ヘルメットの標準規格が変わる?

掲載日: 2010年01月12日(火) 更新日: 2013年12月12日(木)
カテゴリー: トピックス  タグ: , ,  
この記事は2010年1月12日当時の情報に基づいて制作されています。

バイクブロス×マガジンズ編集部 ムラヤマ=文/写真

ライダーにとってもっとも重要なバイク用品とも言えるヘルメットは、安全性に関わるものでもあるため、さまざまな規格や基準が決められていることはご存知だろうか。日本国内においては消費生活製品安全法の特定製品とされており、使用者の生命や身体に対する危害の発生を防ぐため、「経済産業省関係特定製品の技術上の基準等に関する省令」により定められている。これに則って生産されることで、我々は安全なヘルメットを手にすることが出来るのだが、このルールが近々改正されようとしている。

もちろん、それは安全基準がゆるくなる…ということではなく、国内外の標準規格にあわせて順次見直すというもの。何しろ現在の基準は1974年に定められたもので、すでに30年以上経ってしまっている。経済産業省から出されている改正案新旧対照表を見ても、より安全性を高める方向へ進化している印象だ。そして、その中 “ヘルメットの球面規定”というものについて言及されていることに是非注目して欲しい。これは通称R75規定と呼ばれるもので、ヘルメット形状の曲面を半径75mm以上と定めている。実はこれがあるために、安全基準が高くても海外向けヘルメットが導入できない場合がある。例えば、今世界市場で大人気となっているSHOEIのVFX-WXR-1100というヘルメットが日本で販売できない理由には、この規定も関連している。もしこの規定が変われば、日本の安全基準を満たす必要はあるものの、SHOEIだけでなく世界のヘルメットが日本市場へ導入される可能性が高まってくるだろう。

今回の省令の改正については、パブリックコメントを求めるページが開設されており、基準の変更についての詳しい資料もダウンロード可能だ。常日頃からヘルメットを被るライダーとして、是非忌憚の無い意見を投げかけて欲しい。安全性が高く、バリエーション豊かなヘルメットが手に入るなら、バイクライフもより楽しくなるのではないだろうか。

<関連リンク>
「経済産業省関係特定製品の技術上の基準等に関する省令」の一部改正案に関する意見募集について
※意見募集は1月25日までになります。

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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