【ホンダ】 次世代125ccスクーター用エンジンを開発

掲載日: 2011年09月26日(月) 更新日: 2013年12月11日(水)
この記事は2011年9月26日当時の情報に基づいて制作されています。

リリース = 本田技研工業株式会社

ホンダは、2012年以降の世界各国で発売する125ccスクーターに搭載する新設計の水冷単気筒125ccスクーター用エンジンを発表した。

以下リリースより

耐久性・静粛性と燃費性能を高めた125ccスクーター用エンジンを開発
スクーターのグローバルモデルに搭載

Hondaは、先進の二輪車用アイドリングストップ・システムの搭載を可能とするなど、さらなる耐久性・静粛性と燃費性能を高めた次世代125ccスクーター用エンジンを開発しました。この水冷・4ストローク・単気筒125ccエンジンは、さらに軽量・コンパクト化を図るとともに、低フリクション技術を多岐にわたって採用しています。燃費性能は、同排気量のスクーター用エンジンと比較して約25%※の向上を実現しています。この新型エンジンは、2012年以降、世界各国で販売する125ccスクーターのさまざまなモデルに搭載するなど、グローバルでの展開を計画しています。

この新型エンジン開発のねらいは、世界各国でコミューターとして多くの方々に利用されている125ccスクーターのエンジン性能と低燃費性能をさらに高めることで、グローバル規模でCO2の排出量を低減しながら、お客様にとって利便性が高く、より上質で魅力的な商品を提供することです。

開発にあたっては、下記の項目をテーマにして取り組んできました。
・実用性を重視した力強い出力特性と耐久性のさらなる向上
・次世代のグローバルスタンダード・エンジンにふさわしい燃費性能
・グローバルモデルに採用することにより、地球規模でのCO2の低減に寄与
・お求めやすい価格の実現

低燃費を実現するため、オフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどの低フリクション技術はもとより、知能化された発電制御による発電時のフリクション低減や、ロッカーアームシャフトにシェル型ニードルベアリングを初採用するなど、多岐にわたって徹底的に低フリクション化を図っています。
※Honda測定値

=新型エンジンの主な特長=

●低フリクション技術を多岐にわたって採用

・ピストンとシリンダーの摺動によるフリクションを低減させるオフセットシリンダー
・CAE解析により徹底的に軽量化を図ったピストン
・シリンダースリーブの外表面に細かな突起処理を施したスパイニースリーブを採用し、オイル消費を低減するとともに冷却性を向上
・ロッカーアームシャフトに、フリクションを低減させるシェル型ニードルベアリングを採用
・ローラーサイズの小型・軽量化と、カムプロフィール、バルブスプリング荷重の最適化
・ラジエーターに冷却効率の高いコア(現行モデル比約1.5倍)を採用。これにより、ラジエーター背面にある冷却ファンを小型・軽量化するとともに、フリクションロスを約30%低減
・ミッション室各部の改良によって、現行の125ccエンジンと比較して、ミッションオイル容量を25%減らすことでオイル攪拌ロスを低減
・ミッション部の3軸を受ける各ベアリングは、負荷荷重に合わせてそれぞれ専用設計し、最適な仕様とすることでベアリング内部の転がり抵抗を低減。フリクションロスを現行エンジンと比較して約20%低減(50km/h走行時)

●優れた燃焼効率
・125ccスクーターの実用域のトルク特性を重視したエンジンに適した燃焼速度や冷却性を考慮したコンパクトな燃焼室設計
・吸気ポートと燃焼室のつながりを、混合気の流れを阻害しないよう滑らかな形状とした新設計の吸気ポート
・燃焼室を効率的に冷却するウォータージャケットや高効率のラジエーターなどによるノッキングタフネスの向上による最適な点火時期の設定

●知能化された電子制御式ACGスターター
・セルフスターターとダイナモ(発電機)を兼用する電子制御式ACGスターターによるスムーズで静粛性の高い上質な始動と先進のアイドリングストップ・システムの実現
・知能化された電子制御により、発電時のフリクションを低減し低燃費を実現
・エンジン停止後に再始動しやすいように、クランクを吸気行程前に戻すスイングバックを電子制御するとともに、始動時の圧縮圧力によるクランキング抵抗をデコンプ(減圧)機構によって低減

●優れた伝達効率
・ワイドレシオのVベルト式無段変速機構<Vマチック>には、新開発の高弾性ゴムのドライブベルトを採用。耐久性の向上とともにベルトにかかる側圧を最適化し、効率良く駆動力を伝達することで低燃費と静粛性を両立

[ お問い合わせ ]
本田技研工業株式会社
お客様相談センター
TEL/0120-086819(オーハローバイク)

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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