今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版 スマテク2.0】2.ブレーキング (1)バイクの4つのブレーキとは?(動画あり)

掲載日: 2024年02月16日(金) 更新日: 2024年02月22日(木)

今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版 スマテク2.0】2.ブレーキング (1)バイクの4つのブレーキとは?(動画あり)
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写真/渡辺 昌彦 取材・文/佐川 健太郎 衣装協力/KUSHITANI

ブレーキは繊細だからこそ
特性を知って使いこなしたい

今回はブレーキングについて考えたいと思います。バイクのブレーキは2系統2操作、前後にそれぞれ独立して操作できるブレーキが備わっています。ブレーキペダルひとつで4輪を制御するクルマとはだいぶ違いますよね。バイクはクルマと比べると不安定な乗り物ですが、路面やシチュエーションに応じて前後それぞれのブレーキを巧みに操ることで、走りを繊細にコントロールできます。そこがまさにバイクの強みであり楽しさと言えるでしょう。

そこで大事なのは各ブレーキの特性を活かすことです。たとえばリアブレーキですが一般的に制動力は弱いものの車体姿勢を安定させる効果があります。一方フロントブレーキは強い制動力を得られる代わりに姿勢変化が大きく、ロックした場合にはコントロールが難しくなります。ちなみに教習所などでは前後ブレーキの制動力配分は「7:3」とされていますが、滑りやすいウェット路面では前輪ロックのリスクが高まるため「6:4」とするなどリアブレーキの割合を高めにする指導をしています。

ただし、これもあくまでも目安であって、減速する強さやバイクの種類によっても変わってきます。また最近ではABSに加え前後連動ブレーキを採用している機種もあり、電子制御の進化により前後ブレーキの比率やタイミングまで自動的に最適化してくれるシステムも出てきています。

そして、第3のブレーキと言えるのがエンジンブレーキ(エンブレ)。スロットルを閉じると「グォーン」という大きな音ともにエンジンの抵抗が増えて減速していきます。続けてシフトダウンするとギア比の関係でさらに抵抗が増えて(回転数が上がって)強いエンブレを感じるはずです。エンブレは穏やかに速度を落としたいときや、坂道などで加速しすぎないために使うと効果的。前後ブレーキと上手く併用するのがポイントです。

そして第4のブレーキが「心のブレーキ」です。なーんだ、と思うかもしれませんが大真面目に言っています。何故なら、どんな高性能ブレーキでも凄いテクニックを持っていても、安全マインド無くしては無意味だからです。詳しくは下記の解説をご覧ください。動画も合わせてチェックしていただくと動きのイメージが分かりやすいと思います。

これを見れば完璧!バイクの4つのブレーキとは?!【最新版 スマテク2.0】

Point1「リアブレーキ」

今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版 スマテク2.0】2.ブレーキング (1)バイクの4つのブレーキとは?(動画あり) 01

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■姿勢安定とパワー制御に優れる
1つめがリアブレーキ。フロントブレーキに比べると制動力は弱いが、一方でリアサスペンションを沈めてバイクの姿勢を安定させる効果がある。急制動する場合でも最初にリアブレーキで姿勢を整えることで、より強くフロントブレーキをかけることができる。また駆動力を制御する機能もあるため、低速バランスやUターンではスロットルを開けつつリアブレーキで抑えると効果的。車体も安定して微妙な速度コントロールがしやすい。

Point2「フロントブレーキ」

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今日から使えるライディングテクニック実践講座【最新版 スマテク2.0】2.ブレーキング (1)バイクの4つのブレーキとは?(動画あり) 04

■急減速ほど頼れる制動力の中心
2つめがフロントブレーキで、まさに制動力の中心。一般的には「7:3」などと言われる前後ブレーキの制動力配分だが、高い速度からの減速が必要なときや急制動になるほどフロント依存度が高まる。最大制動力を発揮するには前後輪ともにタイヤがロックする寸前の状態をバイクが完全停止するまでキープすること。ただしパニック時には繊細なコントロールはまず不可能。ABS付きの場合は作動させたほうが短く止まれる場合が多い。

Point3「エンジンブレーキ」

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■前後ブレーキとの併用が効果的
3つめがエンジンブレーキ。スロットルを閉じるとエンジンや駆動系の機械的な抵抗(バックトルク)によって減速していく。たとえば3速→2速→1速とより低いギアへとシフトダウンすることで、さらに抵抗が増えてエンブレが強く効く。ただしエンブレが強すぎるとスリッパークラッチが入っていても後輪が跳ねたりスリップするので要注意。前後ブレーキと併用しつつ速度が十分落ちたところでシフトダウンするのが定石だ。

Point4「心のブレーキ」

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■危険予測に勝るテクニックはない
4つめが心のブレーキ。人間誰しも急いでいたり心配事があったりすると、危険を見落としたりミスをして事故につながりやすくなる。またベテランでも思い込みや慢心から「だろう運転」に陥りやすい。この先に起こり得る危険を予測しながら慎重に走る「かもしれない運転」を徹底してほしい。バイクに乗るときは平常心を保ち、気持ちに余裕を持つことが大事。どんなテクニックよりも心のブレーキに勝るものはない。

スマテク2.0 講師 プロフィール

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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