ピアッジオグループは、ベスパの財務的価値の評価をブランドコンサルティング会社に依頼。その結果、合計額は9億600万ユーロに上ると発表した。
総合ブランド力スコアの評価・分析を担当したインターブランド社によると、ベスパはイタリアを象徴する伝統的なブランドとして、モビリティだけでなく、自己表現やエンターテインメントなど幅広い分野において世界中で認知されていることが評価の主な要因としている。
(ロンドン-ポンテデーラ、2022年1月20日)- ヨーロッパ最大のスクーターおよびモーターサイクルメーカーであるピアッジオグループは、ベスパの高いブランド価値の背景にある詳細を調査した新たな所見を発表し、このブランドが幅広いポートフォリオの中で重要な資産であることを明らかにしました。分析の結果、2021年のベスパのブランド価値の合計は9億600万ユーロに上ります。
「ベスパは単なるモビリティブランドではなく、アートやデザイン、テクノロジー、そして楽しさのシンボルであり、スタイルの象徴です。その独自性により、ファッションやライフスタイルブランドと同様にプレミアム空間を彩る、最も称賛され、熱望されたブランドの一つとなっています。
このため、純粋なモビリティを超えて、他のグローバルブランドのベンチマークとなる必要があります。そこで私たちは、世界有数のブランドコンサルティング会社であるインターブランド社に、ベスパブランドの財務的価値を評価および分析するよう依頼しました。これはゴールではなく、私たちがベスパの未来を構築し続けるための新たな出発点に過ぎません。」
「象徴的という言葉が濫用されていますが、このブランドを定義するには他に言葉が見つかりません。ベスパは伝統的なブランドでありながら、常に進化し続けています。イタリアに深く根ざしながら世界中で愛され、プレミアムでありながら全ての要素を網羅したブランドです。私たちの査定では、このブランドに対する願望や要望を数値化することに加え、ベスパが本質的にモビリティ、自己表現、文化が交わり合う1つのカテゴリーとして存在していることを示しています。」
インターブランドは、ベスパブランドの財務的価値を決定するにあたり包括的なリソース、市場データ、ベスパの10倍規模の主要市場において実施した定量分析を取り入れ、実績ある独自のブランド評価手法を採用しました。
ベスパの総合ブランド力スコアの主な要因は、製品デザインの独自性と認知度、そしてイタリアの象徴と称される遺産による、業界内における差別化でした。また、ブランドに対する顧客の好感度の高さを示す親近感も、ブランド価値を高める上で重要な役割を担っています。全体的にみれば、このブランドはモビリティのみならず、自己表現やエンターテインメントといった幅広いニーズに対応しています。
ベスパは最高峰と謳われるイタリアの真髄であり、その遺産は世界中の何百万人もの人々にインスピレーションを与えてきた時代を超えた象徴です。ベスパブランドは機能的な製品というベネフィットに加え、お客様との大切な感情的な繋がりという2つのベネフィットを提供する、ライフスタイルの代名詞です。
2021年は生誕75周年を迎えたベスパにとって好調な年であり、ベスパ 75th特別限定シリーズの発売と共に、1946年以来1900万台以上のベスパが生産販売され、この12ヶ月で驚異のマイルストーンに到達しました。ベスパはまた、新型ベスパ946クリスチャン・ディオールの発売、ジャスティン・ビーバーとのコラボレーション、そしてベスパが映画の構成とストーリーに不可欠なディズニーピクサー映画「あの夏のルカ」で世界的な反響を呼ぶなど、ブランド・エコシステムの拡大にも成功を収めました。
9億600万ユーロというブランド価値は、この愛すべきイタリアブランドにとって重要なマイルストーンであり、世界中の人々との関連性を示しています。これはイノベーションと世界的なパートナーシップを通じて、新たな野心的な目標に向かってベスパが突き進む、長期計画の出発点に過ぎません。
ピアッジオグループジャパン株式会社(2022年1月27日発行)