HSR 九州(熊本県)で2022年10月9日(日)に開催された全日本モトクロス選手権第5戦・九州大会の IA2 においてヤマハファクトリーレーシングチームより YZ250F で参戦中のジェイ・ウィルソン選手がシリーズチャンピオンを獲得した。ジェイ・ウィルソン選手は開幕より11連勝しており、残り2戦を残してのシーズン制覇となった。
2022年10月9日(日)、熊本県の HSR 九州で行われた全日本モトクロス選手権第5戦・九州大会で、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から「YZ250F」で IA2 に参戦するジェイ・ウィルソン選手が両ヒートで優勝し、開幕から負けなしの11連勝でチャンピオンを獲得しました。ヤマハ発動機株式会社としては、2017年の渡辺祐介選手以来、5年ぶりとなる IA2 のチャンピオン獲得となります。
2022年から「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」に加入したウィルソン選手は、スタンダードの「YZ250F」を駆り、開幕戦のトリプルヒートで3連勝を達成すると、第2戦関東大会のヒート1では複数回の転倒を喫しながらの逆転勝利など連勝記録を伸ばし、4戦を終えて9連勝。この時点でランキング2位の浅井亮太選手(ヤマハ)に123ポイント差をつけており、第5戦の両ヒートで優勝すれば、ライバルの結果に関係なくチャンピオンが決定する状況でした。
迎えた第5戦、ヒート1ではスタートで出遅れるも2周目にはトップを奪って独走。2位に約19秒差をつけて開幕10連勝を飾ると同時にチャンピオンに王手をかけます。続くヒート2では好スタートから1周目でトップに立つと前半の内に独走。そのままチェッカーを受け開幕11連勝で、2大会5ヒートを残して2022年のシリーズチャンピオンに輝きました。
ウィルソン選手はチャンピオンを獲得しましたが、オーストラリアとニュージーランドで計6回のチャンピオンに輝く実力と、若手ライダーの育成活動である「bLU cRU」でのコーチ経験を活かし、幅広い役割を担っています。
特に全日本では残りのレースでの勝利とともに、IA1 のチャンピオン獲得に向けたチームメイトのサポート、若手ヤマハライダーへのサポート、EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)の開発などを継続して行っていきます。
「2戦を残してチャンピオンを獲得することができました。しかも開幕から 11 連勝での勝利です。この勝利は、私と一緒に日本に来てくれた妻と娘と一緒に勝ち取ってものであり、コロナ禍という大変な時期に日本に迎えてくれ、大きなサポートをしてくれたヤマハ発動機、YAMAHA FACTORY RACING TEAM、そして EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)の開発チーム、みんなの勝利です。
チャンピオンは決定しましたが、まだレースは残っています。次の関東大会は先のレースで苦労しましたが、再び勝利して連勝を伸ばしていきたいと思います。また私にはたくさんの役割がありますが、その一つが若手の育成です。IA2 では、浅井選手、中島選手、鳥谷部選手が活躍してくれていますが、その数をもっと増やし、レベルアップに貢献していきたいと思います。それは同時に全日本選手権の発展にもつながっていくと考えています。これからもゴールに向かってがんばりますの、引き続き応援をよろしくお願いします」
「どんなライダーでも勝ち続けるのはとても難しいことですが、ジェイ選手は11連勝でチャンピオン獲得という偉業を成し遂げました。それができたのは、日々の生活からプロとしての取り組みがあり、チームやスタッフ、ファンの皆さまへの感謝の姿勢など、人間力の高さだと思います。チームとしてこのプロジェクトに携わることができて誇りに思います。
チャンピオン獲得というミッションは達成されましたが、まだ開発や育成のミッションは続きます。ジェイ選手はこのすべてに一生懸命に向き合ってくれているので、私たちも力を合わせて実現していきたいと思います。特に育成の面では、着実に若い力が育っていますが、いずれジェイ選手を超えていく若手が現れることを期待します。最後に、私たちのレース活動を支えてくれるファンの皆さま、スポンサーの皆さま、関係者の皆さに感謝いたします。ありがとうございました」
ヤマハ発動機株式会社(2022年10月10日発行)