【スズキ】アドベンチャーツアラー「Vストローム」の2017年モデルを発表

掲載日: 2017年05月25日(木) 更新日: 2017年05月25日(木)
この記事は2017年5月25日当時の情報に基づいて制作されています。

取材・写真・文=バイクブロス・マガジンズ編集部

Vストローム250

スズキは、2017年モデルとなる新型Vストロームの記者発表を2017年5月24日に都内で行った。

発表されたモデルはVストローム650とVストローム1000、そしてVストローム250の3モデル。なお、Vストローム250は「国内導入予定」という発表で、発売日や価格詳細などは発表されなかった。

Vストローム650と1000は、外観・エンジン・車体のほか、制御部分も大きく進化したフルモデルチェンジとなっている。両モデル共に、スタンダードモデルに加えて新開発のスポークホイールや専用装備をあしらった「Vストローム650XT ABS」「Vストローム1000XT ABS」がラインナップされた。650のエンジンは排ガス規制に対応しつつ出力向上も達成。650と1000ともに、イージースタートシステムやローRPMアシストなども最新制御技術も導入された。こうした新技術の投入に加え、記者発表で強調されていたのは、両モデルともに足付き性やライディングポジション、シート材質といった操作や乗り心地に関する部分も進化向上しているという点だ。スペックでは測れない部分だけに、ぜひ実車で体感したいところだ。

写真でもわかるとおり、650と1000はデザインも新しくなっている。スタイリングイメージはスズキ初のアドベンチャーツアラーとなる「DR-BIG」に由来するもので、伝統となる「クチバシ形状」も洗練された。車体色にはスズキのオフロードレースシーンを連想させる「チャンピオンイエロー」を設定。スズキのアドベンチャーモデル「Vストローム」のブランド確立を目指すという。


DR-BIG
 ■Vストローム1000 ABS/XT ABS
ABSに、5軸慣性計測ユニット(IMU)を組み合わせた、モーショントラックブレーキシステムを新たに搭載した。高次元の車体制御により、バンク角が深い状態でのブレーキングさえも可能にするという。ウインドスクリーンは従来モデルから49mmアップ、防風性が向上し走行疲労軽減にも繋がる。なお、「座椅子」のように角度調整できる方式は継続。2017年6月26日(月)
 

Vストローム1000 ABS(チャンピオンイエローNo.2)

Vストローム1000XT ABS(チャンピオンイエローNo.2)

■Vストローム650 ABS/XT ABS
従来の2眼タイプのフロントマスクを一新し、Vストローム1000と同様のスタイリングとなったほか、平成28年国内排出ガス規制に対応しつつ最高出力・最大トルク共にアップしている。さらに、上位モデル同様のトラクションコントロールを標準装備とした。2017年5月30日(火)発売。
Vストローム650 ABS(チャンピオンイエローNo.2)
Vストローム650XT ABS(チャンピオンイエローNo.2)
 

左からチーフエンジニアの安井信博氏、スズキ二輪社長の濱本英信氏、デザインの田村信治氏、開発ライダーの佐藤省吾氏

 ■Vストローム250(国内導入予定車両・価格と発売日ともに未定)
実用性と趣味性を兼ね備えた、250ccのスポーツアドベンチャーツアラー。上位クラスのVストロームシリーズのイメージを踏襲しつつ、フロントライトは丸目を採用。17Lの大容量フューエルタンクは、満タンで約500kmの走行が可能という。標準装備されているアルミ製キャリアは、オプションアイテムのサイドパニアケースを工具を使用せずにワンタッチで脱着が可能となっている。なお、エンジンは排気形状が異なるがエンジン本体はGSX250Rと同じ。ライディングポジションはGSR250Sと同じだ。
 Vストローム250(パールネブラーブラック/ソリッドダズリンクールイエロー)
左から、チーフエンジニアの福留武志氏、スズキ二輪社長の濱本英信氏、デザインの加藤誠氏、開発ライダーの竹山健太氏

スズキ、スポーツアドベンチャーツアラーの
V-Strom(ブイストローム)シリーズを
全面改良して発売

スズキ株式会社は、街中から高速道路、山岳路まで、長距離ツーリングを快適に楽しむことができる、スポーツアドベンチャーツアラーのV-Strom(ブイストローム)シリーズを全面改良し、650ccモデルの新型「V-Strom 650 ABS」、「V-Strom 650XT ABS」を5月30日より、1000ccモデルの新型「V-Strom 1000 ABS」、「V-Strom 1000XT ABS」を6月26日より発売する。

このたび全面改良したV-Stromシリーズは、シリーズ共通イメージのデザインを採用し、装備を充実させるなど、スポーツアドベンチャーツアラーとして快適性を向上させた。

650ccモデルの新型「V-Strom 650 ABS」はトラクションコントロールを新採用し、ワイヤースポークホイール仕様車の新型「V-Strom 650XT ABS」には、ナックルカバーとアンダーカウルも標準装備した。

1000ccモデルの新型「V-Strom 1000 ABS」は、制動時の姿勢を安定させる「モーショントラック・ブレーキシステム」を新採用し、ナックルカバーとアンダーカウルを標準装備した。また、新たにワイヤースポークホイール仕様車の新型「V-Strom 1000XT ABS」を追加設定した。

●新型V-Stromシリーズの主な特長

〇デザイン
・1988年発売の野性的で力強いスポーツアドベンチャーツアラー「DR-BIG」のDNAを継承した、シリーズ共通イメージのスタイリング。
・フロントには、縦型2灯ヘッドライトを採用。
・車体色は、黄「チャンピオンイエローNo.2」、白「パールグレッシャーホワイト」、黒「グラススパークルブラック」の3色を設定。

〇エンジン
650cc
・低回転域での鼓動感や、中回転域の力強い立ち上がりから高回転域までのスムーズな出力特性を特長とする645cm3V型2気筒エンジン。
・出力(51kW/8,800rpm)、トルク(61Nm/6,500rpm)を向上し、優れた燃費性能(35.5km/L※1)を実現しながら、平成28年国内新排出ガス規制に対応。

1000cc
低中速域での力強さと扱い易さを特長とする1,036cm3V型2気筒エンジン。
出力(73kW/8,000rpm)、トルク(100Nm/4,000rpm)の特性を維持し、優れた燃費性能(32.1km/L※1)を実現しながら、平成28年国内新排出ガス規制に対応。

〇装備
シリーズ共通
・広い前方視界を確保する快適な乗車姿勢と、高さを3段階に調整できる大型可変ウインドスクリーン。ウインドスクリーンは、従来モデルよりも高く(650cc:+9mm、1000cc:+49mm)し、1000ccモデルは角度調整も可能とすることで、快適性を向上。
・快適な座り心地と足つき性を実現する、スリムな形状のシートと燃料タンク。燃料タンクは、より長い航続距離を実現する大容量20Lを確保。
ギヤポジション、平均燃費、航続可能距離など、多様な情報を表示できる機能的な液晶メーターパネル。パネル下部にある12Vのアクセサリーソケットを650ccモデルにも新採用。
・防風・防雨効果により長距離や寒冷時における快適性を向上するナックルカバーを、アンダーカウルと合わせて標準装備(「V-Strom 650 ABS」を除く)。
・アルミ製キャストホイールを装着した標準車に加え、ワイヤースポークホイール仕様車を1000ccモデルにも設定。
・2段階から選択可能なトラクションコントロールを650ccモデルにも新採用。前後輪の速度、スロットルポジション、クランクポジション、ギヤポジションの各センサーの情報により、リヤタイヤのホイールスピンを検出した際、速やかにエンジン出力を低減。エンジン出力をより効率よく路面に伝達することが可能となり、より快適なライディングを楽しめる。※2
・スタータースイッチを押し続けずにワンプッシュするだけで、スターターモーターを回転させてエンジンが始動する「スズキイージースタートシステム」を採用。また、ニュートラル時はクラッチレバーを握らなくても始動可能とした。
・発進時や低回転走行時に、エンジン回転数、ギヤポジション、スロットル開度等の情報を用いて、エンジン回転数をわずかに上げる「ローRPMアシスト」を採用し、発進・停車を繰り返す市街地走行などでの操作性を向上。

1000cc
・IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)の搭載によりコーナリング時のブレーキングにおいてもバンク角に応じたABSの作動を可能とし、フロントブレーキ圧が一定以上入力されると自動的にリヤブレーキ圧を発生させることで車体を安定させる「モーショントラック・ブレーキシステム」を新採用。※3
・新型「V-Strom 1000XT ABS」には、ハンドルが固定される中央部を大径化したテーパー形状により力強さを感じさせるハンドルバーを装備。

〇年間目標販売台数 V-Stromシリーズ合計 960台
※1 国土交通省届出値:定地燃費値(60km/h)2名乗車時。定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2トラクションコントロールは、あらゆる条件下で後輪のスリップ(スピン)を完全に制御したり転倒を防止したりするものではありません。
※3 ABSは制動距離を短くするためのシステムではありません。コーナーの手前では十分に減速するなど、走行環境に合った安全運転を心がけてください。

〇メーカー希望小売価格
V-Strom 650 ABS/907,200円
V-Strom 650XT ABS/950,400円
V-Strom 1000 ABS/1,404,000円
V-Strom 1000XT ABS/1,447,200円
*価格(リサイクル費用を含む)には、保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う費用は含まれない。

[ お問い合わせ ]
スズキ株式会社
お客様相談室
TEL/0120-402-253

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

このページの一番上へ

サイトのトップページへ

このページの一番下へ