ヤマハは、バッテリー固定式電動スクーター「E01(イーゼロワン)」を2022年7月より実験検証モデルとして欧州をはじめとする世界各国で導入を開始する。同車両は、最高出力8.1kW(11PS)、最大トルク30N・m(3.1kgf・m)を発揮する自社製モーター「IPMSM(空冷永久磁石埋込型同期モーター)」を新開発のバックボーンフレームに搭載。
バッテリーは車両固定型リチウムイオンバッテリーを採用しており、満充電時の航続距離は約104kmに達するという。充電方式は1時間で90%までの充電が可能な「急速充電器」、自宅等の設置に適し5時間で満充電が可能な「普通充電器」、車両のシート下に収納可能で14時間で満充電できる「ポータブル充電器」の3タイプが選べる。
また、日本国内での実証実験については2022年5月9日(月)~22日(日)までの期間、公式サイトで申し込みを受け付けており、車両は全国の YSP(ヤマハスポーツバイク専門店)経由で2022年7月1日(金)より3ケ月間貸与される。費用は月額2万円(税10%込み)となる。
~急速充電にも対応する利便性と上質な走りを実現する都市型コミューター~
ヤマハ発動機株式会社は、車両固定式バッテリー搭載の出力8.1kWクラス電動スクーター「E01(イーゼロワン)」を日本、欧州、台湾、インドネシア、タイ、マレーシア向けに実証実験用モデルとして7月から順次導入します。
「E01」は、原付二種クラスのスクーターとしての実用性と都市間の移動に適した走行性能を備える電動スクーターです。また、EVインフラやシェアリングビジネスなどの構築にあたって、顧客ニーズの把握やその他周辺ビジネスの可能性探求、新たな市場開拓などの実証実験用として、事業所、自治体、官公庁などに向けて導入するモデルです。なお、本製品の製造は、本社の組立工場で行います。
主な特徴は、1)上質かつパワフルな走行を実現する自社開発のモーター、2)満充電で航続距離約104km(※1)を実現するバッテリーと用途に応じて選べる3つの充電システム、3)スポーツバイク開発で培った技術を反映した専用設計フレーム、4)MOTOROiD(モトロイド※2)を頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいたスタイリングなどです。
当社は、「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」において、2050年までに「スコープ3(主に製品使用時など)」におけるCO2排出量を2010年比で90%削減する目標を掲げています。「E01」はその目標達成に向けた電動製品戦略車です。
(※1)日本仕様車60km/h定地走行テスト値。各国仕様により数値は異なります。また、実航続距離は走行条件により変動します。
(※2)MOTOROiD:東京モーターショー2017に出展した知能化技術を用いて、「人とマシンが共響するパーソナルモビリティ」を目指す検証実験機。
・URL/https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/design/concept/motoroid/
【上質かつパワフルな走行を実現する自社開発のモーター】
モーターは専用に開発した高回転型の空冷永久磁石埋込型同期モーター(IPMSM)です。長年培った“鋳造技術と加工技術”に、新たに当社独自の「平角太巻き線技術」を融合し、二輪EV用空冷モーターとして業界最高レベルの出力/トルク密度、高効率化を実現。街中の渋滞路・低速走行時の扱いやすさ、全域でのリニアな加速感に貢献しています。
また、バッテリーエネルギーの“高効率と高出力”を両立させるため、電子制御デバイス「VCU」「BMS」「MCU」を搭載しています。ガソリン車のECUに相当するVCU(Vehicle Control Unit)が、速度センサーなどの情報と推定値を統合演算、BMS(Battery Management System)とMCU(Motor Control Unit)に制御信号を送り、バッテリーの過度な負担を抑え、性能安定化を図っています。
【満充電で航続距離約104kmを実現するバッテリーと用途に応じて選べる3つの充電システム】
電源は、大容量と高出力を両立する車両固定型リチウムイオンバッテリーを採用しました。満充電での航続距離は104km(※1)です。バッテリー充電は、「急速充電器」「普通充電器」「ポータブル充電器」の3つの充電システムに対応し、使用環境や用途に応じて選択が可能です。なお、充電コネクターは各充電器で共通です。
「急速充電器」は、事業所や二輪販売店等への設置に適しており、1時間で残量0%→90%までの充電が可能です。「普通充電器」は、自宅等私有地への設置に適しており、5時間で残量0%→100%の充電が可能です。「ポータブル充電器」は、携帯性に優れシート下収納に収まり、14時間の充電で残量0%→100%の充電が可能です。
(※1)日本仕様車60km/h定地走行テスト値。各国仕様により数値は異なります。また、実航続距離は走行条件により変動します。
【スポーツバイク開発で培った技術を反映した専用設計フレーム】
優れた走行性を支えるため強度・剛性バランスに優れた新開発バックボーンフレームを採用しました。後輪懸架には、当社スポーツバイクで実績のあるCFアルミダイキャスト製スイングアームを採用し、軽量化を図りました。モーターやバッテリー、MCU等の重量物をバネ上へと配置することにより、バネ下重量を大幅に軽減。サスペンションとの相乗効果で良好な乗り心地を生み出します。
【MOTOROiDを頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいたスタイリング】
デザインの開発は、パワーモジュールと機能を視覚化するという点で、MOTOROiDを頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいています。「E01」ではバッテリーとモーターエリアを一直線に配置し、EVのパワートレイン「機能」を視覚化しました。また、“EVのクリーンさ”と“モーターサイクルの逞しさ”を無機的な表情と情緒的なラインを併せ持つデザインで表現しました。
・エンジンブレーキの感覚を再現した回生ブレーキ
・走行状況に応じて選べる3つの走行モード
・走行ログやバッテリー残量など車両情報をリモートで確認できるコネクテッドシステム
・スムーズな発進を支援するトラクションコントロールシステム
・取り回しで便利なリバース機能
今回の実証実験は、「E01」をご利用頂き、お客様のご意見や使用状況をもとに、原付二種クラスEVや急速充電の市場受容性を探ることを目的にしています。
「E01」は、原付二種クラスのスクーターとしての実用性と都市間の移動に適した走行性能を備える実証実験用電動スクーターです。当社は、「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」において、2050年までに「スコープ3(主に製品使用時など)」におけるCO2排出量を2010年比で90%削減する目標を掲げています。今回の実証実験は、その目標達成に向けて取り組む活動の一環です。
■受取期間/2022年7月1日(金)~31日(日)
■利用期間/車両受取日から3カ月間
■車両/E01(イーゼロワン)
■実施エリア/全国
■貸出窓口/全国のYSP(ヤマハスポーツバイク専門店)
■リース台数/100台
■リース料/月額2万円(税10%込み)
■応募期間/2022年5月9日(月)~22日(日)
■参加条件/満20歳以上、小型限定普通二輪免許(AT限定含む)以上の二輪免許保有、応募者名義のクレジットカード保有、利用開始後のアンケートへの回答
■実証実験の詳細および応募ホームページ
・URL/https://e01lease.yamaha-motor.co.jp/top
ヤマハ発動機株式会社
TEL/0120-090-819
リリース = ヤマハ発動機株式会社(2022年3月17日発行)