ロードレース世界選手権 MotoGP クラスに参戦するファクトリーチーム「Monster Energy Yamaha MotoGP」のマシン「YZR-M1」の2023年モデルが公開された。今シーズンのカラーリングはカモフラージュ柄をベースとしている。ライダーはファビオ・クアルタラロ選手およびフランコ・モルビデリ選手の2名体制となる。
ヤマハ発動機株式会社は2023年1月17日、インドネシアのジャカルタで開催されたYamaha Indonesia Motor Manufacturing 2023「3Sディーラー・ミーティング」において、3月にポルトガルで開幕するMotoGP世界選手権の2023シーズンに参戦する「Monster Energy Yamaha MotoGP」の新しいカラーリングを発表しました。
「3Sディーラー・ミーティング」には、代表取締役社長の日髙祥博をはじめ、MS開発部長でヤマハ・モーター・レーシング社長の鷲見崇宏、「Monster Energy Yamaha MotoGP」代表でヤマハ・モーター・レーシング・マネージングダイレクターのリン・ジャービス、Yamaha Indonesia Motor Manufacturing 社長のディオニシウス・ベティ、「Monster Energy Yamaha MotoGP」ディレクターのマッシモ・メレガリ、そしてライダーのファビオ・クアルタラロ選手とフランコ・モルビデリ選手が出席し、2023シーズンに向けて意欲を語りました。
当社はチームのタイトル・スポンサーであるMonster Energy 社とともに、互いのレースに対する情熱を基盤として長期にわたってグローバルに連携してきました。Monster Energy 社はさまざまなレースカテゴリーにおいて多くのヤマハ・チームとライダーをサポート。「Yamaha Factory Racing MotoGP Team」とは2018年の夏にはじめてタイトル・スポンサーとして複数年契約を締結し、2022年のカタルニアGPでは、複数年契約を延長しました。
会場で発表した「Monster Energy Yamaha MotoGP」の2023年型「YZR-M1」は、カムフラージュ柄の新しいカラーリングにアップデート。グレーが追加されたほか、ヤマハ・カラーとMonster Energy の冒険的なライフスタイル・カラーをブレンドしています。象徴的な「モンスター・クロー(爪)」は、引き続きマシン、チーム・ロゴ、チーム・ウエアに採用し、一目で認識できるようになっています。
「Monster Energy Yamaha MotoGP」はまた、2023シーズンを通してYamaha Motor PhilippinesとPT Yamaha Indonesia Motor Manufacturingのスローガンをマシンに採用します。2023年型「YZR-M1」は、2月5~7日と、2月10~12日にマレーシアのセパンで、3月11~12日にポルトガルのポルティマオで開催されるIRTA MotoGPオフィシャル・プレシーズン・テストを走行します。
さらに「Monster Energy Yamaha MotoGP」は、同チームとの関係をさらに拡大するBeta Toolsをはじめ、多くのオフィシャル・スポンサー、オフィシャル・パートナーとの関係を継続します。
新シーズンは全21戦42レース(土曜日にスプリントレースが開催されるため)が予定されており、開幕に向け順調に準備を進めており、間近に迫るセパンテストにはクアルタラロ選手とモルビデリ選手に加え、「Yamaha Factory Racing MotoGP Test Team」のカル・クラッチロー選手も参加し、総力を集めて2023シーズンに臨みます。
「ヤマハ発動機のMS開発部門は昨年のバレンシア・テストのあと、さらなる前進を目指して仕事を続けてきました。今年、再びMotoGP世界選手権タイトルを獲得することを目標に、ライダーとチームのフィードバックをもとにマシンに改良を加えてきたのです。支援してくださる皆さま、当社社員の感動創造に対する精力的な取り組みに感謝します。私たちはまっさら気持で、前向きに今シーズンをスタートします。
MotoGPのレベルはかつてないほど高くなっており、全42レースへのスケジュール変更によりライダーとマシンへの要求は新たなレベルが求められますが、チャレンジへの準備は整っています。クアルタラロ選手、モルビデリ選手、そしてファクトリーチーム・スタッフたちはモチベーションにあふれており、世界中のMotoGPファンを喜ばせる多くのエキサイティングなレースをお届けします」
「昨年、チームはハイレベルな戦いと課題に直面しながらも多くの成功を収めることができました。そのなかでもカタルニアGPでMonster Energy社とのパートナーシップの契約延長が決定したことは非常に重要で、その決勝ではクアルタラロ選手が優勝を果たしています。その瞬間、Monster Energy社の継続的サポートとチームへの信頼に感謝するとともに、ヤマハ発動機とMonster Energy社の絆をより一層、強固にするための新たなチャンスを探る未来に興奮を覚えました。
今年はMonster Energy社がスポンサーになって11年目、タイトル・スポンサーになって5年目のシーズンです。この機会は新しいカラーリングと再出発にふさわしいもので、2023シーズンのMotoGPタイトル獲得を目指す取り組みともマッチしています。この新しいカラーリングは、ヤマハとMonster Energy社による強力でグローバルな連携の一環として、モトクロスとスーパークロスのファクトリー・チームでも採用し、私たちの団結力を示すことになります。
また、私たちと長期的にパートナーシップを結んできた多くの公式チーム・スポンサー、パートナー、サプライヤーに感謝します。モーターサイクルレースのトップクラスでの戦いはますます厳しいものになりますが、私たちはスポンサーの献身と熱意に支えられてタイトル奪還に集中することができるのです。ハードなレース日程とスプリントレースの追加により、MotoGPテストのスタートと同時に集中力、適応力、効率性が求められることになります」
「モトクロスの練習中に手を怪我してしまったため、冬休みのプランは予定通りに進みませんでした。それでも休むことなく努力を続けています。2023シーズンに向けて万全の体調で臨むため、有酸素運動に励んできました。手の怪我も今は完治しているので、もう一度タイトル獲得を目指す準備ができていると感じています。カムフラージュ柄を採用した新しいカラーリングは、いい感じの変化になっています。外観がとても気に入っていますし、変化させることは良いことだと思います。しかしそれ以上に、早くライディングしたい気持ちが強く、セパンで行われる2023年型YZR-M1のテストを楽しみにしています。
私たちは今シーズンも同様、ハードワークします。2022シーズンには多くのことを学びました。そして私は今、もう一度タイトルを目指して戦いたいのです。ファンの皆さんは冬の間にたくさんのメッセージを送ってくれるなど、とても温かくサポートしてくれています。今シーズンもサーキットで彼らに会うのが楽しみです。一緒に楽しみましょう!」
「私たちは今日、新しいカラーリングとともに新たなスタートを切りました。すべてはゼロに戻り、どんなことも可能になるので非常にワクワクしています。2022シーズンは終盤でフィーリングを向上させることができました。このあとは来るウインター・テストで良い仕事をして、3月のポルトガルGPからはじまる新シーズンに備えることが重要です。レースの形式が変わり、ライダーとチームは慣れるまでに少し時間が必要になりますが、ファンが楽しめるものなのでポジティブな変化として受け止めています。今日のディーラー・ミーティングでサポートしてくれたインドネシアのファンにお礼を言いたいです。彼らの情熱が私たちを後押ししてくれたので、2023シーズンを最高の形でスタートしたいと思っています」
ヤマハ発動機株式会社(2023年1月17日発行)