日本GP・Moto2ワイルドカード参戦!オールジャパンで世界に挑む

掲載日: 2016年09月12日(月) 更新日: 2016年09月12日(月)
この記事は 2016年9月12日に書かれたもので、内容が古い可能性があります。
取材・文=バイクブロス・マガジンズ編集部
TeamKAGAYAMA

左/浦本修充選手 右/加賀山就臣監督


日本から世界につながる道筋を
もっと強く、もっと太くしていきたい

「“いい時代だった”といえばそれまでかもしれませんが、かつての全日本選手権は今以上にチャンスが多い場所だった。それを自分でも体験してきたからこそ強く思うんですが、今の全日本選手権をもっとチャンスに満ちた場所にしたいんですよね」。

と語ってくれたのは、TeamKAGAYAMAをオーナー&レーシングライダーとして率いる加賀山監督。今回は、同チームから全日本選手権J-GP2クラスに参戦し現在ランキングトップの浦本選手が、2016年10月14~16日(金~日)にツインリンクもてぎで開催される2016MotoGP第15戦・日本GPのMoto2クラスにワイルドカード参戦する報告のためにバイクブロスを訪れてくれた。

浦本選手がワイルドカード参戦権を手にすることになったのは6月のこと。加賀山監督は自身もライダーとして参戦する鈴鹿8耐が直前に迫った多忙な時の出来事だった。しかも、ワイルドカードの参戦権を手に入れたとはいえ、その後の話はトントン拍子にはすすまない状況だったという。

「そもそも、J-GP2とMoto2ではマシンもタイヤも違うんです。Moto2のエンジンはホンダのワンメイクですし、全日本選手権をスズキで戦っている我々には練習用マシンの用意さえもままならない状況だったんですね。でも、せっかくのチャンスです。浦本も世界で戦うことを目標に走っているライダーですし、自分で勝ち取ったチャンスをカタチにしてやりたい。そんな想いからチームや関係各所に協力をお願いしていったんです」。

その呼びかけはメーカーの垣根を超えて行われた。結果、全日本選手権ではライバルとして熾烈な争いを繰り広げているチームが、浦本選手のサポートを快諾。普段では絶対に有り得ないオールジャパン体制で浦本選手のワイルドカード参戦が可能となった。チーム名は全日本選手権J-GP2の代表という意味を込めて「JAPAN-GP2」と命名された。

今回の結束の背景には多くのチームが「いずれ自分たちが育てている若きライダーが同じ状況に遭遇したら、助け合おうじゃないか」という気持ちがあったという。加賀山監督が「今回の参戦は戦績以上に意義のある参戦」と語った「オールジャパン体制の確立」。これは世界を夢見るライダーにとっても、さらに、そんなライダーを育てるチームにとっても重要な出来事だったのだ。

TeamKAGAYAMA

全日本ロードレース選手権より

ロードレースの世界最高峰クラスといえるMotoGP。その舞台に最も近いクラスがMoto2だ。全日本選手権でその実力を証明したライダーがMoto2に挑戦できる道筋を造ることは、参戦ライダーのモチベーション向上の大きなファクターとなるだろう。全日本選手権を主催するMFJもこの活動の重要性をくみ取り、2016年9月8日には「Moto2ワイルドカード支援制度」として奨学金制度を2016年度から試験的に実施することを発表している。

「今、日本で一番速いライダーが、世界を相手にどこまで戦えるのか。現在J-GP2ランキングではトップであり、今シーズン4勝している浦本が世界を相手にどこまでいけるか。それを知りたかった。たとえボコボコにされてもいいんですよ(笑)。それが経験になる。相手は、多くの時間をかけてセッティングを煮詰めてきた世界屈指のライダーたちです。厳しい戦いになるでしょう。でも、もしかしたら、何かが起こるかもしれない。戦ってみなければわからない。そのためにも、参戦できる環境を用意する必要があったんです」。

日本のJ-GP2クラスを代表して世界に挑む。そんな「JAPAN-GP2パッケージ」が、今後も継続してくれれば日本のモータースポーツシーンはもっと面白くなる。そんな加賀山監督の思いを受けとめて世界に挑む浦本選手は、「オールジャパン体制で挑戦するという今回の試みの最初のライダーに選ばれ、本当に光栄に思っています。加賀山監督をはじめ、多くの皆さんに感謝しています。この試みが今後も続いていくように、ひとつでも上の順位を目指して全力で挑戦していきたい」と、やや緊張気味に答えてくれた。

マシンテストもまだなので答えにくい状況ではあるものの、浦本選手に目標を聞いてみたところ「トップ10には残りたいとは思っています。自分の中では『世界に通用しそうなところ』は考えられるのですが、まだ走っていないのでコメントはちょっとやめておきます。レースでは『ウラモトって誰だ?』と思ってもらえるような印象に残る走りをしたい。そうですね、爪痕を残したいと思ってます」と力の入った言葉で返してくれた。

日本GP Moto2決勝は2016年10月16日(日)12:20~の予定となっている。オールジャパンで挑む浦本修充選手とJAPAN-GP2の挑戦を見届けてほしい。

TeamKAGAYAMA
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(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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