ホンダがバイク用クラッチシステム「Honda E-Clutch(ホンダ イークラッチ)」の詳細を発表した。同システムはクラッチコントロールを自動制御する技術となっており、車速やエンジン回転・スロットル開度などの情報を元にエンジンとクラッチを制御することでクラッチレバーの手動操作を不要にするというもの。この制御はON/OFFの切り替えが可能なほか、電子制御中でもライダーがクラッチレバー操作を行えば通常のマニュアル車と同様のコントロールが行えるようになっている。EICMA 2023 で公開されたモデルでは CB650R および CBR650R にこの機構が採用されている。
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Hondaは、二輪車用有段式マニュアルトランスミッションのクラッチコントロールを自動制御することで、ライダーの手動によるクラッチレバー操作(※1)を不要とした、「Honda E-Clutch(ホンダ イークラッチ)」を世界で初めて(※2)開発しました。
(※1)シフトペダルによる変速操作は必要です
(※2)Honda調べ(2023年10月時点)
Honda E-Clutchは、発進、変速、停止など、駆動力が変化するシーンで、ライダーのクラッチレバー操作を必要とせず、最適なクラッチコントロールを自動制御することで違和感のないスムーズなライディングを実現する電子制御技術です。
また、ライダーの要求に幅広く対応するため、電子制御によるクラッチコントロール中でも、ライダーがクラッチレバー操作を行えば、通常のマニュアルトランスミッション車と同様、手動によるクラッチコントロールを行えるようにしています。
このHonda E-Clutchは、軽量コンパクトなシステムで構成されており、既存のエンジンレイアウトを大きく変更することなく車体に搭載できるため、今後、趣味性の高いFUNモーターサイクルへ順次適用する予定です。
Hondaは、今後も「操る楽しさ」を求める幅広いライダーの嗜好にお応えするため、ライディング体験の質の向上につながる新技術の開発と、二輪車の提供を目指してまいります。
Honda E-Clutchは、従来のマニュアルシングルクラッチ、マニュアルトランスミッション機構と同様の動力伝達機構を使用し、車体の状態(車速/エンジン回転/スロットル開度/ギアポジション/シフトペダル荷重検知など)に対応したエンジン協調制御(点火時期制御、燃料噴射制御など)とクラッチ協調制御を組み合わせることで、ライダーの要求に応じた動作を電子制御にて行います。
また、クラッチレバーによるクラッチ手動操作とモーターによるクラッチ制御が独立して作動できる構成とすることで、手動操作による強制介入を可能とし、手動操作とモーターによるクラッチ制御の両立を実現しました。
システムはON/OFFの2パターンから選択可能です。システムON時は基本的にクラッチ操作を自動で制御し、ライダーがクラッチレバーを握ることで一時的に手動によるクラッチ操作に移行することができます。システムOFF時は、常時(発進時、変速時、停止時)ライダーによるクラッチレバーでのクラッチ操作が必要となります。
本田技研工業株式会社(2023年11月7日発行)
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