執筆= リンドバーグ
時代の変化に合わせ、排気量をはじめとするレギュレーション変更を繰り返しながらも、今なお二輪ロードレースの最高峰として世界中から認められているMotoGP。このページの読者のなかにもファンの方が多いことでしょう。
さて今回は、そんなMotoGPファン必携の関連書籍「グランプリ・モーターサイクル~オフィシャル・テクニカル・ヒストリー」をご紹介しましょう。これはヨーロッパでベストセラーとなった1冊を日本語版にしたもので、1949年から2009年までの世界選手権500ccおよびMotoGPマシン開発の歴史を1冊にまとめたもの。著者は技術面に造詣が深い著名作家ケビン・キャメロンで、その特徴的な表現方法とともに各マシンの特徴と歴史を詳細に解説してくれています。それはまるで世界選手権のレースで使用されたエンジン、シャシー、ブレーキ、タイヤの進化に関する一連の「物語」とも言えるものですが、もちろん各章は独立したものとしても楽しめ資料性も十分です。加熱する競争と急速に変遷する技術、そして世界最高峰ライダーからのフィードバック。それら全てが性能の向上とデザインの進化を生み、今日のMotoGPマシンへと繋がっているという事実を多彩な写真とイラストを交えて解説。さらに、この日本語版では2009年YZR- M1の説明およびバレンティーノ・ロッシ本人によるコメントを追記しています。世界選手権の初年1949年の500ccから2009年MotoGPまでのチャンピオンマシン全61台の進化の歴史を鮮やかなグラフィックと共に綴った本書。グランプリファンはもちろん、全てのバイクユーザー必携と言えるのではないでしょうか。
【見どころ・読みどころ】
世界選手権の初年1949年から2009年までの500ccとMotoGPチャンピオン・マシン全61台を完全網羅した豪華資料集。時代ごとに世界最高峰レーシング・マシンの進化の軌跡を色鮮やかな写真とイラストで綴り、そのマシンが活躍した時代背景からデザインの時代性にも触れた資料価値の高い一冊。トップ・カテゴリーを戦ってきたレーサー61台の各パーツについて詳細に解説し、名称、戦績、時代背景についても細かく記載。各章それぞれを独立した資料とすることで、過去から現在までのレーサーとパーツの軌跡を簡単に追うことができます。また、序文にはあのケニー・ロバーツが、追記として王者バレンティーノ・ロッシが筆をとっていることも大きな魅力。
【DATA】
■タイトル/グランプリ・モーターサイクル 日本語版
■価格/4,725円
■作者/ケビン・キャメロン
■発売日/2010年2月
■装丁/ハードカバー
■ページ数/220ページ
■言語/日本語
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