2020年2月7日(金)から始まるMotoGP公式テストを前に、6日(木)、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでヤマハのファクトリーチーム「Monster Energy Yamaha MotoGP」のチーム体制が発表され、バレンティーノ・ロッシ選手やマーベリック・ビニャーレス選手をはじめとしたチームメンバーから今シーズンに対する意気込みが発表された。
話題の尽きないMotoGPシーンだが、今シーズンの注目ポイントのひとつは、来シーズンの契約について保留中の「帝王」ロッシの走りだろう。
ファンならずとも待ち遠しい今年のMotoGPは、2020年3月6日(金)~8日(日)のカタールGPから開幕だ!
「Monster Energy Yamaha MotoGP」は2020年2月6日(木)、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでプレゼンテーションイベントを開催し、2020年型「YZR-M1」、チームカラー、ライダーラインアップを発表しました。これをスタートに「Yamaha Factory Racing MotoGP Team」は新シーズンに向けて積み上げてきたものを総動員し、メインスポンサーであるMonster Energy社と、マーベリック・ビニャーレス選手、バレンティーノ・ロッシ選手とともにチャンピオン獲得を目指します。
プレゼンテーションイベントは、出席した多数のメディアとともに、世界中のファンがDornaやチームによるライブ映像を見守る中で行われました。この中で発表した「Monster Energy Yamaha MotoGP」のカラーリングは2019年を継承。「YZR-M1」をはじめ、ピットボックス、レザースーツにMonster EnergyブラックからYamaha Factory Racingのブルーへのグラデーションを織り込んだほか、「YZR-M1」にはブルーのストライプを配しています。またMonster Energyの「クローデザイン」を、チームロゴやチームウエアに採用しました。
ライダーは、昨年に引き続きビニャーレス選手とロッシ選手が参戦します。ビニャーレス選手は、2017年にファクトリーチームの一員となり、同年、ランキング3位を獲得。翌2018年はオーストラリアGPで優勝し、チームメイトのロッシ選手に5ポイント差で続くランキング4位と健闘しました。2019年にはオランダGPとマレーシアGPで優勝し、ランキングで再び3位を獲得しました。
2004年に当社のファクトリーチームに加入してから今年で15回目のシーズンを迎えるロッシ選手は言うまでもなく、ヤマハで最も活躍したライダーです。ロッシ選手はこれまで、9回の世界チャンピオンを獲得していますが、当社とは2004年、2005年、2008年、2009年と4回のチャンピオンに輝いており、2013年のヤマハ復帰から8年目を迎える今年も、勝利への強い情熱を持ち続けています。
またホルヘ・ロレンソ氏が「Yamaha Factory Racing MotoGP Test Team」のライダーとなり、2020年2月2日から4日のシェイクダウンテストでは3年ぶりに「YZR-M1」を走らせ、初テストですでに成果をあげています。
最後に、同チームは今後も引き続きヤマハのbLU cRUプログラムをサポートし、次代のMotoGPスターを目指す若い世代のライダーたちを後押ししていきます。ビニャーレス選手とロッシ選手も同プログラムのアンバサダーを継続します。
リン・ジャービス談(ヤマハ・モーター・レーシング・マネージング・ダイレクター、写真左から2番目)
「私たちは本日、正式に2020 Monster Energy Yamaha MotoGP Teamのラインアップを発表しました。Monster Energy 社は2013年から私たちのパートナーになっていますが、ファクトリーチームのメイン・スポンサーとなったのはわずか1年前のジャカルタでのことでした。その最初のシーズンをともに戦い、2回目のシーズンを迎えようとする今、両者のコラボレーションをより一層、拡大して昨年以上の成功をおさめるべく準備を整えています。2019年のマシンデザインとチームカラーはMonster Energyおよびヤマハファンに受け入れられていたので、2020年もそのイメージを継続することとしました。しかし、変わらなかったところはその一点だけで、ヤマハとチームとで改良を施したマシン、ライダーのパフォーマンス、チームの作業効率など多くの変更点を見つけることができるでしょう。私たちは新しいシーズンのスタートを楽しみにしており、必ずやすばらしい成果を達成できるものと信じています」
マッシモ・メレガリ談(Monster Energy Yamaha MotoGPチーム・ダイレクター、写真左から4番目)
「冬休み期間が終わり、数ヵ月ぶりにまたチーム全員が一堂に会しました。まるで新学期のはじまりのような騒々しさを楽しんでいます。まもなく2020のプレシーズンテストがはじまりますが、チームにとっては例年通り、非常に忙しく重要な時期になります。日本のヤマハエンジニアたちが莫大な時間と労力を費やしてYZR-M1の開発に取り組んできましたが、これからは私たちチームのライダーとエンジニアが、初テストのための新たな項目を追加する番です。昨年末のバレンシアとヘレスのテストですでに、新シーズンへの方向性のヒントをつかむことができました。次のテストでは、これまでの成果を確認し、さらなる進化を目指し、3月には最高の状態でシーズン開幕を迎えたいと思います」
マーベリック・ビニャーレス選手談(写真左から1番目)
「昨シーズンは終盤で非常に好調だったので、新しいシーズンのスタートが待ちきれない気持ちです。私は今シーズンもまた、多くの優勝とタイトル獲得を目指して戦っていきます。もちろん、久しぶりのYZR-M1もとても楽しみです。前回、ここマレーシアでのライディングは2019シーズンでしたが、そのときには優勝することができました。それがすばらしい思い出になっていますし、セッティング面での重要なスターティング・ポイントでもあるので、テスト初日から成果をあげていきたいと思っています。冬休み中も充実して過ごすことができました。フィジカルトレーニングとライディングに励み、心身ともに最高の状態にあります。ハードワークを続け、開幕からすぐ目標に向かって集中していくことが求められているので、それを実行していきます」
バレンティーノ・ロッシ選手談(写真左から5番目)
「シーズン中の夏休みはあっという間に終わってしまうのですが、オフシーズンの休みは、いろいろな意味でとても長く感じられます。いずれにしても、今はこうしてサーキットに戻り、また走れることをうれしく思っています。この間にリラックスできましたし、何度かイベント参加を楽しむこともできました。でもこれからは2020シーズンに向けて気持ちを引き締めていかなければなりません。セパンテストにおいてどのような成果が見られるのか興味津々です。ヤマハが新たな試みをいくつか用意してくれていますし、毎年、冬休み後のはじめてのライディングは特別で、とくに最初の数ラップは本当にエンジョイできるすばらしいものなのです。これからやるべきことは非常にたくさんありますが、チームも私もその準備はできています」
2020年型「YZR-M1」
ヤマハ発動機株式会社
TEL/0120-090-819
リリース=ヤマハ発動機株式会社(2020年2月6日発行)