私が住んでいる北海道釧路市を含む一帯は、北海道の東に位置するので「道東」と呼ばれています。道東は東京から最も離れた場所のひとつで、日本経済的には完全に忘れ去られた土地です。
それなのに夏になると、この寂れた土地にバイカーたちが集まります。
なぜでしょうか。
かくゆう私も、用事があって釧路に移住しましたが、その用事が消えたいまも居座っています。それは道東に引力があるからです。
道東の引力を調べたいと思っていたところに、うちの相方(いわゆる妻)から、道東の観光地、屈斜路湖でキャンプをしないかと誘われました。日程は2018年7月18、19日。途中で出会ったバイカーたちに話を聞いてみることにしました。
霧の湖で有名な摩周湖の近くにある道の駅「摩周温泉」に立ち寄ると、FJR1300が駐車場に入ってきたのでインタビューしました。
大阪市から来た千屋さん(33歳)は7月15日に舞鶴からフェリーで北海道小樽市に入り、知床や網走を回って4日目のこの日(18日)に摩周地域に到着しました。道東どっぷりルートですね。
千屋さんの日程は7日間で、すべてテント生活です。なので荷物量はこんなになります。
北海道ツーリングは今回で4回目。4回とも道東まで足を延ばしているそうです。千屋さんが北海道入りした小樽港から摩周までは約400㎞もあります。
「道東の魅力をお聞きしたいのですが」と質問すると、
「北海道らしい田舎の風景ですかね。都会は、もういいやって感じです。だから毎回、札幌はスルーしています」
FJR1300は5年で45,000kmほど走行。CB400SFとドラッグスター400を乗り継いでビッグバイクにたどり着いたそうです。このクラスだと隼やZX-14Rがメジャーですが、あえてFJR1300を選んだのは、この複雑なカウル形状だそうです。
千屋さんと別れた私と相方は屈斜路湖の和琴半島湖畔キャンプ場へ行きました。ここでも道東に魅せられたバイカーと出会うことができましたので、次回紹介します。