
英国のバイクブランド「ノートン・モーターサイクルズ」は、EICMA 2025においてブランドの復活を発表した。2020年にインドの TVSモーターカンパニーが同社を買収し、2億ポンド超の資本投資を実施。英ソリハルの旗艦製造拠点と本社を新設したほか、2026年には世界200店舗以上の販売網を展開する計画だ。今回の発表では、4モデルの新型車両としてフラッグシップモデル「Manx R」「Manx」と、アドベンチャーモデルの「Atlas」「Atlas GT」を公開。2026年初頭に「Manx R」の発売が予定されており、ブランド再構築の象徴としてロゴも刷新されている。
・戦略的復活を主導する、生まれ変わった新しいManxモデルとAtlasモデル(合計4モデル)
・ノートンの歴史に忠実でありながら、この大規模な改革をも象徴するダイナミックな新しいロゴ
・大規模な資本投資、厳格な技術統制、国際的な展開戦略を土台とした復活
・TVSモーターカンパニーによる2億ポンド超の投資で、ソリハル(英国)に最新の製造施設を新設
・2026年初頭のフラッグシップモデルManx Rの発売に先立ち、従業員数を25%増員
・英国、米国、インド、欧州で200店舗を超える販売網を計画

「ノートンは、英国を本拠地とする、自社で製品設計、開発、技術開発を行っている誇り高きブリティッシュブランドです。現在は、TVSモーターカンパニーを通じて、グローバルな製造および流通ネットワークの基盤を獲得しています。
私たちの復活は、世界で最も尊敬されるバイクブランドの一つが、過去に縛られることなく、グローバルなバイク業界における今後の役割と位置付けに関する明確なビジョンを持ちながら前進するという、戦略的変革を象徴するものとなるでしょう」
̶ノートン・モーターサイクルズ エグゼクティブ・ディレクター、リチャード・アーノルド
ミラノ(イタリア)発:2025年11月4日ノートン・モーターサイクルズは、EICMAにおいて自社の復活戦略を発表しました。
これは、2020年4月にTVSモーターカンパニー(TVS)がノートンを買収して以来の、同社による大規模投資を基盤とした長期戦略です。5年をかけて準備が進められたこの復活戦略は、「デザイン」「ダイナミクス」「細部へのこだわり」というノートンの中核的価値を融合させて開発される、革新的な一連の新モデルを土台としたものです。これにより、世界で最も魅力的なバイクを創出していくことになります。
TVSファミリー内でのノートンの復活においては、ソリハルにある旗艦製造拠点と本社に2億ポンド超が投じられ、慎重かつ戦略的にブランドの再構築が行われます。この復活戦略は、郷愁漂うようなマーケティングスローガンとして掲げているのではなく、巨額の投資、卓越した技術、類のないデザイン、そしてこれまでのノウハウを生かしながらノートンの未来を決定づける、革新的な新モデルをベースにして練られてきました。
2021年にソリハルに開設されたノートンの最新の拠点は、この変革が実際に具現化されていることを示しています。研究開発および設計のグローバルハブとして稼働しているこの拠点は、年間8000台のバイクを生産する規模を誇ります。
TVSの幅広い製造システムとサプライチェーンインフラを活用しながら、英国において独立した設計およびブランド管理を維持しています。
生まれ変わった新しいManxモデルシリーズの生産準備に向けた、最近の拡張と改修により、従業員数は25%増加しています。
本日世界で初めて公開される2つのフラッグシップモデル「Manx R」と「Manx」は、ライダーを中心に考えたイノベーションと、他社が真似できないノートン独自の方法で実現される特徴的なデザインを融合させた、4つの新モデルを土台とするロードマップの始まりを告げるものです。
スポーツモデルであるManxとManx Rは、技術イノベーション、感動を呼ぶデザイン、そして実際に使用するときの性能にこだわるノートンの揺るぎない姿勢を示しています。全く新しくなったAtlasとAtlasGTはミドルウェイトのアドベンチャーバイクであり、オフロードでもオンロードでも自在に走破できる、頑丈でトルクフルなマシンという考え方を具現化したものです。

ノートンの復活は、生まれ変わった新しいロゴからも伺えます。
このロゴは、ノートンの歴史に忠実でありながらも、ノートンの新時代にふさわしいブランド精神を、未来を見据えながら視覚的に表現しています。
これは、会社を形作る過去5年間の動きに着想を得て、次世代のノートンを支える創造的ビジョンの一部としてデザインされました。
「ノートン・モーターサイクルズは、英国のバイク界において称えられている最も豊かな財産の一つを継承しています。その社名は、大胆な技術、レースでの勝利、そして挑戦的なイノベーションの代名詞なのです。
127年にわたる歴史は、ノートンの復活の礎となっています。それは、イノベーションによって彩られた財産であり、常に我々のDNAの一部であり続けるのです」
̶ノートン・モーターサイクルズ チーフマーケティングオフィサー、クリストフ・ホーマン
1898年、ジェームズ・ランズダウン・ノートンによってバーミンガムに設立されたノートンは、バイクメーカーとしてではなく、当時誕生しつつあった二輪車業界向けの部品や付属品のサプライヤーとして、その歴史をスタートさせました。
1902年には、小型のクレメントエンジンを搭載した自社初のバイク「Energette」を製造し、1908年までに自社製の単気筒エンジンを搭載したマシンを製造するようになります。
その後の数十年間、ノートンは幾度かの所有権移譲、財政的混乱、設計革命を経て進化を遂げましたが、その間も技術イノベーションと向上という2つの柱を常に念頭に置いてきました。
ノートンの技術アイデンティティは、創業初期から実験そして実践によって形作られてきました。
1921年の先駆的なModel 1(4馬力の税区分に分類されたことから「Big Four」とも呼ばれる)と、ウォルター・ムーアが設計した1927年式Norton CS1は、ノートンの技術の流れが、サイドバルブ式単気筒からオーバーヘッドバルブおよびオーバーヘッドカム設計に移り変わったことを象徴しています。
ノートンは、レースの世界でもすぐに成果を収めます。1931年~1939年に開催された500ccシニアTTでは9戦中7勝を挙げ、信頼性とスピードに対する評判を確固たるものとしました。
その後、第二次世界大戦を機に、ノートンの歴史に新たな幕が開きます。
1937年から1945年にかけては、英国軍向けに10万台を超えるバイク(主に16Hモデルと、サイドカーホイールを備えたBig Four)を生産しました。
前例のないこの生産拡大は、ノートンの産業規模と技術面での強さを確固たるものにしました。戦後、イノベーションに対するノートンの意欲は「フェザーベッド」フレームの開発へとつながります。この溶接されたツインループクレードル構造のフレームは、軽量かつ強靭で、1950年代には頑丈なManxモデルをマン島TTレースで無敵の勝者へと変貌させました。
1950~60年代には、DominatorやCommandoなどのモデルにおいて、当時最新のツインシリンダーエンジンや「アイソラスティック」フレームのような革新的シャーシ技術を導入します。ゴムにより振動を抑えるこのフレームは、ライダーに影響するパワートレインの振動を大幅に軽減しました。
この絶え間ないイノベーションへの意欲、そして急速に変化するバイク業界に携わり続けたいという思いが、1980年代後半に導入したロータリーエンジン搭載モデルの大成功につながります。この先駆けとなったのは、RCW588のレーシングマシンです。
1989年にスティーブ・スプレーがこのマシンに乗ってブリティッシュ・フォーミュラ1選手権で優勝を飾り、1992年にはスティーブ・ヒスロップがシニアTTレースで勝利を収め、1961年の前回優勝から31年ぶりにノートンに勝利をもたらします。さらに、RCW588は1994年のブリティッシュ・スーパーバイク選手権で、イアン・シンプソンに栄冠をもたらしています。
モータースポーツ、特にロードレースは、ノートンの歴史の中でも中核的存在と言えるもの。マン島TTでの数々の勝利、GPスーパーバイクレースでの実績、そしてサーキットマシンからストリートマシンへの絶え間ないフィードバックループが、ノートンの技術イノベーション哲学を育んできたのです。
「この5年間でTVSは2億ポンド超を投じ、ノートンの次の章に向けた準備を進めてきました。
これは、ノートンの歴史を継承するデザイン、ダイナミクス、細部へのこだわりという中核的価値を基盤とした、世界で最も魅力的なバイクを創出するというビジョンによるノートンの復活なのです。
ノートンはこれらの特長を生かし、世界中にいる目の肥えたお客様のために非常に現代的な方法で実績を積みながら、未来へと歩みを進めます。この大胆なビジョンを実現するために、私たちは世界トップクラスのチームを構築しましたさまざまな国、分野、業界から集結した国際的な人材が、英国で築かれた優れた専門知識を最大限に活用し、ノートンの新たな章に向けて見事な仕事をしてくれています」
̶TVSモーターカンパニー会長、スダルシャン・ヴェヌ
先進的な考えを持つTVSモーターカンパニー(TVS)は、世界で最も高い評価を得ているバイクメーカーの一つ。巨大なTVSグループの旗艦企業として、精度、信頼性、イノベーションへの揺るぎないこだわりを貫きながら、1世紀以上にわたる産業遺産と現代的技術文化を融合させています。1900年代初頭に、南インドの先駆的輸送事業者として創業したTVSは、現在では世界最大級のバイクメーカーへと成長。昨年は90の市場で470万台を超える車両を生産・販売しました。
1911年にTV・サンドラム・アイアンガーが創業したTVSは、創業一族が経営する複合企業体であり、現在も自動車部品、物流、金融、電子機器、教育など多岐にわたる事業を展開しています。このような幅広いネットワークの中で、TVSはグループで最も認知度の高い国際ブランドとなっており、最も重要な車両製造部門を担っています。
チェンナイとマドゥライに本社を置く、スダルシャン・ヴェヌ率いるTVSは、グループ内の技術とイノベーションの動力源として広く認知されており、同グループのグローバルな目標や輸出機会の多くが、この動力源を通じて実現されています。
TVSは今年、12四半期連続の収益成長を記録し、過去最高の年間売上高33億9000万ポンドを達成。時価総額は107億ポンドであり、インドで最も価値のある企業の一つに数えられています。TVSは、5つの製造拠点(インドのホスール、マイソール、ナラガル、およびインドネシアのカラワンの工場、そしてソリハルにあるノートンの最新工場)を運営しています。TVSの製造哲学は、日本の総合的設備管理(TPM)の考え方に基づいています。
ノートンは、英国、欧州、米国といった従来の中核市場での自社の再確立と並行しながら、TVSのインドおよび東南アジア諸国市場での強みを拡大し、より広い顧客基盤を構築することを、当面の商業的焦点としています。目標としているのは、急速な拡大ではなく、統率の取れた成長です。一貫した品質、信頼性、保守性、コンプライアンスを常に最優先にしています。
復活に向けたノートンの挑戦は、ライダーと規制当局の双方に対し、自社のバイクが頑丈で洗練されていることのみならず、美しく魅力的であることも証明することです。有意義かつ持続的な投資に支えられながら、リーダーシップという安定性を基盤とし、さまざまな知見を基に設定されたロードマップに沿って、ノートンは復活初日から世界クラスの品質を提供します。これは、英国の職人技とグローバルな製造能力が稀に見る形で融合したものです。
多くの物語を秘めたノートンの豊かな歴史は、常に先見の明ある姿勢の上に築かれています。この復活は、会社を持続可能な生産規模や関係へと導くための、確固たる計画なのです。TVSがもたらす財務的安定性、産業的統制、グローバルな展開力により、ノートンの未来は技術的信頼性と商業的強みを足場とし、世界で最も魅力的なバイクを製造する現代のバイクブランドとしてふさわしい位置付けを取り戻すことが可能になります。
「ノートンの評判は、イノベーションに基づいています。1902年製のEnergetteはノートンが初めて製造したバイクであり、専用設計のフレームと2速ギアボックスを備えていました。これは、レース中に医師が患者のもとへ迅速に駆けつけることを目的としたマシンです。技術面のみならず、バイクのデザイン、細部へのこだわり、販売方法までもが革新的でした。
創業者のジェームズ・ランズダウン・ノートンがレースに出場したときは、当時誰も使用していなかった専用設計のシャーシとエンジンで挑みました。イノベーションは、創業当初から行われていたのです。私たちの評判は、このイノベーションの実践によって築かれています。それが私たちのDNAであり、ノートンらしさを形作る要素なのです」
—ノートン・モーターサイクルズ エグゼクティブ・ディレクター、ネビヨ・マンツェ
ノートンの物語は、先駆者としてのイノベーションの物語と言えます。1950年代にManxモデルをマン島TTレースで無敵の勝者へ導いた、溶接されたツインループクレードル構造で軽量かつ強靭な「フェザーベッド」フレームの開発であれ、1989年にスティーブ・スプレーが乗ってブリティッシュ・フォーミュラ1選手権で優勝を飾ったRCW588のレーシングマシンであれ、イノベーションがあったからこそ、ノートンはバイク界で地位を築き上げることができたのです。
ノートンの全く新しいモデルの中核にも、この型破りなイノベーションの追求があり、現代のラグジュアリー領域においてその位置付けを得ることができています。そして、この領域に当社にとっての主要顧客層が存在するとノートンは確信しています。
私たちは、停滞しているまたは衰退傾向にあるとされている従来の顧客層を追っているのではありません。
ノートンの新型モデルは、デザイン、技術、接続機能、質感、没入感を融合させた、他社とは異なるより洗練された方法でのイノベーションを求めるお客様に訴えかけます。そのイノベーションはデザイン、ダイナミクス、細部へのこだわりという3つの中核的価値から導き出されています。
ノートンのデザインは、現代性、ラグジュアリー感、そしてシンプルさのバランスを考えた総合的なアプローチを通じて創出されます。新しいモデルは2つのシリーズに分類されますが、独立した個別のモデルとしてではなく、シリーズ全体を見ながらデザインや開発が行われているのです。ノートンの新世代のバイクのダイナミクスは、路上で走行したときに、ライダーとマシンとの確かな一体感をもたらします。
そして、細部へのこだわりは、所有することで得られる体験の隅々にまで及んでいます。ノートンのショールームへ初めて足を踏み入れたときから、各モデルに使用されている素材の質感を感じながらノートン製アプリを使用する瞬間に至るまで、これらすべての体験が総合的にブランドの魅力を創出し、維持しているのです。
「クラシックなバイクブランドを考えるときに、現代性、イノベーション、ラグジュアリーといった言葉はすぐに思い浮かばないものです。しかし、過去に一緒に仕事をしたことがあるTVSのスダルシャン・ヴェヌ会長から、ノートンの復活に関するコラボレーションの誘いを受けたときに、私は強い興味を覚えました。
バイクは自動車と異なるものですが、根本的な価値は同じです。その中でも最も重要なのは、人の感情を呼び起こす力です。デザインは異なるものの、どちらも魅力を発信するものなのです。
また、プロポーション、スタンス、ドラマ性といった基本的性質も同じです。ノートンは英国が誇る豊かな財産であり、私が創造的観点から見ているブランドの中でも深い親しみがあるものであるため、この機会はより魅力的なものになりました」
̶ノートン・モーターサイクルズ チーフクリエイティブアドバイザー、ジェリー・マクガバン
ノチーフクリエイティブアドバイザーのジェリー・マクガバンは、ノートンのデザイン責任者であるサイモン・スキナーと緊密に連携し、ジャガー・ランドローバーで得た現代的なラグジュアリー感に関する豊富な経験を生かしながら、洗練された新しいデザインの方向性とブランドアイデンティティを核としたブランドの復活戦略を策定しました。
この包括的アプローチは、4つの新モデルのすべてを1つの完成されたデザイン体系として捉えることから始まり、精密に機械加工されたManx Rのフットコントロール、そしてステアリングヨークのローレットの外観や質感といった細部にまで及んでいます。
「ジェリーはこの5年間、私の指導者として、クリエイティブな方向性の設定や調整に関する指針を示してくれました」とスキナーは語ります。
「彼は、ビジネスの位置付け、そして個々のモデルではなく製品シリーズ全体をどう展開するかという点で、当社のビジネスに多大な影響を与えてきました。ノートンの復活、ジャガーの新たな位置付け、そしてディフェンダー、ディスカバリー、レンジローバーの強力な独立ブランドとしての位置付けには、共通点があると思います。
ジェリーはブランドやラグジュアリーについて誰よりも深く理解しており、現代性、ラグジュアリー感、シンプルさについてのみならず、新たなデザイン理念を伝える方法についても教えてくれたのです」
スキナーとそのチームは、デザインプロセスを根本から見直す機会を得ました。その結果、デザイン部門と技術部門が対等な立場に置かれることになりました。このような包括的アプローチにより、ノートンの新モデルでは、シンプルでラグジュアリー感あふれるデザインと職人的技術をうまく融合させることに成功しました。この視覚的なダイナミズムが、素晴らしいプロポーションとスタンスを生み出しています。
フラッグシップモデルのManxとManx Rは、力強くてコンパクト、そしてドラマティックで、止まっているときでさえ息を飲むようなスピード感を感じさせます。すべての機能要素をあらわにしたことで、ノートンのデザイナーたちは、技術部品を人の目を奪う宝石に変えようと努力し、これに伴って、締結具の見えないきれいなパネルや表面仕上げが採用されています。
「会社の技術チーム全体で細心の注意を払って開発し、デザインしたものが、世界中の人々を間違いなく驚かせ、喜ばせるバイクシリーズになっています。これは、確かに新たな方向性ですが、これまでの歴史を尊重しながら、豊かな財産と大胆な未来を融合させています」とスキナーはこう語ります。

Manx R

Manx
「新しいManxおよびAtlasモデル、そしてそれらに続くモデルは、単なるバイクではありません。それらは、技術イノベーション、感動を呼ぶデザイン、そして実際に使用するときの性能にこだわるノートンの揺るぎない姿勢を体現した、未来に関する私たちの共通ビジョンなのです。
ノートンは、いつもライダーを重視しています。ドラマティックなデザイン、豊かな感情、そしてイノベーションが吹き込まれたこれらの新しいモデルは、路上に出たときに、ライダーとバイクとの間に理屈抜きのつながりをもたらします。
私たちのバイクの役割は、親しみやすい性能、日常での実用性、そして技術的インテリジェンスを他にはない方法で融合させることで、ライダーをダイナミックなシーンの主役にすることです。
それらのバイクは、個性、感情、存在感に重きを置く人々にとって深い魅力を秘めています。なぜなら、過剰さではなく、他にはないノートンならではのライディング体験が味わえるからです」
̶ノートン・モーターサイクルズ チーフテクニカルオフィサー、ブライアン・ギレン
生まれ変わった新しいManxおよびAtlasモデルシリーズは、英国、イタリア、インドの研究開発拠点で活動する、ノートン社内の最も才能豊かで経験豊富な200名のデザイナーとエンジニアによる共同の成果です。
デザイナーとエンジニアは開発初日から、精密な技術とノートンのデザイン理念が密接に連携し、ライダーとマシンとの間に感情的なつながりを生み出す方法に焦点を当ててきました。
開発過程においては、世界中から収集した18,000マイル(30,000km)以上の実走行データを詳細に分析して、「ノートンらしさ」を定義する基準を特定し、その基準をさらに改良しました。
Manx Rの場合は、クラス最高のトルクを発揮する魅力的なエンジンによる優れた実走行性能、1馬力当たり1kg未満のパワーウェイトレシオを実現するレスポンスの良い信頼感あふれる軽量シャーシ、そしてライダーと直感的に連携する包括的で透明性の高い技術やコネクティビティが特長です。これらの新モデルをサポートするために、ノートンは、欧州、アジア、北米の新たな主要グローバル市場においてディーラーネットワークを大幅に拡大しています。
2026年シーズンが始まる頃には、世界200ヶ所以上の拠点でモデルの販売・サービスが展開される予定であり、お客様は、ノートンの象徴的なラグジュアリーステータスに沿った体験を味わうことができるようになります。

Atlas

AtlasGT
「私たちが「ノートンらしさ」と呼んでいる基盤を構成する基本要素は、デザイン、ダイナミクス、そして細部へのこだわりです。それぞれの要素は、ManxのダイナミクスであるかAtlasのツーリング性能であるかに関係なく、目的に適したレベルを達成するために、他の要素とのバランスが取れていなければなりません」
̶ノートン・モーターサイクルズ エグゼクティブ・ディレクター、リチャード・アーノルド
ノートンブランドは、レースで勝利を収める性能、他にはないデザイン、そして革新的技術イノベーションの代名詞です。変わることのないこれらの組み合わせが、ノートンの名を不滅のものとして歴史に刻んできました。
1902年のEnergetteから2025年のManx Rに至るどのバイクも、常に目的に合ったバイクを創出するという理念の糸で結ばれています。これらの根源的なことに常に重きを置くことが、数々の象徴的モデルを設計・開発するノートンのバックボーンになっており、このひたむきな姿勢こそが、ノートンのすべての新型モデルに息づいているDNAなのです。

Manx R
Manx R ‒ 現代のスーパーバイクが示す未来
Manx Rは、二輪車の性能、ラグジュアリー感、そして感動を思い切って解釈し直したモデルです。公道での走行を前提に設計されたこのモデルは、妥協することのない精度を持ちながら、スリリングな実走性能を実現します。
クラス最高の爆発的なトルクと適応能力の高いインテリジェンスを発揮する、英国製ハンドメイドデザインのManx Rは、優れた接続性とレスポンス、そして興奮に満ちたライディングをもたらします。
それは、単なるバイクではなく、ライディングのあるべき姿を現代に表した一台です。

Manx
Manx ‒ 洗練された力強さ
高性能の塊のようなManxは、Manx Rと同じ設計思想から生まれ、ストリート向けに再構築されたマシンです。
このマシンも同じく技術面での完全性を維持しながら、強烈な感情を呼び起こす本能的なエネルギーを体現しています。その卓越した人間工学的特性、発揮される高いトルク、そしてシンプルなデザインは、速く走るためだけではなく、魂を揺さぶるために考えられたものです。
それは、飾ることのないパフォーマンス。どのような細部にも意味があり、いつ乗っても没入感に浸ることができます。直感的に操作できる電子制御装置から洗練された人間工学的特性に至るまで、Manxはあらゆる速度域、あらゆる環境でスリルを味わえるように設計されています。

Atlas
Atlas ‒ 英国のアーミーナイフ的存在
揺るぎない性能と現代的デザインを融合したAtlasは、日常の好奇心を高め、非凡なアドベンチャーを可能にするために作られました。
軽量のシャーシと柔軟でレスポンスに優れるエンジンを組み合わせ、最先端の電子機器によって補完されたAtlasは、どのような地形でも確かな信頼感をもたらし、次の挑戦へと前進する力を与えます。

AtlasGT
Atlas GT ‒ ラッシュアワーを席巻する地平線を追い求める
Atlas GTは、日常の通勤や壮大なツーリングにおける究極の相棒として創造されたマシンであり、路上での汎用性と洗練されたデザインを見事に融合しています。
レスポンスの良いフレームと軽量合金製のホイールを、個性的なエンジンや最先端の電子機器を組み合わせたAtlas GTは、さまざまな旅に出かける意欲を掻き立てます。目の前に現れる開けた高速道路、うねるようなカーブ、都会のジャングルも、すべて軽々と走破します。
・URL/https://www.tvsmotor.com/
TVSモーターカンパニー(2025年12月1日発行)
(バイクブロス・マガジンズ編集部)