半導体や二輪車用レギュレータを製造する新電元工業は、電動二輪車向けパワーコントロールユニット「DU012」の量産をインドにて開始した。同製品はバッテリ電圧や車速、モータ回転数などをリアルタイムに検出し、車両状態に合わせて駆動モータを制御。滑らかな走行を実現するとともに燃費を改善し、操作性も向上させるという。同社は二輪車の販売台数が多いアジア地域での電動化ニーズに応え開発を進めるとしている。
2000万台規模を誇るインド二輪市場のEV化推進に寄与し、深刻化する大気汚染の解消へ。
新電元インディアは、電動二輪車向け2kWパワーコントロールユニット(PCU)、DU012を2023年5月より量産を開始しました。
地球規模で直面する気候変動問題の解決に向け、アジアを中心に世界で年間5000万台超を販売する二輪車においても電動化の検討が進んでいます。
当社では、今後拡大すると予測される電動二輪車向けに、搭載される駆動モータを制御するPCUを開発しています。三相ブラシレスモータを駆動するDU012は、バッテリ電圧や車速、モータ回転数等の車両情報をリアルタイムに検出してモータを制御する機能が搭載されています。これらの機能により、二輪車の操作性が向上することにくわえて、滑らかな加減速により燃費改善にも寄与します。
二輪車の販売台数が高いアジア地域では、大気汚染問題への対策の一環として国家方針に二輪車の電動化推進が掲げられるなど、電動化のニーズが高まってきています。当社グループでは、「エネルギーの変換効率を極限まで追求することにより、人類と社会に貢献する」という企業ミッションのもと、引き続き環境配慮型製品の開発に注力してまいります。
・バッテリ電圧や車速、モータ回転数などをリアルタイムに検出。車両状態に合わせたモータ制御を行うことで、発進、加速、減速、登坂、降坂の状況に応じて、滑らかな車両走行を実現。
・高電圧・大電流駆動。モータ駆動部はMOSFETによる三相フルブリッジ回路構成とし、当社が培ってきた電源設計技術を活かして、スイッチングサージや電力損失を低減。
■生産場所/新電元インディア
■量産時期/2023年5月
新電元工業株式会社(2023年8月23日発行)
(バイクブロス・マガジンズ編集部)