三陽工業株式会社は、新たな福利厚生として「バイク免許取得補助」を開始した。これは同社の従業員が普通自動二輪免許を取得する際に8割の費用をサポートするものとなっており、申請により10万円までの補助を受けることが可能。新しい福利厚生を提案する「福利厚生プロジェクト」から誕生した同制度に、すでに10名の社員が補助の申請をしているという。
三陽工業株式会社(本社:兵庫県明石市、以下 三陽工業)では、2024年6月1日から新しい福利厚生として「バイク免許取得補助」を導入しました。この福利厚生は、従業員がバイクの免許を取得する際に8割の費用をサポートするものです。
この取り組みは、2023年から始まった「福利厚生プロジェクト」によって検討され、各部署からの意見を元に30件以上の新しい福利厚生案の中から選ばれました。バイク免許補助の概要と共に、採用に至った経緯と想いについて、詳しく説明いたします。
■対象者/三陽工業に所属する社員
■免許/普通自動二輪免許講習費用に限る
■補助額/(入学金+講習費用+試験料)×80%
※ただし補助額10万円とする
※キャンセル料や再試験料は含まない
■申請時期/免許取得後、1カ月以内に申請
■必要書類/免許証、領収書等(入学金・講習費用が分かるもの)
「バイク免許取得補助」の導入は、2021年に導入された「レンタルバイク」に端を発します。「レンタルバイク」は、コロナ禍に社内でバイクの人気が高まり、バイク免許は持っているがバイクを購入する余裕のない社員からの要望に応えるために創設された福利厚生です。
三陽工業はKawasakiオートバイとの長い歴史を有しており、社内には元々バイク愛好者が一定数存在していました。しかし、「レンタルバイク制度」の導入により、本社に勤務する社員のうち15%が新たにバイクの免許を取得しました。
これを受けて、本社で働くバイク愛好者であり、「福利厚生プロジェクト」のメンバーでもある31歳の女性社員が、「バイク免許取得の補助を実現することで、バイクに乗りたいという社員のニーズに応え、さらにツーリングなどの社内コミュニケーションが促進されるのではないか」というアイデアを提案しました。この提案が採用され、取り入れられることとなりました。
社内において、2024年6月1日から「バイク免許取得補助」が導入されたことが社内で告知されました。この補助を利用するためには、教習所に通う前に「普通二輪免許取得希望申込書」の提出が必要であり、免許取得後には「普通二輪免許取得申請書」の提出が必要です。
これまでに、10名の社員から「普通二輪免許取得希望申込書」が提出されました。そのうちの2名の社員からの声を以下に紹介します。
以前からバイクに乗ってみたいと思っていましたが、免許を取得しバイクを購入するのは難しいなと判断していました。しかし、福利厚生で免許の取得補助が始まると聞きチャンスだと感じています。8割負担なので、私の地域では2万円ほどの費用で免許を取得できるからです。バイクの免許を取得し、まずはレンタルバイクでツーリングに行くことが直近の目標です。(2024年入社/23歳/男性)
三陽工業のYouTubeに社員同士のツーリング動画が投稿されているのを見て「部署にかかわらず交流している」という点に魅力を感じます。私の部署にもバイクに乗っている先輩がいるので、私も乗ってみたいなと密かに憧れていました。まだ子供が小さいので免許費用やバイク購入費用を用意するのはなかなか難しかったのですが、「バイク免許補助」と「レンタルバイク」の福利厚生を使用すると少ない負担でバイクに乗れます。今からとても楽しみです。(2018年入社/29歳/女性)
三陽工業の福利厚生制度は今後も発展し続けます。新しい福利厚生を提案する「福利厚生プロジェクト」には、様々な部署の社員が参加し、多くのアイデアが生まれています。トップダウンのアプローチではなく、社員の声を重視しています。そのためには、社内で共有されている「やったことがないことをやってみよう」という考え方を常に心に留めています。従業員の満足度向上が顧客満足度の向上に直結するという信念のもと、今後も柔軟に進化していきます。
三陽工業株式会社(2024年6月6日発行)