警視庁は、2016年に発生した死亡事故の内訳をはじめ、二輪車の死亡事故に関する統計を2017年4月7日に発表した。
東京都内で発生した二輪車死亡事故は、四輪・自転車・歩行者といったすべての交通死亡事故のなかで25.2%を占めており、全国平均の17.5%を大きく上回る数値となっている。二輪車死亡事故の多くが頭部、胸部、腹部のいずれかを損傷して亡くなっているが、それらの数値が大きく改善した形跡を見ることはできなかった。
また、都内の二輪車死亡事故を年齢層別でまとめたものでは、40代が最も多く、次いで30代となっている。「バイクの死亡事故=若い世代」「30代・40代は落ち着いた運転をする」という印象があるかもしれないが、統計結果はこうした人々の印象とは全く異なる結果を示していた。
東京都では二輪事故で合計40人が亡くなっており、全体比率は前年から1.6%増えて25.2%となっている。また全国統計を見ると、自転車、歩行者などの死亡事故件数は前年から減少し、全体の死者数も減ったのに対し、二輪・四輪車の事故は微増している。
■都内
■年齢層別
過去5年の平均、また2016年共に40代の死亡事故が一番多く、時点に30代が続く。自分のライディングを今一度見つめて安全運転を心掛けたい。
■事故類型別
単独での事故が一番多く、次いで右折時の死亡事故が多い結果となった。通行車両が多い都内では前後左右に気を配り、不意なアクシデントにも対応出来る走行を努めよう。
2016年に発生した二輪の乗車中死亡事故では、頭部・胸部・腹部の損傷が全体の7割以上を占め、またその内の35%が事故発生時にヘルメットを脱落させてしまっている。
警視庁は、「ヘルメットのあごひもをしっかり締める」、「胸部プロテクターを着用する」。この2点を守るようライダーに呼びかけており、安全運転への心がけをはじめ、プロテクター装備のチェックなど事故を未然に防ぐよう今一度心がけてみてはいかがだろうか。