取材・文=バイクブロス・マガジンズ編集部
2017年7月30日(日)に三重県の鈴鹿サーキットで決勝レースが実施される「鈴鹿8時間耐久レース」。2015年のR1のデビュー以降、R1と共にこのレースを制してきたヤマハは、3連覇をかけて2017年の8耐に挑戦することになる。そんなレース直前となる7月25日に、東京・六本木のニコファーレでヤマハ&8耐ファンを集めた「YAMAHA 鈴鹿8耐 FAN MEETING 2017」が開催された。
会場に集まったファンはWEBや販売店経由で事前に申し込みした78名。彼らを迎えたのは、ヤマハのワークス&オフィシャルの計3チーム9名のライダーたちだ。まずはヤマハファクトリーレーシングチームの中須賀選手を筆頭に、それぞれのチームとライダーたちが紹介された。その後、吉川監督と中須賀選手、そしてヤマハ技術本部MS開発部の辻部長の3名による2016年の振り返りと2017年の豊富が語られた。
タイヤサイズ選択など細かな違いもあるが、ヤマハにとって2016年と2017年の8耐の違いは、まずライバルたちが新型を投入して戦闘力を高めているという外的要因が考えられる。これに対して中須賀選手は、「確かにそうだが、自分たちは昨年、(2輪専用シケインが設置されてから最多周回となる)218周という周回を達成して優勝している。まずは自分たちが記録した最多周回を超えることが重要だ」と、219周回を目標としてチームスタッフ全員が力を出し切れば、勝利はついてくると語った。
もちろんライバルメーカーたちも219周を目標としているわけだが、ヤマハには、3年をかけて積み上げてきたR1の耐久力と信頼性、そして昨年の優勝周回データを持っていることがアドバンテージとなる。吉川監督も「昨年、少し無理をすればもう1周いけたが、安全策をとっての218周とした背景がある。昨年以上にマシンの信頼性も上がっているし、(ヤマハファクトリーチームは)全員が8耐優勝経験ライダーなので、自分たちのレースをすれば結果はついてくるだろう」と、勝利への道筋が見えていることを示した。
辻部長は「昨年は218周回達成のために、ライダーたちには(タイム的に)むしろ遅く走ってもらうことで確実な周回につなげたということがあった。レースは何が起こるかわからないが、さまざまな状況に対応しながら、今年もそれぞれが役割をしっかりと果たして勝利をめざしたい。みなさまの応援をお願いします」と勝利の可能性の高さを感じている様子だ。
その後、TVゲーム『MotoGP2』を使ったライダーとユーザーのゲームバトルやプレゼント抽選会、そして記念撮影が行われ、2時間ほどのイベントは終了した。日本最大のバイクの祭典といえる鈴鹿8耐は、近年「スプリント耐久」と呼ばれるほどにハイスピード化している。40周年というメモリアルだけでなく、その周回数にも注目して鈴鹿8耐をチェックしよう。
YAMAHA FACTORY RACING TEAM 左から、中須賀選手、アレックス選手、マイケル選手、吉川監督
YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAM 左から、ブロック選手、マービン選手、野佐根選手、マンディ監督
GMT94 YAMAHA OFFICIAL EWC TEAM 左から、クリストフ監督、デヴィット選手、ニッコロ選手、マイク選手
野佐根選手を除いて「テレビゲームのレースは初」と語っていたが、いざプレイしてみればさすがトップライダーという見ごたえある走りを披露。ちなみにコースはSUGO。マシンはTZ125だった。
ゲームトーナメントを制したのはヤマハファクトリーチーム。ちなみに、ゲームをプレイしたのはアレックス選手とマイケル選手だったので、中須賀選手が大げさに喜んでみたという状態。
さらにサイン入りのチームウエアがもらえる抽選会も実施。ナカスガサーンも子供にはタジタジだった。