大盛況開催中の第51回 東京モーターサイクルショー2024。車両メーカーはもちろん、パーツブランドやインポーターなどバイクライフにまつわる様々なモノ、コト、ヒトが集う日本最大級のモータサイクルイベントだ。ここでは数多くのブースの中から日本を代表する老舗レースブランドとして世界中にファンを持つ「ヨシムラ」をピックアップ。
ヨシムラは今年で創業70周年を迎える。これまでの数々の偉業を後世に伝えるべく代表取締役社長を吉村不二雄さんから、加藤陽平さんに交代することが発表され、その就任イベントが東京モーターサイクルショー2024ヨシムラブースにて行われた。現場にはバイクレースで親交を持つ長瀬智也さんが駆け付けた。
これまでのレース活動を知る人からすれば当たり前のようなことだが、長年タッグを組み世界の場に挑んで来たヨシムラとスズキの関係は深い。よってハヤブサの現行モデルのパーツ開発も早い段階でスタートをしており、マフラーはもちろん、バックステップやドレスアップパーツまで多数ラインアップされている。
デザイン、サウンド、質感、すべてにおいてヨシムラのマフラーは一級品である。ハヤブサ対応のハイエンドフルエキゾーストシステムである機械曲げR-11Sq Rチタンサイクロンは効果絶大。スリップオンサイレンサーのみの商品も用意されている。
70年という長き歴史を振り返りつつ、未来へのアプローチもしっかりと考えられていた今回のヨシムラブース。壇上にはアメリカン・ホンダのディーラーであったロニー・クラウスの依頼で制作し、1972年のデイトナ200マイルに参戦したホンダ・CB750(K0)が飾られた。
CB750(K0)がクラシックレーサーならこちらは現役バリバリの最新レーサー。ヨシムラはスズキ・GSX-R1000Rをベースとした競技車両で、「ヨシムラ SERT Motul」として今期もFIM世界耐久選手権へと参戦する。
昨年登場したとたんに大ヒットモデルとしてシーンを駆けのぼったミドルクラスストリートファイター、スズキ・GSX-8S。ヨシムラのパーツが装着されるとさらにスポーティかつワイルドな印象となる。
ラジエーターやオイルクーラーのコアプロテクターも人気アイテムだ。飛び石などから破損を防ぐことはもちろん、ドレスアップアイテムとしてもポイントが高い。車種専用品ではあるが、多くの車両の物が用意されている。
キング・オブ・400ccクラスZX-4R用パーツも続々と開発が進められている。ヨシムラ・サイクロンマフラーへの換装は定番として、ポジションを改善できるバックステップキットがライディングを大きく変える。
ヨシムラはレースブランドの名門として知られているがカワサキ・エリミネーターのようなクルーザーモデルのパーツも手掛けている。スリップオンサイクロンマフラーをはじめ、ラジエターコアプロテクターやマルチテンプメーターなど採用したいアイテムが充実する。
ヨシムラは長い歴史を持つだけあり、絶版バイクとの親和性も高い。それにしても人気が高いとはいえ、そもそも現在において流通している台数が限られているカワサキ・Z1用パーツの開発を進めているというのはあっぱれである。
70周年を迎えたヨシムラ。現在は日本、アメリカ、タイに拠点を持ち、いずれもヨシムライムズを伝承しながら、これからもより一層発展してゆく。東京モーターサイクルショー2024のブースではその根底にあるスピリットを体感できるのでヨシムラファンはもちろん、そうでなくても足を運んでみて欲しい。