バイクブロス×マガジンズ編集部 =文
噂されていた通り、ついにドゥカティへの移籍を発表したバレンティーノ・ロッシ
15日、MotoGP界に衝撃が走った。ドゥカティ・コルセが現フィアット・ヤマハのエースライダー、バレンティーノ・ロッシと2011年から2年間の契約合意に達したと発表したからだ。
第10戦チェコGPの決勝レース後にプレスカンファレンスが行われ、ドゥカティ・モーター・ホールディングの代表ガブリエレ・デル・トルチオは、「バレンティーノ・ロッシが2011年から我々と共に参戦することとなり、それを発表できることが嬉しいです」とロッシ獲得を発表。
一方、16日にロッシ本人も「基本的に僕のヤマハにおける仕事は終了したと思う。状況は2004年から大きく変わり、今ヤマハM1はMotoGPのベストマシンだ」と、マシンの開発余地が無くなったことも移籍理由のひとつとしてあげた。また、「ヤマハはファンタスティックなヤングライダーを起用するから、チームにとって僕はもう必要ないようだ」ともコメントし、かねてから噂されていたようにホルヘ・ロレンソの加入も移籍を決意させる原因となったことを暗に認めた形だ。
「イタリア人ライダーがイタリアのバイクに乗ることは、僕の国の全てのファンにとって夢であることは確かなこと」と語るロッシ。「もし、ヤマハがバレンシアで(ドゥカティの)テストを承認してくれなければ非常に悲しいことだ」と、現所属チームに手厳しい牽制球を投げるあたり、その目は既に来季に向けられていると言ってよい。
過去、移籍したチームをことごとく王座へと導いてきた実績を持つロッシがドゥカティに加入するということは…。今年のMotoGPはシーズンオフに入っても目が離せそうにない。