2018年4月15日(日)、スペインのモーターランド・アラゴンでSBK第3戦のレース2が行われ、ドゥカティAruba.itレーシングのチャズ・デイビス(Chaz Davies)が優勝、第2戦タイのレース2に引き続き今季2勝目を獲得した。
<写真>今季2勝目を獲得したAruba.itレーシングのデイビス。Photo/SBK.com
昨日のレース1でクラッシュしたホンダのレオン・キャミア(Leon Camier)の欠場で20台でスタートしたレース2。ホールショットを奪ったのはドゥカティのマルコ・メランドリ(Marco Melandri) 。しかし、すぐにヤマハのマイケル・ファンデルマーク(Michael van der Mark)がトップに躍り出て、メランドリ、ドゥカティ・サテライトのザビ・フォレス(Xavi Fores)、ヤマハのアレックス・ロウズ(Alex Lowes)がトップ集団を形成。その後5周目に入ると、地元スペイン出身のフォレスがトップを奪取、メランドリ、カワサキのジョナサン・レイ(Jonathan Rea)が続き、レース1で激戦を演じた3人がレースを引っ張る。
<写真>マシンのウォブルに苦しむも、表彰台は死守したメランドリ。Photo/SBK.com
インディペンデントのチームながら抜群の速さと安定感でこのところ好調なフォレスは、2位につけていたレイを押さえ込んでトップを快走していたが、残り11周のファイナルセクターで痛恨のスリップダウン。そのままリタイアとなった。その後レイ、メランドリ、デイビスの3台がトップ集団を形成、優勝争いは3人に絞られた。
<写真>レース1で優勝、レース2でも2位に入ったカワサキのレイ。レース後のコメントでも「良い週末だった」と。Photo/SBK.com
残り7周でデイビスはチームメイトのメランドリを抜き去って2位に浮上。すぐに前を走るレイの追撃に入り、残り5周目でついにトップの座を奪う。レイもデイビスを追走するが、なかなか仕掛けられず、勝負はファイナルラップへ。デイビスの後ろにぴったりとついて勝機を窺うレイは、中盤セクターでデイビスに最後の勝負を仕掛けるが、ブレーキングでミスをしてオーバーラン。そのままデイビスが逃げ切って先頭でチェッカーを受けた。
<写真>優勝したデイビス(中央)、2位のレイ(左)、3位のメランドリ。開幕からこれまで計6レースが行われているが、勝利数では3人とも2勝ずつで並んでいる。Photo/SBK.com
デイビスは今季2勝目、アラゴンでの通算勝利数も7勝となった。レース後のインタビューでも「ラッキー7だね」と自身のゼッケンナンバーに引っ掛けてアラゴンでの勝利を喜んだ。2位にはカワサキのレイが入った。ドゥカティのメランドリはマシンの激しいウォブルに悩まされ、さらにファイナルラップではリアブレーキがほぼ使えなくなるトラブルに見舞われて3位入賞がやっとだった。4位にはヤマハのロウズ、5位には同じくヤマハのファンデルマーク、6位はカワサキのトム・サイクス(Tom Sykes)が入った。またBMWから今季MVへ移籍し、レース1では激しいクラッシュに巻き込まれたジョルディ・トーレス(Jordi Torres)は7位に入り、地元レースで意地を見せた。
第3戦終了時点でのポイントランキングはカワサキのレイが114ptでトップ、2位は102ptでドゥカティのデイビス、3位は96ptでドゥカティのメランドリで、4位には76ptのフォレスがランクイン。5位、6位にはヤマハのロウズ(70pt)、ファンデルマーク(67pt)、7位にカワサキのサイクス(63pt)と続く。次戦第4戦は4月20日にオランダのアッセンで開幕する。
<写真>レース1でクラッシュしたレッドブル・ホンダのレオン・キャミアは、レース後の精密検査で肋骨3ヶ所の骨折と肺挫傷が判明し、レース2をキャンセルした。いまのところ復帰時期は未定だ。Photo/SBK.com
情報元=SBK.com
(Text/Ryo Tsuchiyama)