ピアッジオグループジャパンは、モトグッツィの新型「V85 TT」シリーズの受注を2021年4月13日(火)より全国のモトグッツィ正規販売店で開始する。
ラインナップは「V85 TT(149万6,000円)」「V85 TT 100周年記念車(151万8,000円」「V85 TT Travel(167万2,000円)」の3モデル。今回のモデルでは5種類のライディングモードのほか、チューブレスホイールが採用された。なお、出荷時期は2021年6月下旬より順次となる。
ピアッジオグループジャパン株式会社(本社:東京都港区芝二丁目、代表取締役:ネリ・ミクラウス)は、アドベンチャーバイクの黄金時代を彷彿とさせるスタイルと、現代のツーリングバイクのコンテンツと機能性を融合させたユニークなクラシックトラベルエンデューロ「V85 TT」及び「V85 TT 100周年記念スペシャルエディション」と、ツアラーとしての装備を充実させた「V85 TT トラベル」をアップデートし、2021年4月13日より全国のモト・グッツィ正規販売店にて受注を開始し、6月より順次出荷を開始いたします。
新しいV85TTシリーズは、5種類になったライディングモード、チューブレス化した新型ホイール、低・中回転域でのトルクを向上させたエンジンを搭載し、ツーリングをこよなく愛するライダーの冒険心に応えます。さらにモト・グッツィ創業100周年を記念した特別仕様もラインアップします。
■車両名・カラー・メーカー希望小売価格(税10%込み)
・V85 TT/モハベイエロー/149万6,000円
・V85 TT 100周年記念車/チェンテナリオ (100周年記念車専用グラフィック)/151万8,000円
■受注開始日/2021年4月13日(火)
■出荷開始時期/2021年6月下旬より順次
【生きがいを求めて旅をする。日々の冒険に応えるV85 TT】
2021年は、生誕100周年を迎えるモト・グッツィにとって、非常に重要な歴史的な年となります。1世紀に渡る伝統、情熱、そしてビジネスやスポーツ界における大きな成功。100年もの間マンデッロ・デル・ラーリオで製造され続けてきた偉大なモーターサイクルは、最高の技術と最も価値あるイタリアのものづくりを統合し、1921年以来モト・グッツィの真価を発揮し続けています。
このような伝統を踏まえて、V85 TT は、モト・グッツィの伝統であるアドベンチャーツーリングを最も純粋で独創的な形で提供するために誕生しました。つまり、パリ・ダカールのような砂漠でのラリーを思い描いています。1980年代に入ると、この有名なアフリカでのラリーは最盛期を迎えました。感動の中心となったのは、自然や自分自身との永遠の闘いの中で、バイクと完全に調和しながら、たった一人で未踏の地に挑む旅を続ける人々でした。
トラベルモデルにおいて、V85 TT は、アドベンチャーバイクの黄金時代を彷彿とさせるスタイルと、現代のツーリングエンデューロのコンテンツと機能性を融合させたユニークな提案です。V85 TTは、ダカールに想いを馳せ、日常の旅にも冒険心をくすぐるようなバイクを求めるライダーに捧げる1台です。
モト・グッツィはV85 TTの発売以来、評論家や一般ユーザーから高い評価を受けてきましたが、ファンからの更なる要望に応えるため、ベストセラーモデルのアップデートバージョンを発表します。今回の改良では、まずユーロ5規格に適合した縦置きVツインエンジンを搭載し、プッシュロッドとロッカーのタイミングカムの改良、そしてそれに伴うエンジン制御エレクトロニクスの適合により、低・中回転域でのトルクが向上しています。また、新しいスポークホイールには、より信頼性が高く、オンロードでの使用に適したチューブレスタイヤを装着し、またライディングアシストエレクトロニクスでは、従来の3種類のライディングモード(ロード、レイン、オフロード)に加え、新たに2種類のライディングモード(スポーツ、カスタム)が追加されました。
■車両名/V85 TT Travel
■メーカー希望小売価格/167万2,000円(消費税10%込)
■カラー/サッビアナミブ
■受注開始日/2021年4月13日(火)
■出荷開始時期/2021年6月中旬より順次
V85 TTトラベルは、V85 TTのあらゆる技術的なアップグレードに加えて、冒険心を掻き立てる旅を実現する充実した装備パッケージを備えているのが特徴です。このモデルは、専用カラーとグラフィック、そして非常に充実した標準装備が特徴で、特にツーリングに最適です。
装備としては、表面積の増加(スタンダードモデルの60%増)により保護性能が向上したツーリングウィンドシールドやアーバンシリーズの大容量サイドパニア(右側の37リットルのパニアにはフルフェイスのヘルメットが収納可能、左側は27.5リットル)が含まれます。パニアケースは横方向の張り出しを抑え(わずか928mm)、同じキーでロックすることが可能です。
また、1組の追加 LED ライトと調整可能なグリップヒーターも装備されていますが、モト・グッツィV85 TT に標準装備されている左側のスイッチブロックに起動ボタンが備わっているため、追加の電子制御は必要ありません。また、モト・グッツィ MIA の特別装備も充実しており、スマートフォンを車両に接続し、インストルメントクラスターの機能を拡張することができるマルチメディアプラットフォームとなります。
モト・グッツィV85 TT トラベルには、Sabbia Namib(サッビア・ナミブ)の専用カラーを取り揃えており、グレーのフレームとマットなライトブラウンのシャーシが組み合わされ、タンクとサイドパネルには専用のグラフィックが施されています。ミシュラン製アナキーアドベンチャータイヤは、アドベンチャーツーリングの大胆さを強調しています。
【クラシック トラベル エンデューロ V85 TT】
V85 TT プロジェクトの中心となる基本コンセプトは、シンプルさ、容易さ、そして実用性です。毎日の通勤からアドベンチャーツーリングまで、様々なシーンに対応できた1980年代のエンデューロバイクの典型的な価値観であると同時に、大きさや重さが重要視される認証化が進む市場では、徐々に失われつつある価値観でもあります。
モト・グッツィ V85 TT は、この価値観に基づいたスタイルと現代のツーリングエンデューロのニーズを融合させるという野心的な目標を達成しています。ツーリングに特化した初のクラシックエンデューロの称号に相応しい理由がここにあります。そのデザインは、耐久性を確保するために、モト・グッツィならではの特性に最新技術と機能性を組み合わせています。フェアリングを持たないV85 TT は、燃料タンクやサイドパネル、フロントマッドガードのラインと伝統の縦置き90° V ツインエンジンによって、シンプルなフォルムを追求しています。
【シャーシ構造/最高の走る歓びと扱いやすさを追求】
卓越したシャーシ構造を設計するモト・グッツィの技術力の高さが V85 TT によって再び証明されました。アンダークレードルを廃止した高張力鋼管製フレームの専用レイアウトやアルミダイキャストのライダーフットペグサポートプレート(オフロード走行時には取り外し可能なラバー付き)を採用し、徹底的に軽量化を図っています。
軽さ、合理性、扱いやすさを追求する中で、オフロードに適した強さと最適なフィーリングに加え、オンロード走行に求められる精度と剛性も備えた、高剛性な構造の専用エンジンマウントを採用しています。フレームのリア部は、積載量を最適化する設計となっており、パッセンジャーにはワイドで実用的な2本のグラブハンドルが装備されています。さらにオプションのパニアケースを両サイドに装着しても、横方向の張り出しを大幅に抑えることができます。
スモールブロックエンジンの縦軸の長さを抑えた開発により、安全で直感的なライディングを実現するロングスイングアームの採用を可能にしました。アルミ製ボックスタイプの左右非対称スイングアームは、エキゾーストパイプを直線的に取り回し、横方向の張り出しを抑えるために左アームを湾曲させています。
一方、右アームにはトランスミッションが納められています。V85 TT は、汚れを抑え、メンテナンスフリーな点でチェーンドライブよりも優れているため、このセグメントで唯一シャフトドライブトランスミッションを採用しています。シングルショックアブソーバーは、傾斜したポジションにより優れた前進性を発揮します。また、横向きに設置していることで、油圧式およびスプリング式プリロードの調整が容易になり、エキゾーストシステムのレイアウトの自由度が向上し、パニアケースをバイクにしっかりと装着することができます。
【モト・グッツィの V ツインが実現する、さらに大きなトルクと弾性】
初代V85TT に搭載されていたエンジンに改良を加え、より優れた弾性と強大なトルクを実現しました。その構造は現在生産されている全てのモグッツィのバイクの中でも最上級のものであり、OHV 方式の空冷縦置き90° V ツイン、1シリンダー2バルブを採用。それはマンデッロイーグルの誇りと伝統と言えます。
エンジン排気量は853cc、ボアストローク比は84×77mm。モト・グッツィのエンジンの特徴の一つはエンジン配分にあり、アルミ製のローラーカムとチタン製42.5mmインテークバルブを備えたロッカーアームプッシュロッを採用しています。バルブの昇降を最適化することにより、低・中回転域でのトルクが向上しました。
この進化は3,000rpmですでに明らかですが、トルク曲線全体に反映され、5,000rpmで82Nmのピークに達します。その結果、オンロードでの走る楽しみがさらに増し、スロットルを開いた時のレスポンスが速く、低回転域や高いギアで伸びのある加速が実現しました。最高出力は7,500rpm で76馬力となり、8,000rpmという強大な最高回転数を誇るモト・グッツィのスモールブロックは、このバイクのモダンで豪快な個性を際立たせています。
【2種類の新しいライディングモードと最高峰のテクノロジー】
V85 TT プロジェクトの主な目標を達成するために、あるいは日常のライディングだけでなく、ツーリングや冒険心を掻き立てるオフロードライディングでもグッツィ愛好家を満足させるため、モト・グッツィは、使い勝手の悪い技術的なストレスを排除して、旅の楽みを最大限に引き出せるよう、スタンダードな電子機器をフル装備しました。
より簡単で安全な走りを実現するために、モト・グッツィは新型V85 TTにRoad、Rain、Off-road、そして新たに Sport と Custom を加え、5種類のライディングモードを導入しています。ライディングモードは、異なるエンジンマッピング、MGCTトラクションコントロール(無効化も可能)とABSのキャリブレーション、ライド・バイ・ワイヤ スロットルコントロールからのレスポンスにそれぞれ対応しています。
■Road
楽しさの中にもスムーズな走りを実現する設定。中レベルの MGCT トラクションコントロールのキャリブレーション、両ホイールでのABS作動、俊敏なスロットルレスポンスが特徴
■Rain
グリップの低い状況で、最大限の安全走行を確保するのに理想的。より高レベルのトラクションコントロールのキャリブレーション、両ホイールでの ABS 作動、より穏やかなスロットルレスポンスが特徴
■Off-road
オフロード走行時にシャーシ構造とエンジンを最大限に活用できるように設計。トラクションコントロールの介入度は最低レベル、ABS は専用のキャリブレーションによりフロントホイールでのみ作動(フロントホイールの作動を無効にする場合もあり)、強いエンジンブレーキによる穏やかなスロットルレスポンスが特徴
■Sport
オンロードでのスポーツ走行に特化。中レベルのトラクションコントロールのキャリブレーション、両ホイールでのABS作動、よりアグレッシブなスロットルレスポンスが特徴
■Custom
ユーザーが電子制御レベルを自由に組み合わせることが可能。リアホイールの ABS を無効にすることができます。モト・グッツィが各ライディングモードに最適な電子制御設定を開発し、ライダーは好みのモードを選択するだけで安全性を確保できます。
また、V85 TT にはクルーズコントロール機能が装備されており、アクセルを踏むことなく、予め設定した速度を維持することができます。このシステムはツーリングをより快適にするために設計されており、1つのボタンを押すだけでシステムが作動し、設定した速度の増減が可能です。
【バージョンとカラーバリエーション】
モト・グッツィV85 TT には、2種類の新しいグラフィックバージョンを取り揃えています。洗練されたチェンテナリオは、モト・グッツィの創業100周年を記念して、それぞれの代表的なモデル(V7ストーン、V9ボバー、V85 TT)にモト・グッツィが厳選したカラーを採用しています。カラーは象徴的で唯一無二のオットー・チリンドリへのオマージュであり、マットグリーンのフロントマッドガードとサイドパネル、マットグレーの燃料タンク、ブラウンのシートが特徴的です。
この新しいグラフィックは、マンデッロ生まれのゴールドカラーのイーグルと、フロントマッドガードの100周年記念ステッカーを纏っています。伝統的なグラフィックに加えて、レッドのフレームとそれにマッチしたフォークガードを備えたモハベイエローは、V85 TTが初登場して以来、80年代のモト・グッツィのオフロードの伝統を象徴する鮮やかなカラーを再解釈したものです。燃料タンクの後部とサイドパネルの前部にはイエローを、燃料タンクの前部とフロントマッドガードにはホワイトを組み合わせています。
【モト・グッツィのオフロードにおける伝統】
モト・グッツィは、オフロードで確固たる伝統を誇ります。その証拠に、1939年にオーストリアで開催された Six Days Reliability Trial にて、モト・グッツィは GT 20で参戦し、4つの金メダルを獲得しました。このレースへの参加は、Lodola Regolaritaを擁して1957年まで続き、その後1962年の Stornello Regolarita まで続きました。
モト・グッツィのバイクは、パリ・ダカールの様々なステージに参加していますが、グッツィユーザーのリクエストによって用意されたレースバージョンのため、非公式となっています。1979年に開催された第1回大会では、V50を改造しただけのモデルであったため、ライダーのベルナルド・リゴーニはレースを中盤で終えました。これは、車とバイクが同じカテゴリーにあった当時の状況を考慮すると、非常に良い結果でした。
モト・グッツィのモーターサイクルは、90°縦置きVツインによる優れたスピード性能に加えて、燃費の良さとシャーシ構造の安定性が評価され、すぐさま他メーカーからの注目を集めました。1980年と1981年にも再びレースに参戦しましたが、最も有名なのは1985年と1986年のものでした。これは、グッツィスタの建築家であるクラウディオ・トッリの熱い情熱と献身によって、マンデッロのテスト部門に特殊なV65 TTの製作を依頼したことが始まりでした。
エンジンは V65をベースにして55馬力にチューンされ、フレームを大幅に強化し、サスペンションをオフロード走行用に特別設定しました。オリジナルの燃料タンクを50リットルのアルミタンクに交換し、スイングアームはスポーティなル・マン1000から移植しました。バイクは上手く機能を発揮し、その結果、次のシーズンに向けて個人ライダーに販売するためにフランスの輸入業者から16台の注文が入りました。
それと同時に、輸入業者はモト・グッツィに、より高性能な4バルブを装備した V75をベースにしたニューモデルの開発を要請しました。V75 TT は62馬力を発揮し、170km/hを超える最高速度を実現しました。この2台は、マンデッロ・デル・ラーリオのモト・グッツィ・ミュージアムに展示されている150台以上のコレクションの一部となっています。
【モト・グッツィが設計、開発した多彩なアクセサリーパーツ】
V85 TT は、それぞれのスピリッツを強調するために考案された、豊富な純正アクセサリーパーツが装着できるように設計されています。すべてのアクセサリーはモト・グッツィによって企画、設計、製造されています。耐久性に優れた高品質な製品であることを保証するために、バイクの他の純正パーツと同様に、認証を取得し、厳しいコントロールテストに合格しています。
ピアッジオコール
TEL/03-3453-3903
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リリース = ピアッジオグループジャパン株式会社(2021年4月13日発行)