リリース = KTM JAPAN株式会社
ダカール2016でKTMファクトリーライダーのトビー・プライスが初優勝を決めた。これでKTMはダカールでの通算15勝を記録したことになる。 トビー・ブライスは初挑戦となった2015年ダカールで3位だったが、今回は最終ステージの2つ前までに、総合の2位に30分以上の差を付けての優勝となった。なお、日本から参戦した三橋淳選手は、総合56位で見事「南米ダカール」で日本人初完走を果たした。
ダカール2016
KTMファクトリーライダー トビー・プライスが初優勝!
KTMがダカール通算15勝を獲得!
休息日明けのステージ8で総合首位に立ち、最終ステージの2つ前ステージ11までに、総合の2位に30分以上の差を付けていたKTMのファクトリーライダーToby Price(トビー・プライス)。その後は慎重にライディングすることに重きをおきながらも果敢に攻め、その差を広げていきます。
そして最終ステージステージ13を4位でフィニッシュ。この日のトップとは4分22秒遅れであり、そこで「第38回ダカール2016」のバイク部門優勝獲得が決定しました。またこの最終ステージの5位にはKTMを駆るスロバキア人ライダーStefan Svitko(ステファン・ソヴィッツコ)が入り総合でもプライスに次ぐ2位を獲得しました。
トビー・プライスは初挑戦となった昨年2015年のダカールで3位表彰台を獲得。そして今年、9000kmの行程と13のステージを48時間9分15秒で走りきり、2位に入ったステファン・ソヴィッツコに39分41秒差を付けての勝利でした。
今年のダカールは荒れに荒れました。落雷をともなう大雨に洪水、またステージがキャンセルになるほどの高温。そんななかでプライスは、つねにレースをリードしました。プライスは、昨年2015年ダカールの3位獲得が偶然ではないことを証明するため事前にトレーニングを重ね、準備を進めていました。
そして事実上のオープニングステージとも言えるステージ2で、今ダカール初のステージ優勝を果たすと、ボリビアにおける高地でのバトルステージ5&6で連続ステージ優勝。総合での順位も2位にあがりました。そして休息日後のステージ8&9でも勝利。気温上昇や困難なナビゲーションが続くなど、過酷を極めた後半戦のダカールでもプライスはその強さを発揮。そこで総合2位以下とのアドバンテージを30分強も築いたのでした。
KTMのファクトリーライダーAntoine Meo(アントワ・メオ)は、総合3位で今ダカールを終えたP・クウィンタニッラ(ハスクバーナ)と終始バトルを展開。最後から2つ目のステージステージ12まで、誰が3位表彰台に上がるか、予想の付かない状況でした。しかしそのスペシャルステージのラスト40km地点でメオがクラッシュし、3位争いから離脱。
そして最終ステージも転倒の影響を残しながらも走りきり総合7位でレースを終えました。エンデューロ世界選手権で数々の栄光を手にした偉大なチャンピオンであるメオは、今大会がダカール初チャレンジながら2つのステージ優勝を果たすなど、見事にラリーレイドへの転身を果たしました。
またLaia Sanz(ライア=サンツ)は、レース前の目標を達成する総合15位でフィニッシュ。ラスト2ステージは折れた鎖骨の痛みと高温と闘いながら、しかしその高いラリー技術と壮大なファイティングスピリットを見せつけました。Jordi Viladoms(ジョルディ=ビラドムス)は体調不良により前半戦は我慢のレースとなりました。後半戦からは体調が回復し挽回。総合17位で今年のダカールを終えました。
KTM Japanがサポートし、ダカールに参戦した三橋淳選手はラリーレイドにおける高いライディングスキルやナビゲーションスキルを発揮し、休息日以降の後半戦ではさらなる強さを見せ完走。総合56位マラソンクラス(市販車クラス)13位でフィニッシュしました。また三橋選手は南米に移ったダカールラリーで完走した初めての日本人ライダーとなり、今回を含む出走したすべてのダカールラリーで完走している唯一の日本人となりました。さらには四輪から二輪へのコンバートという、過去に例のない極めて困難なタスクをやり遂げた、ダカール史上初といっていいパイロットとなりました。
■プライスのコメント/
「2度目の挑戦で優勝できるなんて信じられない。またオーストラリア人初のダカール覇者になれたことも同様だ。今回は、オーストラリアン・スタイルでレースに挑むことができた。攻めるときはしっかりと攻めた。タイムを見れば、その判断が正しかったことが分かる。またマラソンステージは、つねにバイクの状態を意識しながら走った。この勝利を、次の勝利に向けてのスタートとしたい。それは簡単なことではないが、自分はこの甘美な勝利を味わってしまった」
■チーム監督アレックス=ドリンジャーのコメント/
「タフな2週間だった。そのなかでチームの働きは素晴らしかった。昨年の夏、KTMとともに長くダカールを戦ってきたマルク=コマが引退を発表。それからは新世代のライダーのため、KTMファクトリーの門を開いてきた。そしてその成果を、この表彰台で見ることができた。トビー(プライス)は優れたラリー技術を発揮した。素晴らしいライディングだった。
数年前、彼をチームに連れてきたとき、当時KTMライダーだったカート=キャッセリのために何かできたことが嬉しかった。カートは、トビーをダカールに連れて行こうとアドバイスをくれた人の一人だ。そして今日、我々はこの様な素晴らしいリザルトを得た。またアントワ(メオ)の活躍についても、とてもうれしく思う。初のダカールとは思えない活躍を見せ、これからが大いに楽しみだ。またチームメイトのトビーとも良い関係を築いていた。
ジョルディ(ビラドムス)はダカールウィークのほとんどを風邪と闘っていた。その結果、彼の本来の強さは発揮できなかったが、若いライダーたちにアドバイスし手助けをしていた。チームにとって、それはとても重要な役割だった。ライアは、いつも独自の方法でダカールを戦っている。そして我々はその彼女の姿勢を尊敬している。チームの皆が彼女のことが好きだし、彼女とともに戦えることを楽しみにしている。
今回の結果は彼女が望んだ最低限のものでしかなかったが、前半に怪我を負ったライバルチームのライダーを手助けしたり、後半戦で負った怪我や体調不良を考えると、素晴らしい結果だったと理解している。そして表彰台には、ファクトリーマシンに加え、ファクトリー以外のKTMマシンが表彰台に上がることができたことを誇りに思う。我々は、そのためにここで戦っているのだから」
■Final Overall Results after 13 stages and over 9,000km
1. Toby Price (AUS), KTM, 48 hours nine minutes 15 seconds
※15th win for KTM, first victory by an Australian
2. Stefan Svitko (SVK), KTM, + 39 minutes 41 seconds
3. Pablo Quintanilla (CHI), Husqvarna, + 48.48
4. Kevin Benavides (ARG), Honda, + 45.47
5. Helder Rodrigues (POR), Yamaha, + 55.44
6. Adrien Van Beveren (FRA), Yamaha, + 1 hour 46.29
7. Antoine Meo (FRA), KTM, + 1:56.47
8. Gerard Farres (ESP), KTM, + 2:01.00
9. Ricky Brabec (USA), Honda, +2:11.22
10. Armand Monleon (FRA), KTM, + 3:27.49
Other KTM
15. Laia Sanz (ESP), KTM, + 4:33.28
17. Jordi Viladoms (ESP), KTM, + 4:51.04
2輪でもその実力を証明した三橋選手は、見事総合56位で完走を果たした。
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