸部プロテクター普及活動は、ハーレーダビッドソンジャパンほか、アクサ損害保険とコミネ、そしてバイクブロスの共同の取り組みで、アクサ損害保険では今後も胸部プロテクターの配布を拡大していく予定だという。
今回の式典では、パレードに参加する31名の女性ライダーの前で、警視庁・大澤裕之交通部長がハーレーダビッドソン ジャパンとアクサ損害保険の両社に「プロテクター推進隊」を任命。また、女性ライダーたちには警視庁・交通安全教育指導係の井戸川巡査長が交通安全の4つの重要事項(カーブ前の減速・対抗右折車への注意・ヘルメットあご紐の確認・胸部プロテクターの着用)をレクチャー。さらに「ハーレーダビッドソンの車両は、他のライダーからも存在を意識されるバイクだと思います。そんなバイクに乗っている皆さんが、胸部プロテクターの着用を積極的にしてもらえれば、他のライダーへの周知にもきっとつながります」とメッセージをしていた。
警視庁の大澤交通部長(右)から「胸部プロテクター推進隊」への任命を受けるハーレーダビッドソン ジャパンのスチュワート・パトリック・フィル社長(左)
「以前に比べて胸部プロテクターのサイズや種類が豊富になり、装着感も向上しています。きっと自分の身体に合ったものが見つかるはずです」と胸部プロテクターの必要性をレクチャーした井戸川巡査長
式典会場には、特別に胸部プロテクターを装着した『パトレイバー』のイングラムも登場。本部庁舎前でリフトアップされ、参加者だけでなく往来の人たちもその様子を撮影していた。
式典後は、女性ライダーたちが胸部プロテクターを着用して、女性白バイ隊員と共にパレードを実施。白バイを先導に、女性ライダー31名と同伴ライダー複数名を含む車列が、目的地の銀座へパレードした。
※「胸部プロテクター推進」とは
肩や肘のプロテクターの認知や普及が進む一方、胸部プロテクターの装着率は低く、胸・腹部への損傷が二輪車死亡事故者の約3割を占めているのが現状だ。この胸部プロテクターの着用推進は、二輪車業界の大きな課題となっている。
パレードに参加したイラストレーターのオルファ・ベルーマ(NHK『テレビでフランス語』出演中)さんは、胸部プロテクターを装着してのパレード走行後に「(プロテクターは)軽くて小さいので運転時も気にならなかった。種類がいろいろあることを知ったので、自分にあったものを見つけたい」と語ってくれた
同じくパレードに愛車のソフテイル・デラックス(2015)で参加したスポーツ・ライターの松原渓さん。「今回、パレードに参加して、とてもたくさんの人に自分の運転や胸部プロテクター推進活動を見てもらったことがいい刺激になりました。自分の意識も高まったと感じています。今日を忘れず安全運転を心がけます」