情報元 = バイクブロス・マガジンズ、文=浜瀬将樹(一間堂)
バイク関連のあらゆる事柄をリサーチするバイクブロスの「バイクリサーチ」。今回は「例えば電動バイクしか乗れなくなってしまったら、バイクに乗るのか」を調査した。
先日、フランスやイギリスの政府が、2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止する意向を明かした。このように、欧州各国では現在「脱レシプロ」の動きが加速中である。そこで、日本に住むバイク乗りに「(充電環境などが整ったという前提で)もしも電動バイクしか乗れない場合、あなたはバイクに乗りますか?」という質問をぶつけた。
バイクブロスアンケートサイト「バイクリサーチ」では、2017年8月4日~8月21日に「電動バイクしか乗れなくなっても、バイクに乗る?」というリサーチを実施。バイクブロス会員218人の投票を得た。
最も多いのが139票を獲得した「乗る」(63.8%)。続いて「今はわからない」が47票(21.6%)、「乗らない」が28票(12.8%)となり、少数だったが「レシプロが許される国へ行く」が4票(1.8%)を獲得した。
コメントを見ると、「どんなバイクになるのか楽しみです」、「静かに走れるのはイイね」、「電動バイクを作ってみたいです」など好意的に受け止めている人がいる反面、「電動化の波は止められそうもない」、「操る楽しさが残っていれば乗ると思います」などと『仕方なく乗る』という意見も少数だがあった。
やはり、今のスタイルのバイクに魅せられてこの世界に飛び込んだこともあり、「鼓動を感じるのがバイクだと思っているから、電動バイクはバイクじゃないって思っちゃう」、「音や鼓動がないバイクなんて……」、「電動バイクはアレルギーを感じます」など、受け止められそうにない人もいる。その他「走行距離に不安がありますし,出先での充電にどれだけ時間がかかるのやら」、「技術の進歩を待ちます」など、例え電動バイクに切り替わったとしても、技術が追いつかないのではと懸念しているコメントもあった。
5年先、10年先というわけではないだろうが、日本の『完全電動バイク化』もない話ではない。受け止めるか、受け止められないのか人それぞれだろう。前向きに捉える人の気持ちも分かるし、「やっぱりガソリンを入れてエンジンを始動させるのがバイクだ」と譲れない人の気持ちも分かる……。
こうして様々な人の思いを聞けるのは貴重だし、もしも日本政府が「完全電動バイク化にしちゃおっかなぁ」って発表したら、「バイクリサーチ」で集まった意見を差し出したい(笑)。そしてこのコメントを参考に討論すべきだ。それほど実りある意見が多数あった。
最後にスパイスの効いたコメントを紹介。
「アンダーグラウンドな反体制戦士と化し、昔のバイクに乗るゲリラとなります」
この文字面だけを見ると、なんとなく世紀末感がぬぐえない。どうか、胸に7つの傷がある男にやられないように……と願うばかりである。