奥多摩周遊道路2輪通行規制 警視庁からの回答

掲載日: 2010年01月05日(火) 更新日: 2013年12月12日(木)
カテゴリー: トピックス  タグ: , ,  
この記事は2010年1月5日当時の情報に基づいて制作されています。

バイクブロス×マガジンズ編集部 ムラヤマ=文/写真

奥多摩周遊道路奥多摩周遊道路の下り側2輪通行規制が施行され、早いものでそろそろ1ヵ月が経とうとしている。現地では大きな混乱は無い模様だが、やはり我々ライダーにとってこの規制は関心の大きい問題だ。そもそも、何故2輪だけの通行規制が敷かれたのか、その期間は一体何時までなのか。現状では報道されている情報が少なすぎると感じている方も多いのではないだろうか。そこでバイクブロス編集部では、今回の奥多摩周遊道路規制問題について警視庁に取材を申し込んだところ、質問状に対する回答という形で応じてくれた。今回はその内容をご紹介しよう。

質問(1)
朝日新聞の報道を見る限り総数としての事故件数が減っていますが、何故規制となったのでしょうか。

警視庁からの回答
奥多摩での事故件数は平成19年以降総数としては減っていますが、平成19年6月から平成21年9月まで奥多摩から五日市に向かう下り方向で、2輪による5件の単独死亡事故が発生しています。また、それだけでなく、2輪車関与の重大事故が頻発していることと、一部2輪車による危険な走行が一般交通に危険と迷惑を及ぼしていることから、交通の安全を図るためやむなく二輪車の通行禁止を行うことになりました。

質問(2)
2輪事故が頻発ということですが、奥多摩地域における2輪/4輪の事故数の推移と発生件数を教えて下さい。もし可能ならば比較のため2009年以前の情報もお願いします。

警視庁からの回答
2007年から2009年までの事故発生数は以下になります。

2007年度 2輪:79件/4輪:43件
2008年度 2輪:72件/4輪:37件
2009年度 2輪:54件/4輪:30件
(2009年は1/1-12/16まで)

なお、上記の2輪事故のうち、死亡事故は5件、重傷事故19件となります。なお、4輪については死亡・重傷事故は発生しておりません。

質問(3)
今回の処置は試験的ということになっていますが、試験期間はいつまででしょうか。また、効果があるとなった場合はさらに通行禁止区域や期間が拡大するのでしょうか。

警視庁からの回答
交通規制実施後の交通実態等をふまえ、判断することとなります。現状では規制期間の明示はありません。

質問(4)
こうすれば解除になるなどといった基準はあるのでしょうか。

警視庁からの回答
規制実施後の交通事故の発生状況などの実態を踏まえ判断することとなりますが、交通ルールに則った安全な走行が確保されれば交通の規制は必要なくなります。

質問(5)
今回の規制前にライダーに対する検問や取締り強化、啓蒙活動は行われたのでしょうか。

警視庁からの回答
交通規制実施前に、青梅署及び五日市署による二輪車ストップ作戦等の啓発活動や、看板設置による注意喚起を行っているほか、両署及び交通機動隊による指導・取締りを継続的に実施しました。

質問(6)
規制後4輪の事故が多い場合、4輪にも通行規制がかかることはあるのでしょうか。

警視庁からの回答
今までは四輪車が関与する重大事故の発生は少ないことから、現在のところ通行禁止は考えておりませんが、これからの事故の状況を見て検討することとなります。

質問(7)
現在の意見募集はいつまでの期限で行われるのでしょうか。また、それに対する警視庁から何らかの返答は行われますか。

警視庁からの回答
警視庁ホームページにおける、意見・要望については、具体的な期限は、設けておりませんが、当分の間行うこととしています。また、頂戴した意見・要望についての個別の回答は予定しておりません。

以上が奥多摩周遊道路規制における警視庁からの回答になる。今回の規制については4輪に比べて2輪の事故数が相変わらず多いため実施されたという印象だ。いずれにせよ、公道を走る乗り物である以上ルールを守ることが求められているのは確か。早期規制解除への道を模索しつつも、2輪の安全についてもう一度確認しておく必要があるだろう。この件については現地の状況を含めて、引き続き注視していきたい。

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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