全国オートバイ協同組合連合会(以下、AJ)とテクノイル・ジャポン株式会社(以下、TJ)による事業提携の調印式が、2017年5月18日にANAインターコンチネンタルホテル(東京都港区)で行われた。AJ会長・大村直幸氏とTJ代表取締役兼CEO・グレゴア・ゾーグ氏の両名は、お互いに惜しみなく協力し合い、より良い二輪社会を目指していこうという強い意志の元、固い握手を交わした。
これにより、AJはTJの販売するMOTUL製潤滑油製品を「AJ推奨オイルに指定」し、TJはAJ加盟の二輪車販売店に「AJの推奨オイル」として営業を行うことになる。TJの強力なサポートを受け、AJは公益活動への理解を強めていきたい意向だ。
(左)AJ会長・大村直幸氏、(右)TJ代表取締役兼CEO・グレゴア・ゾーグ氏
調印式を無事に終えた両者に、ひとつずつ質問をしてみた。
まずAJの大村氏に「モチュールのサポートとは具体的にどんなことなのか、この先、他のパーツや用品など今回のように提携を結び、サポートの輪を広げていく可能性はあるのか」と聞いてみた。
「今回、モチュールにAJの活動を理解してもらい、我々の活動によって日本の二輪の環境が良くなっていることに共鳴してもらった。もし同じように活動に共鳴してもらって応援していただけるならば、その輪を広げていくことになんら異はない。AJの活動というのは、我々の利益を求めて行なっているものではなく、日本の二輪業界の活性化を目的とした活動の一環なので、その活動資金を援助をしていただけるのは、ほんとうにとてもありがたいことだ。これは初めてのことです。」
続いてゾーグ氏に「なぜモチュールは、大きくサポートするべき提携相手として日本の組織であるAJを選んだのか」と聞いてみた。
「我々が今回、AJと提携したいと思う要因は2つある。AJは、理事を含めて皆バイク屋の集まりだ。モチュールは今までモータースポーツ的な印象が強かったと思うが、彼らにモチュールのオイルは技術的にどう違うのか、それをより深く知ってもらいたい、そしてアナウンスして欲しい。これがまずひとつ。
そしてもうひとつ、日本の二輪業界を活気づけたいという強い思い。世界のバイク業界において、日本のバイクは6割以上を占めている。そんな中、これまでモチュールは、日本の4大バイクメーカーによってほんとうに大きく助けられてきたと思っている。だから、これは日本の二輪業界に対する恩返しだと思っている。」
終始、明るい笑顔と笑い声が響いたAJとTJの調印式。真に日本の二輪業界を思えばこその、暖かく気持ちのよい調印式だった。今後の活動に期待したい。