オートバイ用品販売店大手のナップスは、国内の二輪市場の動向を踏まえ、新プロジェクト・新ブランドを立ち上げる旨発表した。
新プロジェクト「Naps +E」ではライダーの購買活動がSDGs実現へ繋がり、オートバイを安心・安全に乗り続けられる環境づくりを多数のパートナー企業とともに目指す取り組みを展開する。
また、新プライベートブランドとして「Naps Sports」を立ち上げ、海外展開も視野にオリジナルプロダクトの企画・製造・販売を行う。これに伴いドライカーボン外装キット5車種を展開することが決定しており、第一弾として2022年10月1日(土)よりスズキ Hayabusa(’21)の外装キットが販売開始される。
株式会社ナップス(オートバイ用品/部品の小売・開発)の新しい取り組み
オートバイ用品の小売・開発を行う株式会社ナップス(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:望月 真裕)は、新プロジェクト・新ブランド立ち上げにあたり、発表会を2022年9月30日(金)に開催します。
(1)日本における二輪市場の変化
近年の国内オートバイ市場全体が縮小傾向にあった中で、軽二輪(126-250cc)と小型二輪(250cc以上)の国内新車販売台数(※1)は、新型コロナウィルス感染症拡大という未曽有の危機の中で、3密を回避できる移動手段や趣味としてオートバイブームの追い風を受け、2019から2021年の3年間では、拡大増加傾向にあります。
※1 一般社団法人全国軽自動車協会連合会調べより。
(2)オートバイ用品小売業界における商品のコモディティ化
少子高齢化、1人当たりの消費量・市場全体の消費量の減少傾向が続く中で、オートバイ用品小売業界全体の「同質化」が顕著となり、その結果、商品の「コモディティ化」が進み、常に値下げされた商品が販売されるという商売の悪循環に陥っています。この業界全体の危機的状況と決別し、オートバイ業界全体のダイナミックな変革を実現するためには、「価格」以外の「新たな付加価値」を追求した事業戦略が求められています。
(3)遅れている二輪EV化と環境対策
二輪は四輪業界のように車種を超えた業界全体での積極的なEV化が進んでいません。また、二輪小売業界においては、SDGsへの取り組みを行なっている企業も少なく、二輪・二輪小売業界全体として、環境配慮への取り組みが四輪に比べ大きく遅れています。
海外のオートバイ市場に目を向けてみると、昨年世界111カ国の二輪車販売台数は5,136万台(FOURIN調べ)のうち、日本4大メーカーの世界シェア(販売台数)は40%以上。日本のオートバイメーカーは、高い技術力やデザイン性が評価され、世界の「オートバイ市場」ひいては「オートバイの文化」をけん引しています。
このようなグローバル市場の中で、オートバイが走る世界の持続可能性を高めるには、二輪業界全体の共通価値を創造する為にオートバイ業界をダイナミックに変革にして行かなくてはならないと考え、新プロジェクトとしての「Naps +E」、新ブランドとしての「Naps Sports」を立ち上げます。
オートバイ業界のダイナミックな変革を実現するため、二輪業界全体を巻き込むプロジェクトとして「Naps +E」を立ち上げます。弊社はSDGsの取り組みを業界での新たなパートナーシップから共通価値を創造すること(CSV)で進化させ、社会的ニーズや業界の問題を解決し、その結果、経済の好循環サイクルの実現も目指してまいります。
「Naps +E」は、「For sustainable Riders.」というキーメッセージを掲げ、「オートバイを安心・安全に乗り続けられる環境を創造する」ために立ち上げたプロジェクトです。プロジェクトの骨子は以下です。
・お客様(ライダー)の購買活動がSDGs実現へ繋がるインフラづくり
・ナップス個社では実現出来ない大きな活動を「商品」というモノを活用してお客様や他企業様(パートナー企業様)と一緒に持続可能な社会貢献活動へと進化させていきます
「Naps +E」プロジェクトは、SDGsの切り口から考えられる課題にのみ取り組むのではなく、お客様の視点での課題解決にオートバイに関わるステークホルダー(お客様、取引先の企業様)の皆様と共に、社会的価値と経済的価値の両立を創造し、社会と共に持続的な成長を続けていくことを目指しています。今後、「Naps +E」プロジェクトでは、具体的なアクションとして以下のことに取り組んでいきます。
「Naps +E」プロジェクト パートナー企業(順不同・敬称略・2022/9/30現在)
株式会社デイトナ 様
東部商事株式会社 様
有限会社スペシャルパーツ忠男 様
株式会社カドヤ 様
株式会社谷尾商会 様
株式会社サイン・ハウス 様
株式会社レイト商会 様
株式会社ビクトリーキス 様
株式会社ウインズジャパン 様
株式会社日本ビート工業 様
株式会社アールエスタイチ 様
株式会社アップガレージ 様
株式会社フォーシーズンズ 様
グローブライド株式会社 様
株式会社アールズ・ギア 様
ブリヂストンモーターサイクルタイヤ株式会社 様
株式会社コーケン 様
株式会社和光ケミカル 様
株式会社アクティブ 様
RIDEZ株式会社 様
岡田商事株式会社 様
株式会社ゴールドウィン 様
株式会社ワイズギア 様
株式会社山城 様
株式会社ウィングローブ 様
有限会社ジェーアンブル 様
株式会社ヒョウドウプロダクツ 様
株式会社オージーケーカブト 様
株式会社SHOEI 様
株式会社アライヘルメット 様
タナックス株式会社 様
日本ハイドロシステム工業株式会社 様
株式会社JMC 様
MOTUL Japan株式会社 様
株式会社デグナー 様
「Naps Sports」は、「For ultimate Riders.」のキーメッセージを掲げ、「究極の技術・スポーティでクールなデザイン・ ライダーの情熱を極限まで満たす」ために立ち上げた弊社のプライベートブランドです。グローバル展開を見据え、高い技術力と実績を持つ国内製造メーカー様と共に、オリジナルプロダクトの企画・製造・販売を行います。
この度「Naps Sports」の展開にあたり、CFRP(カーボン)製品及び特殊ホース等の開発・設計・生産を一括で担う東京R&Dグループの日本ハイドロシステム工業株式会社(東京都千代田区 代表取締役社長 福室 裕様)と鋳造事業、3Dプリンター出力事業、CT事業を展開する株式会社JMC(神奈川県横浜市 代表取締役社長兼CEO 渡邊大知様)とのアライアンス契約を結びました。
コンセプト
・世界中のライダーへ、各領域にてトップクラスの性能や機能を備えた製品づくりができる、確かな技術力のある国内製造メーカーとタッグを組み商品企画・製造を行い、一切の妥協を排除した匠の逸品を届け、車両メーカーやユーザーの想像を超えるモーターサイクルパーツを製作します。
・商品企画だけでなく、販売手法にも個性を持たせファンを作り、弊社を総合チューニング企業へ進化させていきます。
※SUZUKI社製「Hayabusa(2021年モデル)」のフルドライカーボン外装KITの完成品イメージ(今後変更の可能性あり)3D CADデータを制作しそれを基に、オリジナルデザインの企画を行いました。
ライダーの憧れと究極というコンセプトを満載した製品「フルドライカーボン外装KIT」
弊社はリテーラーとしてお客様、パーツ・用品メーカー様等、二輪市場を構成する様々なステークホルダーの方々と関係を築いてきました。それに加え、創業60年の間に培ったオートバイやそれにまつわる用品に関する知識や販売技術に加え、PITサービスといった強みを持ち合わせています。それらを活かし、お客様はどんな製品や購買体験に価値を感じるか、オートバイライフに何を求めているのかを徹底して分析し検討を重ね、「Naps Sports」製品ラインナップとして、オートクレーブ成形のフルドライカーボン外装KITを5車種(※2)で展開していきます。
その第一弾として10月1日からは、SUZUKI社製「Hayabusa(2021年モデル)」の外装KITを販売いたします。今後もトップクラスの性能を備えた機能パーツの企画や、既存チューニングパーツメーカー様と協業し「Naps Sports」認定品(機能性やデザイン性に優れ、「Naps Sports」製品と共にご使用をおすすめする製品)の販売準備を進めております。
※2 SUZUKI社製「Hayabusa(2021年モデル)」、HONDA社製「CBR 1000RR-R」、KAWASAKI社製「Ninja H2」、「2021-22 Ninja ZX-10R」、「Z900RS」
こだわり
・スーパースポーツとしての性能を追求している日本メーカーの車種や、より多くのユーザーに乗られている車種をターゲットとしています。
・フルドライカーボン外装KITはオートクレーブ成形(加圧と加熱により成形)により、軽さ・薄さ・強度を追求しました。
・カーボンの織り柄が美しい、オリジナルデザインを実現しています。
・世界のオートバイレースで使用されている外装と同等の素材や工法により、全て日本国内で生産しています。
株式会社ナップスは、1962年の創業以来、オートバイ用品の小売・開発・販売を行っており、店舗事業、ウェブショップ事業、プライベートブランド事業の3事業をビジネスの柱として展開しております。
店舗事業では、関東エリアを基軸に東北から東海・近畿・中国・四国・九州に加え、海外店舗として台北エリアに展開し、合計29店舗(中古バイク用品買取販売「アップガレージライダース」6店舗含む)を運営しております。店舗売場総面積6,061坪、一店舗取扱いアイテム数は35,000点以上と大型店舗の利点を生かし、国土交通省認可の認証工場でのピットサービスを完備し、部品の交換や取り付け、車検などオートバイライフに必要なあらゆるサービスを提供しております(2022年7月現在)。
また、ライダーの皆様にとってのワンストップチャネルとして店舗運営のみならず約30万点のアイテムを取り揃えたウェブショップの運営、さらに、潜在的なニーズにお応えするための新商品の企画・製造・販売を行っております。
“For all Riders.” のビジョンのもと、ライダーの皆様の安全で豊かなオートバイライフを全力でサポートいたします。
オートバイ業界は今、大きな変革の時を迎えています。縮小する日本市場、値引き低価格戦略のみのコモディティ化した市場、他業界と比べ遅れている環境課題への取り組み。そうした業界全体が感じている課題から脱却し、オートバイ文化に新しいイノベーションを起こせないか。そのアクションは、ナップスさえ潤えばいいという独りよがりのものではなく、オートバイが走る世界の持続可能性を高めるには、二輪業界全体の共通価値を創造していけるような取り組みをする必要があるのではないか。そんな想いから、新プロジェクトとしての「Naps +E」、新ブランドとしての「Naps Sports」を立ち上げました。
当社では、”For all Riders.”豊かなオートバイライフの創造に貢献し、お客様の夢を叶えるため、様々な取り組みを実施してまいります。
株式会社ナップス(2022年9月30日発行)
GSX1300R HAYABUSAの試乗インプレッション記事はこちら>>
GSX1300R HAYABUSAのカタログページはこちら>>
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