ドゥカティ・モーターホールディング社は、昨年に敢行した7週間の工場生産停止後、半期ベースとしては過去最大となる販売台数を記録。結果として前年対比マイナス9.7%となる計4万8,042台を販売し2020年を終了した。
売上が好調だったのは「ドゥカティスクランブラー」シリーズとなっており、計9,265台を販売。「ストリートファイター V4」は5,730台が納車された。また、新型車両を含む2021年モデルの販売についても滑り出しは好調とのことだ。
・ドゥカティは世界90か国以上で4万8,042台のモーターサイクルを販売して2020年を終了、半期ベースでは過去最高となる販売台数を記録
・中国、ドイツ、スイスは成長傾向を示し、2019年と比較して販売が大幅増加
・2020年に最も多く販売された製品ファミリーはドゥカティスクランブラーで9,265台、単独モデルのベストセラーはストリートファイター V4で5,730台を納車
・新しい2021年モデルは年初から非常に好調な滑り出しを見せ、今後の明るい見通しを提供
2020年、ドゥカティ・モーター・ホールディング社は、複雑な世界情勢とシーズンピーク時における7週間の生産停止により上半期には大きな影響を受けましたが、下半期には記録的な販売台数を達成して一年を締めくくりました。
7月から12月にかけての好調なセールスにより、ドゥカティは2020年に、合計4万8,042台のモーターサイクルを納車しました。2019年と比較した場合、販売台数の差は9.7%減と限定的な数値に留まっています。3月から4月にかけてのパンデミックとロックダウンによるドゥカティ・ファクトリー閉鎖の影響を考えると、これは非常に意味のある結果です。
近年、成長傾向が続いている中国では、2020年に4,041台のモーターサイクルを販売し(26%増)、ボルゴ・パニガーレに本拠地を置くドゥカティにとって4番目に大きな市場となりました。2019年と比較したセールスの増加は、ドイツ(6.7%増の5,490台)およびスイス(11.1%増)でも記録しました。イタリアでは、過去最高の7,100台のモーターサイクルを販売しました。
「2020年は様々な面で複雑な年であり、世界中のすべての人がまったく新しい困難に直面しました。最終的な結果は、私たちの期待とは異なったものになりましたが、ドゥカティは、6月以降のモーターサイクル市場の回復傾向を受けてセールスを伸ばし、下半期に素晴らしい販売台数を達成して、3月に予想したよりも良い結果で一年を締めくくることができました。働き方とプロセスを再定義することで、従業員の安全を確保し、常にドゥカティ・ファンに寄り添い、中国をはじめとする一部の市場で成長することにより、世界におけるドゥカティ・ブランドを強化することができました。また、MotoGP では2度目のコンストラクターズ・タイトルを獲得しました」と、ドゥカティ最高経営責任者(CEO)のクラウディオ・ドメニカーリは述べています。
世界的に困難な状況にもかかわらず、ドゥカティは、2020年に MotoGP 世界選手権でコンストラクターズ・タイトルを獲得し、ディーラー・ネットワークの拡充プロセスを継続し、オーストラリアでは新しい子会社を立ち上げ、スーパーレッジェーラ V4やディアベル1260ランボルギーニといったリミテッド・エディションを発表することができました。
ストリートファイター V4は5,730台を販売してベストセラー・モデルとなりました。ドゥカティスクランブラーは、9,265台のセールスを記録して、製品ファミリーとして最も多く販売されたモデルとなりました。ドゥカティスクランブラーは、自由、喜び、自己表現といった世界を創出するモデルです。「Land of Joy」は、モーターサイクルの本質へ回帰し、最高の安全性を確保した上で、親しみやすさと走る悦びを追及したモデルです。
「2020年の下半期は、年末にかけて素晴らしいセールスを記録し、4万8,042台のモーターサイクルを販売して、最初の数か月間の販売下落の一部を相殺することができました。ドゥカティは、中国、ドイツ、スイスの市場で成長を成し遂げ、2019年を上回る数字を記録しました」と、ドゥカティ・グローバル・セールスおよびアフター・セールス担当副社長のフランチェスコ・ミリチアは付け加えます。「2020年に、ドゥカティは世界中のディーラー・ネットワークをサポートするために、「Ducati Cares」プログラムを開発しました。これによって、お客様は完全に安全を確保した上でドゥカティ・ディーラーを再び訪れることができるようになりました。さらに、デジタルで来店の予約をしたり、モーターサイクルの見積もりをリモートで行うことも可能になりました。このような対策はすべて、新規ディーラーの開設や新しいオーストラリアの子会社の設立を含む、販売拡大のプロセスを止めることなく実施されました」
2020年をポジティブな傾向で終了したことにより、ドゥカティは自信を持って前向きに未来に目を向けることが可能になりました。2021年の製品ラインナップは、これまで以上に充実しています。セールスも好調で、年初としては過去最高の注文数を達成しています。前方用/後方用レーダーを搭載した世界初のモーターサイクルであるムルティストラーダ V4の最初の納車はすでに開始されており、今後数か月以内に、ドゥカティ正規ディーラーにはパニガーレ V4 SP、スーパースポーツ950、モンスター、ドゥカティ スクランブラー・ナイトシフトを含む2021年モデルが到着します。
「私たちは、様々なライダーのニーズを満たす完璧な製品ラインナップを揃えて2021年をスタートさせます。これらの新製品は、年初から非常に良好なセールスを記録しています。これは、ドゥカティ・ファンの皆様が、私たちのニューモデルを気に入っていただいたことを明確に示すものです。高度なテクノロジーを備えた新型ムルティストラーダ V4は、モーターサイクルの世界に新たなマイルストーンを設定するものです。さらに、新型モンスターは、ドゥカティの本質をコンパクトで軽量なボディに凝縮し、日々のライディングに走る楽しさをもたらします。これから始まる新しいレース・シーズンには、才能に溢れる若いライダーが参戦し、明るい未来を信じて、常に上を目指して戦いを繰り広げます」と、ドゥカティ CEO のクラウディオ・ドメニカーリはコメントを締めくくりました。
ドゥカティジャパン株式会社(2021年1月13日発行)