私は完全に「見るバイ」です。「見るバイ」とは、バイクを眺めて楽しむ人のことです。
鉄道ファンでいうと「撮り鉄」といったところでしょうか。
それで「かっこういいバイクはないものか」とネットで探していたら、こんな写真があったのです。
写真をそのまま掲載することができないので、イラストにしてみました。
古いBMWのシートをぶった切ったカスタムは最近の流行で、とてもかっこういいです。
でも私がこの写真に惹かれたのは、男性のスタイルです。
確実に遠乗り向きではないタイプのカスタムバイクなのに、大きな荷物を背負って旅をしています。しかもラフなかっこうで。
もちろん安全上問題があることは承知していますが、でもこの気負ってなさが妙に印象に残りました。
さて、見るバイの私ですが、たまに「バイクファンを名乗る以上、『乗りバイ』にならなければ嘘だ」と思うこともあります。
乗りバイとは、日帰り1,000キロツーリングなんかを簡単にこなしてしまう、乗ってなんぼなバイクファンのことです。
しかし私の1989年型のNSR250Rは、実にツーリングがしにくいバイクなのです。後部座席は荷物を乗せることを考えてつくられていません。それでNSRではロングツーリングをあきらめていました。
冒頭で紹介した写真をみる前は。
そうなんです。
ツーリングに向いていないバイクであえてロングツーリングをすると、相当かっこうよくなれるわけです。
幸い私は登山をするので、80リットルのかなり大きめのザックを持っています。
ザックとはリュックサックのことです。
80リットルのザックの長さは、350ミリリットルビール8個分の長さです。
ビールを飲まない人は350ミリリットルビールで比較されてもイメージがわかないと思うので、フレディ・スペンサー・レプリカヘルメットと比べてみましょう。
ただ私が住む北海道釧路市は、この原稿を書いている2018年12月13日現在、すでにマイナス10度以下の世界に突入しているので、しばらくNSRに乗ることはできません。毎冬そうするように、今年ももうNSRはバイク屋さんに預けてしまいました。
そのため「ツーリングに向かないバイクで無理やりロングツーリング」企画は、来年の春までお待ちください。