バイク用インカムの世界的メーカーである Cardo Systems(カルドシステムズ)は、ドイツのシュトラウビングに研究開発施設「カルドサウンドラボ」を開設した。
カルド製品の音響開発に重点を置く同施設では、アウトドアや専門通信機器向けの研究も行われるという。このラボの開設によりカルドシステムズは業界で唯一自社でオーディオ専門の開発能力を持つ企業となった。
バイクやバギー、スノーモービルなどのパワースポーツと呼ばれる産業向けに、通信機器などを手掛けている世界的メーカーCardo Systems(カルドシステムズ)は、ドイツのシュトラウビングに研究開発施設「カルドサウンドラボ」を開設した。
この新施設は、パワースポーツのほか、アウトドアや専門的な通信機器向けに使われる。特に、カルドの次世代音響、音声処理、騒音や振動に対応した音環境の開発に重点を置く。この開設により、同社は業界で唯一、オーディオ専門の開発能力を自社で持つこととなる。
今回のヨーロッパセンターの開設に伴い、同社は自動車用と消費者用のオーディオで総計150年間の経験を持つベテランの科学者チームを迎えようとしている。チームには、音響、物理、電子、音声処理、機械工学などの専門家や博士号取得者が顔をそろえる。メンバーはハーマン、サムスン、ノキア、NXP、DSPGでの勤務経験を通じて計1550件以上の特許取得に貢献している。
およそ600平方メートルに及ぶ新施設は、同社内での今後の音響開発を主導することで会社独自の強みを維持・強化し、また、次世代の音声システムを提供することで世界中のライダーのニーズに応えていく。さらに、無響音室を完備した音響ラボ、ETSI (欧州電気通信標準化機構)の標準を満たした研究室、急速試作ラボ、自動車用ラボ、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)自動車ラボ、オフィススペースが含まれており、目的の実現とチームでの開発を後押ししている。
カルドシステムズの経営最高責任者(CEO)であるAlon Lumbrosoは、「カルドは何年も前から、ヘルメット内部のオーディオと音響が今日のライダーにとって重要な要素の1つだと認識してきた。私たちは2018年に最初にJBL(アメリカカリフォルニア州を拠点とする世界的に有名な音響機器メーカー)によるプレミアムサウンドを提供した。新たにこのヨーロッパセンターを加えることで、音響技術において他社とのさらなる差別化を図る」とコメントした。
■お問い合わせ
Cardo Systems EMEA Press Office
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カルドシステムズ(2022年7月14日発行)