バイクブロス×マガジンズ編集部 渡辺=文/写真
「WERIDE 三宅島」というバイクイベントをご存知だろうか。2000年の噴火により、甚大な被害を被った三宅島。かなり弱まってはいるものの今現在も火山性ガスの放出は続いており、島の人口は噴火前の7割に減少。主要産業である観光の収入も大きく落ち込んだままになっているという。
そんななか、三宅島の経済や島民の生活を復興するには観光客の誘致が不可欠との観点から、噴火災害復興の起爆剤として2007年から開催されているバイクイベントが「WERIDE(ウィライド) 三宅島」というわけだ。島民と参加者が皆楽しめるよう、そしてまた有効な復興支援となるよう、毎年少しずつ内容を変えて行われてきたが、今年は「お台場プレイベント」「親子サマーキャンプ」「エンデューロレース」の3つのイベントを柱として行われる予定だ。
そして、最初の催し物「WERIDE 三宅島 お台場プレイベント」が先日6月6日に開催された。天候にも恵まれ、会場となったお台場、船の科学館前の広場には数多くの人々が訪れ大盛況。トライアルやエンデューロ、フリースタイルモトクロス、女性白バイ隊デモ走行など、普段はあまり目にすることがないバイクを使ったコンテンツに、バイクファン以外の来場者も大興奮といった様子だった。
このプレイベントが終了すれば、次は7月31日から8月2日の日程で行われる「WERIDE 三宅島 親子サマーキャンプ」、そして11月6日から11月7日にかけて開催される「WERIDE 三宅島 エンデューロレース」とイベントは続く。今年のメインはもちろん三宅島で行われるエンデューロレースで、そのコースはなんと噴火の舞台となった雄山(おやま)の中腹に設定されるという。忌まわしい災害の爪跡であることは間違いないが、壮大で幻想的な景色が広がっている雄山一帯。果たしてそこでどのようなレースが繰り広げられるだろうか。
試行錯誤を繰り返しながらも、島民とライダーが一緒になって三宅島復興のために続けられてきたこの「WERIDE 三宅島」。筆者もライダーの1人として、残る2つのイベントの成功を願わずにはいられない。
WERIDE 三宅島 オフィシャルサイト