複数のバイクを保有する「多バイカー」たちは、1台1台に、それを保有する理由を持っています。
ドゥカティ・ポールスマート1000LE、ヤマハYZF-R1、ホンダ・シャドウ400、XL250ディグリー、そして少し前までスズキGS1200SSも持っていた勝っちゃん(41歳)も、1台1台にこだわっています。きょうは、勝っちゃんがポールスマートを持つ理由を紹介します。
ポールスマートは、2006年にわずか2,250台のみつくられた限定車です。クラシカルなロケットカウルとシングルシート、緑のフレームが印象的です。
車名の由来となったポール・スマートさんは1960年代から1970年代にかけて活躍したイギリス人プロライダーで、1972年のイモラ200マイルレースにGT750ベースのワークスマシン「750イモラ」で出場、ワークス体制のMVアグスタやホンダなどを蹴散らして優勝しました。
勝っちゃんがポールスマートを買ったのは2015年の冬で、そのときR1も一緒に買いました。多バイカーに「なぜ同時に2台?」と聞くのは野暮ですが、「なぜ同時に前傾姿勢がきつい1,000ccのスポーツバイクを2台買ったのか」はどうしても知りたかったので聞きました。
勝っちゃんにとっては、R1は「最高性能」、ポールスマートは「クラシカルな現代車」という違いがあるそうです。勝っちゃんは長年4輪車にハマっていて、ハコスカをレストアしたり、三菱Jeepを何台も乗り継いだりしていました。
志向が4輪から2輪になっても「クラシカルなモノ」に対する思い入れは消えなかったのですが、走りは犠牲にしたくない。そのようなときに、バイク店の店長からポールスマートの存在を聞き、勝っちゃんはポールスマートの歴史と性能を調べました。そしてこのバイクを「クラシカルだけど走る究極の1台」としたわけです。