【SBK】アッセンのレース2でサイクスが今季初優勝! カワサキはワンツーフィニッシュを決める

掲載日: 2018年04月23日(月) 更新日: 2018年04月23日(月)
この記事は2018年4月23日当時の情報に基づいて制作されています。

2018年4月22日(日)にオランダのアッセンで開催されたSBK(世界スーパーバイク選手権)第4戦のレース2で、カワサキレーシングチームのトム・サイクス(Tom Sykes)が今季初勝利を挙げた。2位にはレース1で優勝した同じくカワサキのジョナサン・レイ(Jonathan Rea)、3位にはレース1で2位入賞の地元オランダの英雄、PATAヤマハのマイケル・ファンデルマーク(Michael van der Mark)が入った。


<写真>ポディウムで笑顔を見せるサイクス(中央)、レイ(右)、ファンデルマーク(左)。Photo/SBK.com

レッドブル・ホンダの2台が揃ってグリッドにいない中でスタートしたレース2。フロントローはサイクス、ドゥカティ・Barniレーシングのザビ・フォレス(Xavi Fores)、ドゥカティ・Aruba.itレーシングのマルコ・メランドリ(Marco Melandri)という顔ぶれ。これは、レース1で4、5、6位に入賞した選手がレース2ではフロントローに並ぶ「リバース・グリッド」というシステム。オーバーテイクの回数を増やし、レースの魅力を高めるという目的で2017年から導入されているものだ。


<写真>フロントローからスタートしたサイクス(右端#66)。Photo/SBK.com

ホールショットを決めたのはサイクス。1コーナーの混戦を抜けると、2位以下にフォレス、ファンデルマーク、レイと続く。このところ調子の上がらなかったサイクスだが、この日は違った。ホールショットからトップでレースを引っ張ると、5周目にはほぼ独走体制を築きあげ、開幕戦からずっと調子良くパニガーレを走らせるフォレスを寄せ付けない。


<写真>1周目からトップに立ち、終始レースを支配したサイクス。2013年のチャンピオン獲得時を思い出させるような完璧なレース運びを見せ、ZX-10RRの速さを見せつけた。

6周目の残り16周、レイとファンデルマークが2位を走っていたフォレスを抜き去り、以降レイとファンデルマークは終盤まで激しい2位争いを演じる。地元の大歓声をバックに絶好調のファンデルマークが得意の最終シケインや1コーナーでレイをオーバーテイクし、すぐにレイが抜き返すという展開が中盤以降続く。この時点で2位争いはこの2人に絞られたが、レイは残り3周でファンデルマークを突き放す。


<写真>レース1・レース2ともに爆発的な速さを見せたファンデルマーク(#60)。絶対王者レイ(#1)との激しいバトルを何度も演じた。Photo/SBK.com


<写真>残り3周でレイに離されてしまったファンデルマーク。しかし、地元ファンが見守る中、レース1・レース2の両方で表彰台を獲得する大活躍を見せた。Photo/SBK.com

結局、ホールショットから一度もトップを譲ることなく、抜群の速さと安定感で2位以下を圧倒したサイクスがトップでチェッカーを受けた。2位にはレイが入り、ファンデルマークは3位でフィニッシュした。ドゥカティワークスのメランドリとチャズ・デイビス(Chaz Davies)は2人とも表彰台を逃し、ドゥカティにとっては手痛い敗戦となった。


<写真>トップでチェッカーを受けるサイクス。アッセンでの勝利は2013年のレース1以来。Photo/SBK.com

サイクスの優勝は2017年6月のイタリア・ミザノのレース1以来で、嬉しい今季初優勝となった。カワサキのワンツーフィニッシュも今季初で、これによりマニュファクチャラーズ・ランキングでドゥカティを抜いてトップに立った。また「サイクス優勝・レイ2位」というパターンのワンツーは2016年7月のイギリス・ドニントンパークのレース2以来。レース1でのレイの優勝とレース2でのサイクスの復活優勝は、カワサキワークスにとっては大きな意味のあるものだったに違いない。


<写真>ポディウムでの3人。レイが2014年のアッセン・レース2から2018年のレース1まで継続していたアッセンでの連勝記録は「8」でストップした。Photo/SBK.com


<写真>カワサキが完璧な週末としたのに対し、ドゥカティ勢はレース2で絶不調。メランドリは序盤のミスが響いて7位だった。Photo/Ducati


<写真>スタートで出遅れ、2位争いにも絡めなかったデイビス。いつものレース後半の追い上げも届かず5位フィニッシュ。Photo/Ducati

第4戦アッセン終了時点でのポイントランキングは、カワサキのレイが159ptでトップ。2位は30pt差の129ptでドゥカティのデイビス、3位は115ptのドゥカティのメランドリで、上位3名の顔ぶれは変わらず。
アッセンでの2度の表彰台獲得でヤマハのファンデルマークは、103ptでランキング4位に一気にジャンプアップ。カワサキのサイクスも101ptでランキング5位へ躍進した。次戦SBK第5戦は2週間のブレイク後、5月11日にイタリアのイモラで開幕する。

情報元=SBK.com
(Text/Ryo Tsuchiyama)

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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