MotoGPワークス3台体制に見るホンダの意気込み

掲載日: 2010年11月12日(金) 更新日: 2013年12月11日(水)
この記事は2010年11月12日当時の情報に基づいて制作されています。

バイクブロス×マガジンズ編集部 =文

2010年11月9日、HRCは来季のMotoGP最高峰クラスにワークスマシン3台体制で挑むことを正式に発表した。ライダーは今季参戦したダニ・ペドロサ、アンドレア・ドヴィツィオーゾに、ドゥカティのワークスチームから移籍が決定しているMotoGPクラス元世界チャンピオン、ケーシー・ストーナーを加えた3名。ストーナーの獲得はかなり早い段階で周知の事実となっていたが、チャンピオン経験者がチームに加入することで近年ではもっとも強力な布陣となることは明らかだ。

来季はレプソル・ホンダのチームメイトとなるペドロサとストーナー

過去、ホンダ・ワークスチームが3名以上の体制で参戦していた時期もあるので、それを考えれば今回の発表は驚くべきことではないのかもしれない。しかし、モータースポーツ界に吹くさまざまな逆風を感じずにはいられないこの時期、莫大なコストが掛かるワークスチームの布陣を拡大するということからも、来季のMotoGPに掛ける意気込みが伝わってくる。もしかしたらホンダは純粋に来季のタイトル奪還を狙っているだけなのかもしれないが、何れにしても日本を代表するメーカーとして、そして2輪モータースポーツ界の盟主として、その取り組みを強化するというのはファンとして歓迎すべきだと感じる。以下は、11月9日に発表されたHRCのリリースである

【Hondaはレプソルと契約を更新し、3選手で体制を築く】

HRC(株式会社ホンダ・レーシング)は、ロードレース世界選手権(WGP)MotoGPクラスに参戦するファクトリーチームのタイトルスポンサーであるレプソル社と契約を更新したことを発表いたしました。

またHRCは、このファクトリーチームのレプソル・ホンダ・チームにおいて、ダニ・ペドロサ(スペイン出身 25歳)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(イタリア出身 24歳)、そしてケーシー・ストーナー(オーストラリア出身 25歳)の3名体制を築き、2011年シーズンを戦うことを決定しました。

レプソル社とは1995年以来、長期にわたって強いパートナーシップを組み、レプソル・ホンダ・チームとしてこれまで8名のライダーによるチャンピオンシップの獲得をはじめ、90勝と252回にも及ぶ表彰台獲得など好成績を残してまいりました。

鈴木哲夫|HRC社長

「今回、再びレプソル社とパートナーシップを組むことができうれしく思います。レプソル社とは長期にわたりパートナーとしてMotoGPの最高峰クラスで戦ってまいりましたが、再び将来に向けてともにチャレンジできることは、我々にとっても貴重な経験となります。また、このレプソル・ホンダ・チームで3名のライダーを起用することができました。ダニ・ペドロサとアンドレア・ドヴィツィオーゾに加え、ケーシー・ストーナーが新たに加わり、体制をより一層強化して目標である3冠達成に向け戦ってまいります」

ベゴーニャ・エリーセス|レプソル社 コミュニケーション・ダイレクター

「レプソルは、HRCと2年間の契約更新に合意でき、大変満足しています。これにより、HRCとは18年にも及ぶパートナーシップを築くことになりますが、これまでも数多くのチャンピオンシップを獲得することができました。また、ファクトリーチームとして3名のライダーをラインアップすることで、勝利、そして常に目標とするチャンピオンシップの獲得につながることを期待しています」

今季著しい成長を遂げたドヴィツィオーゾ

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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