バイクブロス×マガジンズ編集部 =文
今シーズン、ロードレースの最高峰と言われているMotoGPクラスにフル参戦している唯一の日本人ライダー、インターヴェッテンホンダMotoGPの青山博一選手(千葉県出身 29歳)が、文部科学省よりスポーツ功労者として顕彰されることが決定した。
昨シーズン、MotoGP250ccクラス最後のチャンピオンとなった青山博一選手
2009年シーズン、青山選手は所属チームの撤退という苦難を乗り越えた末に新たなチームへと移籍、すでに開発が終了していたホンダRS250RWを駆りMotoGP250ccクラスにフル参戦した。そして、不利な状況のなかシーズン中に4勝を挙げただけではなく、ライバルのマルコ・シモンチェリとの激しいチャンピオン争いを制して見事シリーズチャンピオンに輝いたのだ。今回の受賞はその活躍が高く評価されたもので、モーターサイクルスポーツ界では2001年度の加藤大治郎選手、2004年度の藤波貴久選手に続く3人目の快挙となる。
受賞に関して青山選手は「フィギュアスケートや体操など、各界のトップアスリートと並んで顕彰を受けることで、自分がモーターサイクルスポーツを代表していることに改めて気づき身が引き締まります。この機会に、過去にも多くの日本人チャンピオンがモーターサイクルスポーツでは誕生していることをたくさんの人に知ってもらえればと思います」と語った。
4ストローク600ccマシンによるMoto2クラスに変更されたため、最後のMotoGP250ccクラスチャンピオンとして歴史に名を刻むことになった青山選手。今シーズンは怪我に泣かされたものの、ついに最高峰MotoGPクラスにフル参戦を果すなど、その活躍は我々日本のモーターサイクルファンの誇りだと言っても過言ではない。青山選手も語るように日本におけるモーターサイクルスポーツの認知度はまだまだ低く、世界レベルで活躍する日本人ライダーたちが正当に評価されていないと感じることも多い。我々ファンとしては日本のモーターサイクルスポーツの地位向上という願いも込めて、そうした選手たちを心から応援したいものだ。