【カワサキ】 2013年海外向けモデルとして新型ニンジャ300(ABS)発表

掲載日: 2012年09月05日(水) 更新日: 2013年12月10日(火)
この記事は2012年9月5日当時の情報に基づいて制作されています。

情報元= 川崎重工株式会社

カワサキから2013年海外向けモデルとして新型ニンジャ300(ABS)の発表がされた。

以下資料より

2013年 MODEL INFOMATION
MODEL NAME Ninja 300/Ninja 300 ABS

OVERVIEW
クラスを超えたパフォーマンス&クオリティ
”Ninja”のネーミングを冠するということ、それはエンジンパフォーマンス、車体パフォーマンス、最新のテクノロジーの搭載など、カワサキのもてるベストが尽くされていることを意味しています。
ブランニューモデルNinja 300 は、同クラスのあらゆるマシンを凌駕するパワーとトルクを備えた296ccエンジンを搭載し、レーサーレベルの安定感を誇るシャーシを採用。さらにクラッチにはレース由来のスーパースポーツタイプバックトルクリミッターを採用し、高いライディングフィール手に入れました。加えて、振動の低減や新たなヒートマネージメントを採用することで、大型車比較しても遜色のない、ハイクオリティなライディングフィールと快適性を実現しています。

カワサキのフラッグシップモデル”Ninja”シリーズと共通のスタイリング要素を数多く採用し、ボリューム感のあるボディーワークを手に入れたNinja 300 は、大型モデルと比較しても遜色のないスタイリングを実現。新たに採用したアグレッシブなデザインのデュアルヘッドライトからシャープでコンパクトなテールカウルに至るまで、フィッティングや仕上げ、そして印象的なシルエットと”Ninja”としての存在感を実現するために、Ninja 300 にはあらゆる部分にこだわりをもった造形が施されています。
同クラスのあらゆるマシンを凌駕すべく設計されたニューモデルNinja 300 は、250cc クラスでは成しえないハイパフォーマンスとライディングエキサイトメント、そして魅力的なスタイリング、さらに高品質なライディングフィールと快適性を実現しています。

圧倒的なパフォーマンス
■排気量アップによりクラスを超えたパワーとトルクを獲得
ストロークアップで296cc に排気量を拡大。

■サーキット仕込みの車体性能
新型フレーム、140mm 幅にワイド化されたリヤタイヤの採用により高い安定性を獲得。

■レース由来の先進テクノロジー
F.C.C 製アシスト&スリッパークラッチを採用。軽いクラッチ操作とスポーティなフィーリングを実現しながら、レーススタイルのバックトルクリミッター機能も備えています。

KEY FEATURES
圧倒的なエンジンパフォーマンス
扱いやすいレスポンスを求めて設計されたNinja 300 のフューエルインジェクション搭載パラレルツインエンジン。低中回転域ではスムーズでレスポンスに優れたトルクを発揮し、高回転域では強力な加速力を実現しています。さらに、排気量を296cc としたことで、あらゆる回転域で別格ともいえる強力なトルクとパワーを発生します。この新型エンジンにはカワサキ初となるアルミダイキャスト製スリーブレスメッキシリンダーを採用。さらに新設計シリンダーヘッド、軽量ピストンを採用したほか、冷却性能向上のためクランクケースとオイルパンも新設計とするなど多くのエンジンパーツを新作しています。また、エンジンパフォーマンスの向上に伴い、軽いクラッチ操作を実現し、バックトルクリミッターを備えたレース仕込みのクラッチを採用。さらに、ラジエータファンにカバーを設けることでライダーに当たる熱を遠ざけるなど、ヒートマネージメントも施すことで快適性も大幅に向上させています。

■フューエルインジェクション搭載の296ccパラレルツインエンジン
* 単気筒エンジンと比べ、カワサキの水冷DOHC8バルブパラレルツインエンジンは、低中回転域ではスムーズなレスポンスを発揮するとともに、高回転域では強力なパワーを発生します。
* Ninja 300 に搭載される新エンジンのボアストロークはNinja 250 の62.0mm×41.2mm から62.0mm×49.0mm へとストロークを拡大、排気量は296cc としています。これに伴い、パワーとトルクはNinja 250R を大きく凌ぎ、加速力、最高速も大幅に向上しています。
* エンジンにはバランサーを採用し、さらに一部をラバーマウントとすることで、クラスを超えたパワーを実現しながらも振動を低減。スムーズなライディングフィールとクルージングの快適性を確保しています。
* 排気量の拡大に伴い、吸気ポートを拡大しています。
* 吸入空気量の確保のため、吸気バルブ径を22.5mm から23.5mm に拡大しています。
* ピストンクラウン部をフラット形状とした軽量ピストンを採用することで、燃焼効率を向上。また、排気量拡大に合わせて圧縮比は11.6:1 から10.6:1 へと変更。ピストンの温度上昇を低減することで信頼性の向上にも貢献しています。
* 新設計のピストンは高さを7.5mm 下げると同時に121.6g から117g に軽量化。往復質量を低減することで、ストロークを拡大しながらもNinja 250R の13,250rpm に匹敵する、13,000rpm という高回転を実現し、高回転域でのパワー向上に貢献しています。さらに、5mm ショート化され、4g の軽量化を達成したピストンピンも往復質量低減に貢献しています。
* ピストンクラウンからトップランド、トップリング溝にかけて硬質アルマイトコーティングを施す
ことで、ピストンの耐久性を向上しています。
* ピストン下側に直接オイルが回るよう、ピストン内側にオイル穴を設けることで、ピストンの冷却に貢献しています。
* スリーブレスのアルミダイキャストシリンダーには、Ninja ZX-10R やNinja ZX-6R と同様、内側にメッキ処理を施しています。また、オープンデッキ形状とすることで冷却性に優れ、従来型のNinja 250R と比較して600g の軽量化にも貢献しています。
* コネクティングロッドを98.5mm から95.7mm に短縮することで、往復質量を低減しながらエンジン高はNinja 250R と同等に抑えています。
* ストロークの拡大に伴いクランクウェブのデザインを変更、さらにバランサーシャフトのカウンターウエイトは厚さを1.8mm 拡大しています。
* シリンダーへの冷却水流入口形状を円形から長方形に変更することで、冷却効率の向上に貢献しています。
* ウォーターポンプのインペラー形状を変更し、冷却水の流量を増加させることで、冷却効率を向上しています。
* メインベアリングジャーナルの素材を変更し、耐久性を向上させています。
* エンジンパフォーマンスの向上に伴って新作のクランクケースはオイルパン容量を1.7L から2.4L に拡大し、冷却性能を向上しています。また、オイルパン底面にフィンを設けることで、冷却性能の向上に貢献しています。
* オイルフィルターは大型車種と同様カートリッジタイプを採用。オイル、フィルター交換の手間を大幅に低減しています。

■レース由来のクラッチシステムとスムーズなシフトフィーリング
* レース活動からのフィードバックを基礎に開発された、F.C.C.社製の新型アシスト&スリッパークラッチを採用。このクラッチシステムはアシストカムとスリッパーカムの2種類のカムを用いることで、従来型のNinja 250R に搭載されていた従来型のクラッチでは実現し得なかった、2つの機能を実現しています。
* エンジンが通常の回転数で回っている場合、アシストカムが自己倍力装置として働き、クラッチハブを引っ張ると同時にオペレーティングプレートをクラッチプレートに圧着します。これにより全体のスプリングレートを低減することが可能となり、より軽いクラッチレバーの操作を実現しています。従来型のNinja 250R では4つ使用していたクラッチスプリングを3つとすることで、クラッチレバーの操作は約25%程度軽く感じられるようになっています。
* アシストカムを採用することでエンジンパワーの向上に伴うクラッチの伝達トルク容量拡大を実現しながら、重量の増加を抑えています。
* スリッパーカムは急激なシフトダウンなどにより過度のエンジンブレーキが発生した場合に作動し、クラッチハブとオペレーティングプレートを引き離す方向に働くことでクラッチプレートにかかる圧着力を減少させ、バックトルクを軽減することでリヤタイヤのホッピングやスリップを抑制します。
* スムーズな操作性と良好なクラッチの繋がりを実現するため、クラッチプレートの素材を最適化しています。
* シフトフィーリング向上のため、シフトドラムの作動をピストンカムタイプから低フリクションの
ローラータイプに変更しています。
* エンジンパワーの増大に伴い一次減速ギヤの幅を10mm から12mm に拡大。またインプットシャフトの6速ギヤをより強度の高い素材に変更し、耐久性を向上しています。
* 1速はよりショート、6速はよりロングにギヤレシオを拡大。さらにリヤスプロケットを42T とす
ることで、パフォーマンスを向上した新エンジンとのベストなマッチングを実現しています。

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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