ホンダが二輪車用新AT技術を発表

掲載日: 2009年09月10日(木) 更新日: 2013年12月12日(木)
この記事は2009年9月10日当時の情報に基づいて制作されています。

リリース = 本田技研工業株式会社

ホンダは9月8日、世界で初めて二輪車の有段式トランスミッションをフルオートマチック化した「デュアルクラッチトランスミッション」を開発したと発表した。
同機構は、クラッチレバーやシフトペダルの操作を必要とせず、誰でも気軽にスポーツライディングを楽しむことを可能としながらも、優れた伝達効率により従来のマニュアルトランスミッション車と同等以上の環境性能を実現した新時代のシステム。しかしながら四輪用の同機構とは異なり、既存のマニュアルトランスミッションをベースに開発されていることが大きな特徴である。なお、今回発表されたデュアルクラッチトランスミッション機構は、2010年に欧州を皮切りに順次世界販売される新型VFRへの搭載が予定されている。
また、カブ系の横型エンジンに組み合わせて搭載可能な「CVマチック」と呼ばれる新型オートマチックトランスミッションも同時に発表された。こちらは、同社が長年培ってきた小型二輪車用オートマチック技術を元に、ドライブベルトに発生する熱対策として新開発の冷却機構を採用、さらにはプーリー軸間を短くコンパクトにすることで車体設計の自由度にも幅を持たせている。これにより、カブタイプの車体でもオートマチック機構が搭載可能となり、スクーターと並びカブタイプのセールスが好調な新興国においても、新たな需要を見込んでいる。

左)
今回の新型AT技術発表会には、6月に就任したばかりの伊東孝紳社長が出席。二輪関連の技術発表会では初登壇ということもあり、関係者の大きな注目を集めた。

中)
新開発のエンジンをアピールする伊東社長。向かって右側がCVマチック搭載の横型エンジン、左側は次期VFRに搭載予定のデュアルクラッチトランスミッションを採用した新型エンジン。

右)
デュアルクラッチトランスミッションのカットモデル。メインシャフト上で奇数段(1-3-5速&発進用:赤色)と偶数段(2-4-6速:青色)用のクラッチを直列配置し、トランスミッションの2軸配置を可能としている。

[お問い合わせ]
ホンダお客様相談室
フリーダイヤル:0120-086-819

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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