ヤマハはオートマチックスポーツ「TMAX560 TECH MAX ABS(155万1000円)」および「TMAX560 ABS(136万4000円)」をモデルチェンジし、2022年7月7日(木)に発売する。
一回りコンパクトになった同モデルの新たな特徴は、軽量のスピンフォージドホイールや新タイヤの採用によるライディング性能向上のほか、ポジションを一新し、やや前傾気味となりスポーティーとなった点などがあげられる。また電動タンクキャップや、スマートフォンと連携できる7インチ高輝度TFTメーターなど、新装備も採用されている(価格は全て税10%込み)。
~バネ下重量低減を図る軽量ホイール、ナビ機能に対応するTFTメーター採用 ~
ヤマハ発動機株式会社は、オートマチックスポーツ「TMAX560 TECH MAX ABS」および「TMAX560 ABS」をモデルチェンジし、2022年7月7日(木)に発売します。
2022年モデルの「TMAX」は、“Maximize the Moment”をコンセプトに開発しました。新たな特徴は、(1)軽量“SPINFORGED WHEEL(スピンフォージドホイール)”、新タイヤ、Accelerator Position Sensor Gripの採用などによる、スポーツ性のさらなる向上、(2)走行性能に調和させた新ライディングポジション、(3)当社初の電動タンクキャップなど、エルゴノミクスに配慮した新しい機能・装備、(4)スマートフォンとの接続で、ツーリングの楽しさを拡張する7インチ高輝度TFTメーター、(5)「TMAX」らしいスポーティさを受け継ぎながら一回りコンパクトになったオールニューのスタイリングなどです。
「TMAX560 TECH MAX ABS」は、「TMAX560」をベースに、クルーズコントロールシステム、電動調整式スクリーン、グリップウォーマー、メインシートヒーター、調整機能付きリアサスペンション、夜間の視認性をサポートする光るハンドルスイッチ(一部「TMAX」にも採用)を搭載し、快適性を高めた上級モデルです。
(1)軽量“SPINFORGED WHEEL(スピンフォージドホイール)”、新タイヤ、APSGの採用などによる、スポーツ性のさらなる向上
当社独自の“スピンフォージドホイール”技術による10本スポークの軽量アルミダイキャストホイールを採用。慣性モーメントをフロント約10%、リアは約6%低減。スポーティな走りに貢献しています。
また、専用開発のタイヤを採用。あわせてΦ41mm倒立式フロントサスペンションとリアのショックアブソーバーもセッティングを変更しました。前後とも減衰力は、従来モデル比でやや“ハード”な設定です。
さらに、スロットルケーブルを廃したAPSG(Accelerator Position Sensor Grip)を採用。軽量化とともに自然なアクセル操作感を実現し、高いスポーツ性に貢献します。
(2)走行性能に調和させた新ライディングポジション
スポーティな乗り味をさらに引き出すため、ハンドル、シート、ステップのライディングポジション3点を一新。従来モデル比でわずかに前傾気味としました。
フットボードは前後に面積を広げ、シートは前後に延長。また、工具不要で3段階調整(±15mm)可能なバックレストの採用により、ライダーの居住性を高めています。また、タイトに絞ったボディ造形により、足つき性も向上しました。
さまざまな体格にマシンをマッチングさせるだけでなく、“腰と足”で車両をホールドした一体感のあるポジションと、広々とした快適で自由度の高いポジションを両立しています。
(3)電動タンクキャップなどエルゴノミクスに配慮した新しい機能・装備
車両の電源をOFFにした後2分以内にヒンジを引き上げるとロックが解除され、キャップを開けることができるスマートキャップ(電動タンクキャップ)を当社では初めて採用しました。
また、電源のON/OFF、ステアリングロック、シートオープンの操作は、ハンドル下に配置されたセンタースイッチで行えます。
さらに左ハンドルスイッチのジョイスティックにより、メーターディスプレイの切り替えなど直感的な操作が可能です。
なお、「TMAX560 TECH MAX」では、エンジンワンプッシュスタートと、発光タイプの左右ハンドルスイッチを採用。スイッチが発光することで、暗いところでも操作しやすくなっています。
(4)ツーリングの楽しさを拡張する7インチ高輝度TFTメーター
大型で見やすい7インチ高輝度TFTメーターを採用。デザインはシーンや好みに合わせて3種類から選択できます。
また、ライダー自身のスマートフォン情報を車両のTFTメーターで表示するアプリ「MyRide – Link」Appを開発しました。このアプリをインストールし、Bluetooth(R)経由で車両と接続することで、着信やメール受信、現在地周辺の天気、音楽再生など、スマートフォンの情報を車両のメーターに表示可能です。
さらに当社とGARMIN社がTMAX560専用に共同開発した二輪ナビアプリ「Garmin MotorizeTM」(有料)をインストールすれば、メーター画面でナビ機能を使用できます。
※着信と音楽再生はアプリを利用せず、Bluetooth接続のみでも利用可能です。
(5)「TMAX」らしいスポーティさを受け継ぎながら一回りコンパクトになったオールニューのスタイリング
「The Beast unveiled」をデザインコンセプトに、TMAX固有のスポーツ性を際立たせるため、ボディをコンパクト化しました。また機能部品をあらわにすることで、メカニカル感・信頼感を表現。
TMAXのアイコンである2灯のヘッドランプは薄くシャープな形状にし、空力を意識したフロントカウルは、エアインテークを思わせるスポーティなディテールを採用しました。車体の剛性感を象徴するブーメラン型のフレームカバーは、前へと押し出す力強いイメージとしています。
■スポーティかつ上質な走りを生む561cm3エンジン
水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・直列2気筒・360度クランクの561cm3エンジンは、軽量感を維持しつつ、パワフルで低振動、質感の高い動力性を達成しています。扱いやすさはそのままに中高速での加速性、ライダーの意図通りに操れる駆動力特性を獲得。低速から高速にわたって全域で高い駆動力を実現しました。また、スロットルバルブ駆動を電子制御するYCC-T(電子制御スロットル)の採用により、優れたレスポンスを引き出しています。
さらに滑らかな発進・走行をサポートするトラクションコントロールシステム、走行環境や好みで走行モードを選択できるD-MODE(走行モード切り替えシステム)も搭載しています。
■加速時のエキサイトメントとクルージング時の静粛性を両立したサウンド
TMAX560の2気筒360度クランクエンジンは、等間隔爆発であるため、音の発生がエンジン回転速度の整数倍になる特性があり、その特性を活かしたサウンドデザインを施しています。
エンジンに採用されている水平対向の往復式ピストンバランサーが、雑音成分となる振動を打ち消し、加えてエアクリーナー剛性によって音レベルの形状を変更することで、エンジン回転速度の整数倍のサウンドへとチューニング。心地よく官能的な音を追求し、静粛でありながらも、低く力強く成実な排気音を実現しています。
【 】は「TMAX560 TECH MAX ABS」
※1/燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2/定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3/WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
ヤマハ発動機株式会社(2022年6月2日発行)