情報元 = バイクブロス・マガジンズ、文=浜瀬将樹(一間堂)
バイク関連のあらゆる事柄をリサーチするバイクブロスの「バイクリサーチ」。今回は、高速道路の規制緩和についてライダーのホンネを聞いた。
2017年11月1日から、新東名高速道路の一部区間(新静岡IC~森掛川IC/上り線49.7km:下り線50.1km)で最高速度が試験的に110km/hへ引き上げられた。こうした規制緩和はライダーにとって喜ばしいことなのだろうか? もちろん、スピードを楽しみたい人にとっては良いことだと思うが、「もっとココを変えて欲しい!」なんて声も聞こえてくる。果たして、バイク乗りの胸中はいかに?
バイクブロスアンケートサイト「バイクリサーチ」では、2017年11月6日~11月20日に「高速道路の一部区間で最高速度が試験的に110km/hへ引き上げ。こうした規制緩和をどう思う?」というリサーチを実施。バイクブロス会員123人の投票を得た。
もっとも多かったのは約半数の票を集めた「そんなことより二輪車の高速料金を下げて欲しい」の62票(50.4%)。続いて49票で「歓迎する」(39.8%)、同率で「事故増加が怖いので反対」と「小排気量車なのであまり関係ない」が6票(4.9%)で並んだ。
速度制限よりも料金面を不服に思っているライダーが多く「価格形態が不公平」、「(二輪車の料金は)普通車の半額程度が適正だと思います」などのコメントがあった。軽自動車と二輪車が同じ料金であること自体に疑問を持っており、最高速度が規制緩和されるのなら、まず料金面の見直しをしてほしいという要求が大半を占める結果になったのだ。
また、肝心の規制緩和については、歓迎の声があるものの「速度制限は道路の状況に合わせて欲しい。どんなにクルマやバイクが性能を上げても運転をするのは人間。制限があるのとないのとでは、大きな違い」、「制限速度を守らないクルマやバイクが多いので、規制緩和をしたら事故が増えそう」と懸念する声もある。アンケート回答者の中には、普通自動車免許を取得している人がほとんどのようで、ライダーとしてはもちろんドライバーとしての目線で語るコメントが散見された。
そもそも今回の規制緩和の目的は「事故発生率や移動速度、効果の変化」を検証すること。そのことが原因で事故が増えてしまうのは避けたい。たとえ、全国で規制が緩和されても「安全に走ること」が前提であることを忘れないでほしい。
最後に身が引き締まるコメントを……。
「そもそも最高速度は、そこまで出してもいいよという規制のはずで、最高速度までスピードを上げなければならないわけではない。それぞれの車両や運転手の技量に合った速度(最低速度は守った上で)で走れば良いと思う」
うむ。その通り!